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民主労総「第二次連帯ゼネスト」強行
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編集2002.03.31(日)15:40

民主労総「第二次連帯ゼネスト」強行

民主労総が来月2日、発電労組のストライキを支援するための第二次連帯ゼ ネストに総力を傾けているが、政府と使用者側は不法ストライキに対する厳 正対処の方針を明らかにするなど、労使・労政の実力対決の様相になってい る。

特に、政府が明洞聖堂に対する公権力投入を慎重に検討していると知らされ たうえ、未復帰労組員に対する懲戒委員会が3日に予定されていて、ストラ イキ事態は今週が分水嶺になるものと見られる。

△ゼネストの動き=民主労総は30日、ゼネスト組織現況を点検し、細い闘争計 画を議論するための緊急産別代表者会議を開いて来月2日の午後1時から4日ま で、ゼネスト第1段階闘争を行って、9日から2段階闘争に入ることに決定した。

第1段階闘争には金属連盟所属の現代、起亜、双竜の自動車3社をはじめ、公共 連盟、全教組、保健医療労組、民主タクシー連盟、化学連盟、貨物労組などが 大挙参加すると発表された。

ストライキを行わない労組では、各事業場別に団体協約で保障された組合員教 育などの形態で地域別ストライキ集会に参加するようにした。

民主労総は、傘下の6連盟416事業場から18万5千人以上がストライキを決議し たと暫定集計し、来月1日の午後、全教組会議室で闘争本部代表者会議を開き ゼネスト闘争の細部計画を最終確定する予定だ。

民主労総は、連休が終わった後の来月9日から、鉄道、ガス再ストライキと航 空会社ストライキ等、第2段階ゼネストに突入する方針を立てている。

鉄道、ガス労組はこの日、明洞聖堂前で記者会見を開き、「国家基幹産業に対 する海外売却、私有化方針撤回、発電労組事態解決、現場弾圧中断などの要求 案が貫徹できなければ、近い将来連帯ゼネストに入る」と宣言した。

また、大韓航空操縦士労組とアシアナ航空労組、韓国空港公団労組などの航空 関連6労組は、4月1日の午後2時、明洞聖堂で記者会見を開き、発電労組のスト ライキ事態解決のための政府側の誠実な交渉を要求した後、連帯闘争の方針を 明らかにする予定だ。

△政府及び使用者の対応=検察は31日、民主労総と全教組が発電労組のストラ イキに同調して連帯ストライキに入った場合、ストライキの主導者を厳しく処 断することにした。

また、同僚労組員等の業務復帰を妨害する労組員及び家族に対しても強力に対 処し、業務復帰を約束して立件猶予措置を受けた労組員がストライキに再度加 担した場合、全員立件、処罰するという方針を建てた。

警察も発電ストライキの長期化による「電力大乱」が憂慮されるため、民主労 総が第二次ゼネストを控えてストライキ指導部が座り込みをしている明洞聖堂 に対する公権力投入を慎重に検討中であると知らされた。

イパルホ警察庁長官が去る26日、シングクファン(辛国煥)産業資源部長官、李 根植行自部長官、明洞聖堂パクナミョン神父に会い、公権力投入要請を婉曲に 頼んだことに続き、ソウル警察庁のイデギル長官も去る28日に明洞聖堂を訪問、 公権力投入のための地ならしではないかという観測を産んでいる。

また、全国16の市道教育監協議会(会長ユインジュ・ソウル市教育監)はこの日、 談話を出し、「先生が私たちの子供達がいる教室に背をむけ、道に出て闘争す ることは、どんな論理と名分でも正当化できない」とし、教師の早退闘争の自 制を要請した。

韓国経営者総協会はこれに先たち、去る26日に民労総の連帯ストライキ決議に 対する対応指針を示達して、「連帯ストライキは明白な違法行為なので、民事、 刑事上必要な措置を総動員して強力に対処すべき」とし、「去る2月末の第一 次ゼネスト時に民事・刑事上及び懲戒責任を問わなかった事業場では、今回は 責任を確実に問い、対応指針により行動すべき」だと強調した。

