韓国:組合員死亡総合真相調査結果発表 | |
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「倒れて死んだ? 言葉の遊びをやめろ」故ハジュングン組合員死亡関連、 総合真相調査結果発表 チェイニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2006年08月24日15時48分 「浦項建設労組ストライキの正しい解決と建設労働者労働権保障のための共同 対策委員会真相調査団」は、24日の午前10時30分にプレスセンター外信記者ク ラブで記者会見を行い、総合真相調査報告書を発表した。 記者会見にはパクソグン全国民衆連帯執行委員長、クォンヨングク弁護士(民 主社会のための弁護士の会)、キムヒョクチュン医師(緑色病院神経外科長)を はじめ、故ハジュングン組合員が負傷した当時の目撃者たちが参加した。 「盾に押されてはって逃げたハジュングン組合員の後頭部を消火器で攻撃」 クォンヨングク弁護士は、真相調査団の現場調査結果と故ハジュングン組合員 が警察により負傷した7月16日の建設労働者勝利決意大会に参加した目撃者10 数人の陳述を土台に、現場写真と事件実況調査を公開、事件を再構成して発表 した。
事件再構成によると、故ハジュングン組合員死亡事故の経緯はこうだ。7月16 日の午後2時に予定されていた建設労働者勝利敬意大会は、警察の集会源泉封 鎖で20数分遅れて午後2時25分頃に始まった。段炳浩国会議員は演説の後、浦 項製鉄への抗議面談のために集会場所を離れた。 午後2時58分頃、司会者が「驚くことがある。イジギョン委員長が来る」と紹 介した瞬間、戦闘警察が集会隊伍の左側から家族対策委を押しのけて盾を持っ て10メートルほど押してきた。ほとんど同時にいっせいに消火器を噴射しなが ら盾とこん棒を振り回し、攻撃を始めた。前が見えない状況で、ほとんどの参 加者があわてて後戻りして逃げた。 故ハジュングン組合員の故郷の先輩であるイヨンチョル組合員の証言によれば、 ハジュングン組合員は「どうなっているんだ」と言いながら集会隊伍の前に出 て行ったという。もう一人の目撃者、金某氏は、当時集会隊伍の右側の歩道で 集会の状況を見ていた。「ほとんどの参加者が警察の攻撃から逃げている時、 戦闘警察が盾を持って逃げていたハジュングン組合員の頭後部分を攻撃した。 倒れた状態でのろのろとはっていたハジュングン組合員は、押し寄せる警察兵 力の中に埋もれ、視野から消えた」と述べた。 わずか数分後、ハジュングン組合員は集会隊伍の右側の歩道にある電話ボック ス付近で、道端に止っていた車両に斜めに寄りかかり、血を流している状態で 発見された。倒れたハジュングン組合員を発見して搬送車両に運んだアンベギ ル氏(金属労組組合員)は、「多くの集会に参加したが、初めから警察がこれほ ど攻勢的な威嚇を加えるのは初めて見た」とし「ハ氏が倒れているのに警官の 攻撃が続いていたため躊躇したが急いで走って行って立たせようとした。だが、 すでに意識がなく歩いて抜け出る状況ではなかった。また警官が攻撃してくる かと思うと恐ろしくて、切迫した気持で背負ってむやみに走り、反対側車線の 車に乗せた」と証言した。
クォンヨングク弁護士はこのような情況を総合すると「ハジュングン組合員の 事故は、盾による攻撃の時点から警察が後退する時点の間に発生したと見られ る」とし「死亡に至ったのは、警察の盾で後頭部を一撃されて倒れた後に警察 隊伍の中に埋もれ、その中で大脳の損傷と脳出血を起こすほど攻撃されたのだ ろう」という可能性を提示した。 真相調査団は、前の第二回真相調査発表当時、医学的な考察を通じて「当時、 警察が持っていた警察装具のうち、頭皮裂傷を発生させずに頭蓋骨折を起こし、 反対側に脳挫傷を発生させた強力な外力は、消火器と推定される」と明らかに した。警察側は、事件当日に現場で17本の消火器を使ったと明らかにしている。 