韓国:連帯で労働運動の希望を | |
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助け合いで組合がしっかりと! 連帯で労働運動の希望を![長期闘争! 決着をつけよう!!](1) - HK支会、原則を守ることが力の源泉 オドヨプ記者 odol@jinbo.net [長期闘争! 決着をつけよう!!]は、民衆言論チャムセサンによる長期闘争事 業場の応援企画だ。長期闘争事業場は、7月4日から最大限力を集めて、闘争を するという。長期闘争事業場にチャムセサンが追いかけて行く。-編集者 注 連帯の手 長期闘争事業場。どこに基準を置くべきか。時々疑問を感じる。一年360日働 かなければ暮らせない労働者にとって、長期と短期の基準はどこにあるのか? たった一日を働かなくても生計が困難な労働者にとって、たった一日でも苦し く長い時間でないだろうか? 労働者の闘争が百日を越すのは普通になった。集会で百日の戦いでは名刺も出 せないという笑い話もある。労働者集会に行くと、長期闘争事業場の労働者で いっぱいだ。今かなりの事業場の名前だけでなく組合員の顔までみな覚えるほ どだ。 労働者の連帯集会に行くと、必ず助け合いをしている事業場がある。赤いチョッ キと帽子。韓国合繊HK支会の労働者だ。彼らがいないと集会隊伍がさびしくな るほど、ぎっしり席を埋めている。 助け合いの模範 イジョンフン韓国合繊HK支会支会長 イジョンフン。化繊連盟韓国合繊HK支会支会長だ。大きく元気なからだ。闘争 の時間と同じぐらいの長さの髪。時々の顔を向き合う時ごとに落ち着きを感じ る。だがその落ち着きが、簡単に話しかけることを疲れさせる。 今日は勇気を出して、話そうと思い、話しかけた。自分の事業場の問題も大変 なのに、これほど熱心に助け合い闘争に通う理由がどこにあるのか気になった ためだ。気がかりなことを我慢できない性格である。我慢できずに彼に話しかけた。 言葉が途切れるかもしれないという予感は崩れてしまった。彼の話の隅々まで、 愛があふれていた。組合員への愛、運動への愛、同志への愛で。 イジョンフンの愛は、労働運動の未来に対する希望で花を咲かせていた。 「私は支会長だが、私が決めるわけではありません。みんな組合員が決めます。 集会に連帯しに行くのも、組合員自らの心から出たことです。私になぜ組合員 が熱心に連帯闘争するのかときかれても、答えられません。組合員に尋ねなく ちゃ」。 組合員に尋ねてみろ 韓国合繊HK支会は決定すべきことがあれば全組合員が集まり、合意するという。 組合員の心が70%以上合意するまで討論して行動に移す。小さな意見も愛情を 持って考え、多数の意見を尊重する。行動に移す時は全員が一つの心になって 動く。 「生計が苦しいことが一番問題ですね。だがこの大変な苦しみの中、400人の 組合員が動揺せずに戦えるのが、直ちにこの原理です。この原理は同僚への愛 を実践することで、愛の力が組合員を固く縛ってくれているのでしょう」。 ある闘争事業場で組合員を揺さぶるのは生計の問題だ。強く見えたイジョンフ ン支会長もこの部分では目の光がかげる。 愛の組織原理 「最も難しい部分だ。支会長なので責任も大きい。だが生計の問題も当分は組 合員の知恵で解決していきます。勤労福祉公団から未払い賃金事業場へのロー ンがあります。まだ闘争期間が短いので、ローンで生計の足元の火を消してい ます」。 勤労福祉公団のローンも、誰にでも開かれているのではない。信用不良になっ た人と整理解雇された人はこのローンも受けられない。 「本当に生計が苦しい組合員には生計闘争ができるようにしています。この決 定も組合員がします。生計が苦しい人々は、組合員に理解を求め、組合員は討 論にかけて決定します。生計のために参加できず、金を稼ぐ組合員を闘争の過 程と認定するわけです」。 生計闘争 小さな決定の過程から意見を集める訓練が韓国合繊HK支会を率いる力だ。 だが支会長の悩みはここで終わらない。 「はやく仕事をして、賃金を受けなくてはね。当分はローンで克服するとして も、もし期間が長くなると生計の問題は容易ではありません。