△ストライキ規模=全体的なストライキ規模は、先月26日の民主労総第一次ゼ ネストのおよそ100事業場、10万人(労働部集計94事業場5万人)に比べて多少増 えるものと見られる。

何よりも、前の第一次ストライキは民主労総の主軸である金属連盟が主導した が、今回の第二次ストライキには金属連盟はもちろん、全教組を含む公共連盟、 保健医療労組などが大挙加勢している。

民主労総は31日現在、416の事業場から18万5千人余りがストライキに参加する と暫定集計されたと明らかにした。

また、去る第一次ゼネストが4時間ストライキだったのに比べ、今回のストラ イキは労組によっては2日の午後に始め、4日まで進められると計画されている。

したがって、ストライキ参加事業場や参加人員は第一次ストライキ時より増え るものと思われるが、ストライキの程度は同等か多少低くなると労働当局は分 析する。

先月の第一次ゼネスト時に不法ストライキを理由として会社側が労組側を告訴 告発した件数が16件に達し、現代自動車、サムホ重工業などの4社は労組側を 相手に計229億ウォンの損害賠償請求訴訟を出した状態だ。

特に、今回のストライキを控えて経営者総協会から異例に傘下の事業場に強硬 な対応が注文されており、労組の身動きの幅を制約している状況だ。

したがって、個別の労組次元で使用者側の原則的な対応に負担を感じているた めに、上級団体の方針で下手に不法ストライキを強行することは難しく、団交 で保障された合法の枠内で、ストライキの程度を調節するものと予想される。

特に、今回のゼネストの核に浮び上がった全教組の早退闘争も、世論に押され て分会長などの幹部中心に限定されると当局は予想している。

△発電ストライキの展望=民主労総のゼネストは当初、実際にストライキに突 入より、その前に発電労組ストライキを解決するために政府側に対話再開の圧 力を加えることに焦点をおいた。

労働界の立場では、「2日ゼネスト突入」という背水の陣を敷いて発電ストラ イキを円満に妥結させるという戦略だったが、政府が「労組が民営化推進の原 則を受け入れなければ対話できない」という強硬な立場を固守したことで、現 在はゼネスト突入が現実化する可能性が大きくなった。

万一、ゼネストの後も発電労組のストライキ事態が解決できなければ、民主労 総としては以後の闘争戦略を建てるのに少なからぬ困難を経験するものと思わ れる。

2月末に続き、一か月後にゼネストを組織したため、今後の闘争に組合員を動 員するのが容易ではないと予想されるためだ。

しかも、3日に開かれる3千400人あまりの発電労組員に対する懲戒委員会の前 後に労組員等の復帰率も高まる等、使用者側の圧迫と懐柔が極に達するものと 労組側は判断している。

政府と使用者側は、復帰率が50%を越えれば労組側がひとまずストライキ撤回 を宣言した後、指導部が明洞聖堂で座り込みを続ける戦略に旋回する可能性も 念頭に置いているが、民主労総側では「政府の希望でしかない」という立場だ。

民主労総の関係者は、「政府が期待するように発電労組が一方的にストライキ を撤回できない」とし、「今週のゼネスト以後も政府が対話に誠意を見せなけ れば、発電労組のストライキは電力需要が大きくなる5月まで続く可能性があ る」と話した。

政府関係者も「民営化撤回不可という政府方針の変化がない限り、労組執行部 がストライキを撤回するか、あるいはストライキがさらに長くなる2つの可能 性しか残っていない」とし、今回のストライキの長期化の可能性を表わした。

(ソウル/連合ニュース)

ハンギョレ新聞

http://www.hani.co.kr/section-005000000/2002/03/005000000200203311540363.html


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