本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:浦項製鉄・浦項市・マスコミの「労組失脚」三拍子
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1154185486731St...
Status: published
View


浦項製鉄・浦項市・マスコミの「労組失脚」三拍子

「ストライキ破壊」計画が含まれた 浦項製鉄文書が公開される

チェイニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2006年07月24日17時53分

浦項地域建設労組のストライキに関し、浦項製鉄が建設労組のストライキを無 力化し、労働組合に不利な世論を造成する具体的な計画を含む文書を作成した 事実が表面化し、衝撃を与えている。

浦項製鉄、マスコミを利用して、友好世論を形成

浦項製鉄は7日に作成された「建設労組ストライキ動向および対応関連報告書」 で、「7月12日までに(浦項製鉄に友好的な)共感形成および労組の名分を弱め る活動」という題名で、△専門建設協議会、ストライキの不当性に対する声明 を地域の朝刊紙に掲載、△社説、寄稿、記者手帳等による友好的な世論の形成、 △不法行為の告訴告発、△地域社会団体、建設労組に自粛と共生を訴える声明 を発表した後、状況により地域団体別にストライキ撤回要求活動を実施する、 などの計画を明示し、日付まで指定した。

この浦項製鉄の文書のとおり、専門建設協会は決められた日に声明を発表し、 浦項地域の報道機関は該当日に社説、寄稿文、記者手帳などを掲載した。さら に社説の題名まで、浦項製鉄が作成した「浦項建設労組ストライキはこのまま ではいけない」と、そのまま付けるなど、浦項製鉄と地域マスコミの関係を推 察させている。

12日に警察が同席した浦項製鉄との面談で「建設労組に厳しく対応せよ」と語ったパクスンホ浦項市長。21日浦項市庁を訪問したムンソンヒョン民主労働党代表を出迎えている。/チャムセサン資料写真

パクスンホ浦項市長、「建設労組に厳しく対応しろ」

一方、こうした浦項製鉄の労組破壊作業について、パクスンホ浦項市長をはじ めとする浦項地域の有力者が賛同したことが発表され、さらに衝撃を与えている。

浦項製鉄内部文書によれば、パクスンホ浦項市長は張ソンファン浦項製鉄交渉 部長との面談の席で「話を聞くと建設労組の賃金水準と勤労条件の優位性がわ かる。彼らは自分たちが日雇いだという事実を見過ごしている。市庁の日雇い も、日曜日や有給休暇はない」と話したことが明らかになった。

浦項製鉄交渉部地域協力チームが作成したこの文書には、12日に浦項市のパク スンホ市長と浦項製鉄側の人物(張ソンファン交渉部長、ハンジェギ・チーム リーダー)が面談したことになっている。この面談に相席した浦項北部警察署 の崔ジンホ刑事がこの席を斡旋したと明らかにしており、警察の介入まで明ら かになった。

またパクスンホ市長は「経済の状況が悪いのにストライキと不法闘争などとん でもない。浦項製鉄のストライキ根絶の意志に共感する。見せしめをして果敢 に進め」とまで注文した。

その上、ハンナラ党のナビョンソク議員は13日に上京し、大統領府や警察庁な どの上級機関に「公権力投入を要求する建議書」を発送することになっており、 金ヒソン鉄鋼管理公団理事長が同日、クォンジェジン大邱地検長に「不法行為 者を厳しく処罰しろ」と要求することにするなど、浦項製鉄との約束(?)が明 示されている。

労組は招待もされない「ストライキ対策会議」

パクスンホ浦項市長はこればかりでなく、13日の午後4時に浦項市庁で「労使 紛糾緊急対策会議」を開いた。この席には労働組合関係者はたった1人もなく、 労働部と地域経済界人士、地域言論社社長などが参加した。

労働部浦項支庁長、浦項商工会議所所長、鉄鋼公団理事長、浦項KBS代表など が参加したこの「対策会議」で、パクスンホ市長が「地域経済に及ぼす被害を 最小化し事態早期解決に力を集めよう」と話したという内容が地域言論に堂々 と載った。

浦項製鉄の「労組失脚」計画に、政府と浦項市、該当報道機関らが積極的に賛 同した証拠が続々と明らかになったことで、政府-資本-言論の不適切な動きが 再び俎上に上がっている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-07-30 00:04:46 / Last modified on 2006-07-30 00:04:50 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について