これへの対策も 考えて、また組合員の知恵を集めて解決しなくては」。 原則を守れば困難に勝ち抜けると話すイジョンフン支会長。彼は資本家が嫌い だ。嫌いな理由の一つが、人間らしくないことにある。これに対抗するイジョ ンフン支会長は人間の尊厳性を話す。 「解雇の脅しで、救社隊になって労組と対立する人もいます。資本が労働者ど うしの葛藤を作るのです。資本は解雇の威嚇と共に、労働者を資本の道具とし て利用するんです」。 人間性がない資本 会社は救社隊に支給する賃金と、組合員に支給する賃金を差別したという。 「労働者どうしの分裂と対立を起こして、労働組合を空中分解させるつもりで しょう。自分の取り分だけを確保するために簡単に背を向ける人を見ると、背 信よりも残念さが先んじます」。 コオロン集会の連帯にきたHK組合員 解雇の威嚇に不安から抜け出せなかったり、整理解雇闘争で勝てないという敗 北感は、辞職願いを書かせたりもした。 「とても悲しくて残念でつらかった。構造調整の闘争で勝てるという信頼を与 えられなかったからだ。戦おうという話だけでは克服できない。どのように暮 すべきかをまず悟らなければならない。人間の尊厳性をしらなければならない。 同僚への信頼がなければ勝利できない。運動の姿勢と観点が変わらなければ、 300日、500日戦っても勝てない。人が変わらなければ資本との戦いで勝てない ということを骨に凍みるほど感じた」。 戦おうという話だけでは 韓国合繊HK支会が連帯に力を入れる理由がここにある。人の尊厳性を考えて、 同志を信じて困難を解決していこうとする姿勢。じっとしていないで、まず自 分を革新しようとする心。他の事業場の困難をただ見すごさず、一気に駆け付 ける理由だ。 「私たちよりもっと苦しい闘いをしている長期闘争事業場の同志を見て、組合 員が力を得てきます。連帯に行ってくると、自分たちはまだ幸せなほうだと話 します。もし自分の事業場のことしか考えなければ、生計の困難に、勝利の不 安に耐えられなかったでしょう。自分の事業場の問題としか考えなければ、諦 めたでしょう。労働者は、工場から出て連帯する時、さらに力が大きくなるも のです。連帯闘争に通い、組合員自身が悟って固くなっていきます」。 団結と連帯は闘争の不確かさを破り、希望を得るという。労働運動に対する展 望を自然に理解できるようにしてくれると力を集中して、話をする。 「われわれの支会が運動の個別化を防ぎ、闘争の集中に小さな寄与ができれば と思います。特に、現在の長期闘争事業場問題を自らの問題と受け止めなけれ ばなりません。小さな力を1か所に集中して戦えば勝てると考えます。言葉と 理論ではなく、実践が必要な時です」。 集まって戦う 手帳は閉じられていた。悩み、実践する労働者の声を聞いていると、手帳を開 くことができない。それでも幸せだった。人への信頼と運動の未来に確信に満 ちた声を出し、鉛筆をなめながら胸にしっかり書き付けたから。 コオロン集会後のイウンニョル会長家進撃闘争、共に先頭で小競合いをするHK組合員 彼の心をそっくり紙に書き記すのは、どうせ難しかっただろうから。彼の話は 文章で伝えることはできない。実践することなく、行間を読みだすことはとう ていできないから。 「90年代中盤にソウルで開かれる集会に行くと、元気になって帰ってきました。 弱気になった時、一度ソウルの集会に参加すると気分がすっきりしました。最 近は組合員がソウルの集会に参加しても、あの時のように力を得ることができ ません。民主労総の隊伍はずっと大きくなったのに…」。 イジョンフン。彼は急いで亀尾工場に帰るため、ソウル駅に向かう。遠く高速 列車が見える。車輪が出す金属音の長い余韻が、私の胸に突き刺さる。
2006年07月02日20時50分 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2006-07-04 10:24:43 / Last modified on 2006-07-04 10:27:17 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |