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電力供給非常体制1人で3人分
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編集2002.03.05(火)18:57

電力供給非常体制1人で3人分

■危機感高まる発電所現場

史上類のない発電産業労組のストライキが9日目を迎えた。だが政府と発電会 社側の関係者の言葉は変わらない。「発電所稼動と安定した電力供給に問題 はない」というであろう。

発電所運転員等の98%がストライキ中であるにもかかわらず、どうしてそんな ことがあるだろうか? 専門家は「電気と電力産業に対する無知による言葉」 だと話す。

■不均衡稼働する発電所

電気は発電会社が全国単一網のシステムにより、リアルタイムで需要に合せ て供給すべき商品だ。保存ができない。需要に増減が発生すれば、全部の発 電会社が一糸不乱に動いて直ちに供給を合わせる。基本的に、燃料費が安い 原子力発電所は稼動させ続けて基本電力を供給し、今回ストライキをしてい る火力発電所は需要に合わせて弾力的に出力を増減させ、いわゆる中間負荷 と需要ピーク時間帯のピーク負荷を担当する。もし需要と供給、負荷と出力 が少しの間でも一致しなければ、全国単一網になっている電力系統網全体に 損傷をおよぼす。

ところが、発電労組ストライキ事態以後、現在稼動している全国165基の火力 発電機は、事実上不均衡運営状態にある。需要に合わせて弾力的に出力を増 減する機能がきちんと働かず、韓国電力中央給電室のコンピュータが指示す る目標値によって発電機が動く。発電機を止めたり動かしたりして出力を増 減させる時、運転員等の修正業務が必要だが、代替人材の投入でこの作業を 正しく行なうのが難しいためだ。

需要が低下した去る3日には、普段は出力調節をしない原子力発電機3基(栄光 5号機、蔚珍1・2号機)が発電容量を下げて火力発電所の機能にかえることま でした。韓電の関係者は、「火力発電所は電力需要の増減に能動的対処する 負荷追従運転をしなければならないのに、現在は事実上、この機能を放棄し ている」と話した。こうなると、電気の生産と消費の均衡が取れなかった時 に発生する適格周波数離脱現象が頻繁になる。

■恐ろしい影響

韓国電力で17年間勤めた経験がある建国大のシンジュンリン教授(電気工学) は「発電所での運転員の役割は、電気需要の急変動など、万一の事態に対応 し、随時機器を点検して予防措置を行なうこと」と語り、「最小3〜4年の現 場経験と機敏な瞬発力が必要だ」と話した。ところが現在、火力発電所では 代替人材1人が通常、運転員2〜3人の仕事を行なっており、疲労度がたまって ている。シン教授は「現在稼動中の発電所の一基でも突発事故が起これば、 100分の1秒で全体電力系統網に打撃を与えることになり、実際に表面に表れ る電力供給の支障が発生したときは、もう手遅れ」と警告し、発電ストライ キ事態の早期収拾を要求した。電力の民営化をめぐる政府と電力労組間の極 限対立により、国民は電力供給中断の危険に露出しているという警告だ。

政府が公権力でストライキ労組員等の腕をつかまえて現業に復帰させても、 問題は簡単ではない。国家の動脈を責任を持って5〜15名ずつが一組となり、 機敏に動かなければならない発電運転員が屈辱感と士気の低下で茫然と作業 場に座っている可能性もあるためだ。

パクスンビン記者sbpark@hani.co.kr

http://www.hani.co.kr/section-004000000/2002/03/004000000200203051857034.html


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