「同一時間帯に5か所の損傷、『袋叩き』としか思えない」 キムヒョクチュン医師は、国立科学捜査研究所および警察の解剖検査鑑定の結 果発表の内容に問題点を提起した。キムヒョクチュン医師は国科捜鑑定の結果 要約文のうち、主要解剖検査所見の△後頭部右側部位左裂傷および頭皮下出血、 △後頭部左側部位の縦方向表皮剥離および頭皮下出血、約10cmの線状骨折、△ 前頭蓋窩の上眼窩蓋1.3cm線条骨折、脳挫傷、△胸右側外側面の第4、5度肋骨 骨折および肋間出血、△左腕と右側腕上部分挫傷および皮下出血、筋肉間出血 同伴などに対して、真相調査団の解剖検査の結果と一致すると明らかにした。 しかし「同一時間帯に5か所に損傷を負ったということは『袋叩き』としか説 明できない。これは専門家の意見を必要としない明確に常識的なことだが、国 科捜は死因について『転倒』だというようなとんでもない話をしている」と指 摘する。
キムヒョクチュン医師は国科捜の「直接の攻撃ではなく転倒で形成された可能 性を優先的に考慮すべきだと思われる」という意見について「深刻な事実の歪 曲で、知識人として恥ずかしい巧妙な言葉の遊び」と一蹴して「意見がないと 同じ当惑すべき結論」と評した。国科捜が後の部分で「単に倒れて発生したと 断定することだけは難しい」と叙述したのも「全く違う相反する意見を提示す る論理的矛盾」と指摘した。 キムヒョクチュン医師によれば、故ハジュングン組合員の頭皮裂傷は「常識的 に盾による攻撃としか考えられない盾の角の形そのものの傷」で、肋骨骨折も 「頭に衝撃を受け、腕で頭をかばった状態でげんこつと足蹴りのような外力が 加えられたもの」と説明する。 また国科捜が主張するとおりに「転倒」、つまり倒れて発生した傷だとすれば、 患者は頭を下げ、右側を下にして空中から墜落しなければ発生しないような、 とても不自然な場合だ。もしそうだとすると頚椎骨折や耳と顔面の損傷が全く なかったことから、不適切な判断という提起も続いた。 真相調査団が実際に現場で消火器を持ち、再現した状況は、ハジュングン組合 員が盾で後頭部を一撃され、ひざをつき、追いかけてきた戦闘警察が持ってい た消火器の側面で前屈みのハジュングン組合員の頭を攻撃した。まもなく取り 囲まれて肋骨と腕等に損傷を負わせた集団殴打が始まった。解剖検査の結果と 対照すると、かなり納得できる主張だった。
「違法に強制鎮圧した加害者が事件を捜査するのはとんでもない」 真相調査団はこのような総合真相調査結果報告を発表して、△1回も警告放送 を実施せず奇襲的に突進した点、△防御のための装具である盾を攻撃的に使用、 集会参加者の顔面と頭部に損傷を負わせた点、△火災鎮圧用の消火器を煙幕弾 として使った点、△当時の集会が手ぶらの平和的集会だった点を上げ、警察に よる鎮圧の違法性を指摘した。 合わせて「事件の捜査を加害者である慶北地方警察庁が行っているのは、多分 に隠蔽と操作の危険がある。国家人権委員会のような独立した国家機関が調査 し、真相を糾明する必要がある」と主張した。 真相調査団は最後にハジュングン組合員死亡事件から1か月たっても黙殺、縮 小報道、歪曲報道で一貫しているマスコミについて指摘した。パクソグン執行 委員長は「一度ならず繰り返し殺人鎮圧が行われているのは、ミスではなく構 造的な違法性なのに、これを放棄するマスコミは国民的審判の対象」だとして 積極的な取材を訴えた。 記者会見に参加した故ハジュングン組合員の年下のいとこハツゥングン氏も、 「公営放送などのマスコミが自主的にこの事件を歪曲し、真相調査団の発表を そのままきちんと報道しなければ、私一人でも訪ねて行って抗議したい気持ち できた」と取材陣に残念さをぶちまけた。
翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2006-08-26 19:50:27 / Last modified on 2006-08-26 19:50:27 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |