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韓国:組合員の決意は指導部以上
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「組合員の決意は指導部を越えている」

[インタビュー]キム・ギョンウク イーランド一般労組委員長

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年07月09日12時26分

「パク・ソンス、労働者に最も与えたくないものを出せ」

ホームエバーサンアム店で9日目の占拠座り込みを続けている イーランド一般労組のキム・ギョンウク委員長に会った。

彼は「組合員の決意は指導部の決意を越えている」とし「使用側が指導部を圧 迫すれば問題が解決すると思っているようだが、これは間違いだ」と指摘し、 「イーランドグループのパク・ソンス会長が労働者に最も出したくないものを 出さなければ、この事態は解決しないだろう」と警告した。

法の通りにしている? 本当に法の通りにしよう!

▲キム・ギョンウク イーランド一般労組委員長

イーランドが一部のマスコミとのインタビューで「法の通りにしただけなのに、 くやしい」と抗弁したことについて、キム・ギョンウク委員長は「何か勘違い しているようだ」と一蹴した。彼は「誰が法の通りしているのか。イーランド は法を侵している。不法に非正規職労働者を解雇して、不法に外注転換を試み ている」と指摘し、「もし法を侵していないとしても、法を悪用しているのは 明らかだ」とし「イーランドは嘘を繰り返しているだけだ」と反論した。 6月20日にソウル地方労働委員会は、ホームエバー始興店を解雇された ホ・ヘギョン氏に対して『不当解雇』の判決を下している。

このように、不当行為が証明されたイーランド使用側は、『先座り込み解除・ 後交渉』の態度を維持している。労働者の占拠座り込みで、いくらの損害になっ たかを計算しているだけだ。これに対してキム・ギョンウク委員長は「代表理 事が出てくると言い、10日に交渉しようといっておいきながら、数時間後にな るとまた代表理事は出てこないと翻意した」とし「こういう状況で、使用側は マスコミに対して代表理事まで出てきて誠実交渉をしようと言っているのに、 労組が反発するからだめだというように嘘をついている」と指摘した。キム・ ギョンウク委員長は「われわれはただ一度も交渉を拒否したことはない。ただ、 進展した案を持ってこいといっただけだ。だが使用側は問題を解決する努力を どころか、言論プレーだけにあらゆる関心を集中している」と話した。

イーランド使用側は労働部の仲裁でようやく実現した6日の交渉にも代表理事 が参加しないなど、不誠実な態度を続け、8日の午後2時ニューコア労使が交渉 をしたが使用側は非正規法によって外注転換をせざるを得ないという立場を繰 り返すばかりで、成果なく終わった。また、交渉をするという名分を積むだけ のためにイーランド使用側は8日未明に、8日の集中闘争をしなければ10日に交 渉をしようという立場を明らかにした。

「根本的な原因は非正規法に」

キム・ギョンウク委員長は、今回の事態の根本的な原因が非正規法にあること を明確にした。

キム・ギョンウク委員長は「この法を作ったハンナラ党、ヨルリンウリ党の議 員たちは、労働者に謝らなければならない」とし「労働者たちは非正規法が悪 用されるだろうとはっきり指摘したのに、数千人が解雇されてから国会議員が 悪用を防ぐ制度的装置が必要だと話している」と語った。続いてキム・ギョン ウク委員長は「労働部長官が差別のない職場を非正規保護法が作ると書かれた 広報ウチワをばらまいて、企業が非正規法を避けるために導入している職務給 制度には理解できると話している」と李相洙(イ・サンス)労働部長官の態度を 批判した。また、「差別のない職場を作るには、労働部が企業に対してそうし ろと強制しなければいけないのではないか」と、労働部のまともな対応を要求 した。

▲イ・ジョンウォン記者

今回のニューコア-イーランド非正規職労働者の闘争は、差別の中心に置かれ ていた流通業界女性労働者の集団的行動という点で、さらに注目されている。 キム・ギョンウク委員長は、「流通業の女性労働者たち、おばさんと言って馬 鹿にしていたレジ係の非正規職労働者たちを怒らせると、こうして戦えるとい うことを流通資本に示した重要な闘争になるだろう」と、今回の闘争の意味を 説明した。

キム・ギョンウク委員長は「初めは女性労働者がまともに戦えるのかと疑われ たりもしたが、指導部も驚くほどの闘争を続けている」とし「非正規職労働者 が今回の闘争により、闘争でのみ勝ち取れることを悟り、闘争を作っている。 使用側は、指導部を圧迫すれば問題が解決できると思っているようだが、誤っ た判断だ。組合員の決意はすでに指導部の決意を越えている」と闘争の雰囲気 を伝えた。

「パク・ソンス会長はすでに審判を受けた」

8日の闘争は、パク・ソンス会長審判の日だった。130億を教会に十一租として 捧げ、売り場の拡大を祈祷の題名として掲げたパク・ソンス会長。倫理経営を すると言って、裏では千人の非正規職労働者を生存の崖に追いやる非道徳的で 反倫理的な行動をはばからないパク・ソンス会長。キム・ギョンウク委員長は、 「今日私たちがこうして闘争したことだけで、パク・ソンスはすでに審判を受 けた」と話した。そして最後に「パク・ソンス会長は、問題を解決するには労 働者に最も出したくないものを出さなければならない」と警告した。

ホームエバーサンアム店占拠10日目、そこは品物を売り買いする所ではなく、 労働者たちが生きていることを確認する空間に再構成されている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-07-11 15:13:00 / Last modified on 2007-07-11 15:13:00 Copyright: Default

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