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韓国:現代重労組委員長『無交渉』の基調を表明
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オ・ジョンセ現代重労組委員長『無交渉』の基調を表明

現場組合員、突然の知らせに呆然

蔚山労働ニュース www.nodongnews.or.kr / 2009年02月23日11時57分

2月18日午後、慶州のテミョン・コンドミニアムで開かれた現代重工業労組代議 員修練会で、オ・ジョンセ委員長が今年の賃金交渉は『無交渉早期妥結』基調 で行うと発表した。

彼はこうした内容を発表した背景を『組合員の雇用を守るため』と主張している。

そして今回の無交渉の手続きを進めるために2月23日に組合員を対象に説明会を 開き、二日後の25日に代議員会議で、公式に議決するとし、代議員召集公告を 貼り出した。

マスコミでこうした知らせを知った組合員は、成り行きがわからずに不満を 爆発させている実情だ。

ある組合員は「労組委員長が組合員の世論収斂や同意手順を踏まず、マスコミ を通じて発表して、その後一方的に組合員に説明会をして押し通す理由が分か らない」と話した。

もうひとりの組合員は、「昨年下半期から船舶の受注がなくなり、注文が取り 消されるなど、会社全般の経営条件が難しくなったことから予想はしていたが 『無交渉妥結』は正しい解決法ではない」と批判した。

一方、現代重工業現場活動組織代表は20日の夜に緊急会議を開いた。

彼らは「労働組合は個別労働者の賃金を委任された主体なのに、その委任権を また会社に譲り渡すということは労働組合の固有の任務を忘れた嘆かわしい行 為」と結論した。

また「会社の経営がどんな状態なのか、これからの経営条件がどうなるのかな どについては、賃金交渉の過程で十分に説明でき、それによる交渉の結果を組 合員が民主的に決める制度が労組の規約と団体協約で明らかに決まっているの で、これを無視して無交渉を進めるのは今年、全国で行われる賃金交渉の雰囲 気に影響を与えようとする意図がある」と分析した。

こうした雰囲気はすでに多くの保守言論がまるで大きな事件が起きたように 主要記事として扱っていることからもわかる。

そして組合員の意見を聞いて決めるのではなく、慶州代議員修練会で発表した 後、すぐ代議員召集公告を貼り出すなどの行為がオ・ジョンセ委員長の意図を 裏付けている。

現場活動組織は多様な組合員の世論をまとめ、この事件の影響を分析して立場 を発表し、実践行動を取ることに決めた。

1987年に現代エンジン労組を設立する過程で主な役割を果たしたオ・ジョンセ 委員長が、22年後の今、労働組合の固有の権限を会社に任せるという行動の変 化を組合員がどう受け入れるのか、これからの全国の賃金交渉の雰囲気にどん な影響を与えるのか関心が集まっている。

現代重工業現場組織「賃金交渉委任を撤回しろ」
「賃金凍結は4万5000ウォン。下請け労働者に対する一方的苦痛専担」

現代重工業労組のオ・ジョンセ委員長が2月18日の代議員修練会で今年の賃金交 渉を会社に委任するといった事実がマスコミを通じて伝えられ、現代重工業現 場組織が激しく反発している。

現代重工業前進する労働者の会、青年労働者の会、分科同志会連合、現代重工 業労働者運動連帯、金属労組現代重工業社内下請支会などは2月23日に声明を発 表し「オ・ジョンセ委員長の発表は労働組合の存立基盤を傷つける」として 「賃金交渉の委任方針を撤回しろ」と要求した。

社内下請労組と現場組織は「オ・ジョンセ委員長の『賃金交渉会社委任-賃金凍 結宣言』は、日帝下の逆賊親日分子が民族と国を売り飛ばした行為と同じ」と し「賃金交渉を会社に委任するのは、労働組合の存在の必要性を根本的に否定 するもので、最低の意見収斂手続きも無視したのは民主主義を無視する独断」 と糾弾した。

続いて「賃金凍結は現代重工業で働く4万5000ウォンの下請け労働者に対する一 方的な苦痛専担で、資本家の腹を膨らませるだけ」とし「一年も欠かず黒字を 続け、企業を拡張している企業で、労組の委員長が先頭に立って賃金凍結を前 提にする交渉の委任を扇動するのは、愚かな反労働者的行為でしかなく、後で 何かの約束がなければ有り得ない」と糾弾した。

彼らはまた「労働者にとって賃金凍結は本質的に賃金カットであり、これは購 買欲求の喪失につながり、実物経済をさらに萎縮させる結果を招く」とし「オ・ ジョンセ委員長の『交渉の委任-賃金凍結』の方針は、経済を生かしたり競争力 を強める方案にもならず何の助けにならないばかりか、資本家のために労働者 を裏切る反逆行為でしかない」と断言した。

組合員の雇用を維持するために交渉権を委任するというオ・ジョンセ委員長の 主張にも「昨年10月、現代重工業建設装備事業部の社内下請労働者250人余りは 重機の販売が振るわずに雇用を失い、昨年、史上最大の黒字の中でも社内下請 労働者の成果分配は、正規職労働者と較べ非常に少なかった」とし「元請組合 員の賃金が凍結された時に予想される下請け労働者の苦痛は到底言葉にできな いほどで、仕事の材料が減れば一日で路上に出て行く身分になる」と批判した。

社内下請支会と現場組織は2月25日に開かれる現代重工業労組代議員大会で賃金 交渉の委任方針を撤回して、組合員の要求に基づく賃上げ要求案を用意しろと 繰り返し要求した。(イ・ジョンホ記者)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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