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韓国:民主労総のヤン・ギョンス委員長が2日早朝、警察に連行
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韓国、民主労総HP『労働と世界』から

2021年9月3日

緊迫した9月2日、朝から夜まで

民主労総のヤン・ギョンス委員長が2日早朝、警察に連行された。警察は民主労総のある京郷新聞社にいきなり侵入し、ヤン・ギョンス委員長を強制的に拘引した。

警察は7月3日の全国労働者大会が不法だと主張し、先月13日裁判所はヤン委員長の逮捕令状を出していた。その後、 9月2日の早朝までを振り返ってみる。 

8月18日、午前 11時43分

写真▲警察はこの日、ヤン・ギョンス委員長の所在を把握し、民主労総事務所に来たが戻っていった。

警察はヤン・ギョンス委員長が5月から7月にかけてソウル都心で何度か集会やデモを行ったとして、「集会及び示威に関する法律違反」、「感染症予防法違反」などを理由として、裁判所に逮捕令状を申請、8月13日午前11時30分、民主労総のある『京郷新聞』社に来た。
逮捕令状を持って事務所に入ろうとしたが「逮捕令状だけで家宅捜索令状がなければ、事務所には入れない」とする民主労総法律院の弁護団に阻止され、1時間ほど対峙していたが、この日は戻っていった。
警察はその後裁判所に家宅捜索令状を申請し発給されて日程を調整し始めたもよう。
この日の午後から警察は毎日民主労総事務所近隣に私服警察を配置し、『京郷新聞』社に出入りする全員の行動を監視し始めた。

9月2日、早朝4時48分

ⓒ 民主労総

マスコミ報道によると鍾路警察署の捜査課長と捜査官3人は、2日早朝4時48分に民主労総のあるソウル市中区貞洞の『京郷新聞』社前に姿を現した。彼らはビルの入口と内部を見て無線でやり取りし、近くで待機していた私服警察約20人も『京郷新聞』社前の2車線道路周辺に来たという。
近くの路地では警察機動隊約40人が集まって装備を点検した。この日の令状執行には、捜査人員約100 人をはじめ、警察機動隊の41チームが動員された。ビルの周りを消防車が取り囲み、万一に備えてビルの前にはマットレスが引かれた。

午前 5時30分

ⓒ 民主労総

『京郷新聞』社前入口が開放されたのを確認した警察は防護服に身をかためた機動隊員数十人を動員し、1階のロビーに侵入した。バールなどの装備を準備した警察は、民主労総事務所のある9階から16階の非常階段とロビーを占拠し、通行を遮断した。 

午前 5時40分

ⓒ 民主労総

警察は新聞社の9階から16階までヤン・ギョンス委員長を探して、捜索を続けた。そして約40分後の午前6時9分頃、警察は14階の委員長室でヤン・ギョンス委員長を発見した。
ヤン・ギョンス委員長は弁護士と一緒に、令状に応じると答えた。

午前 6時20分

ⓒ 民主労総

ヤン委員長は午前6時29分頃、『京郷新聞』社の1階入り口に表れた。「ヤン・ギョンス委員長を釈放しろ!」と叫ぶ民主労総の組合員に会ったヤン・ギョンス委員長は「10月20日のゼネストを準備してやってほしい」と述べた。強制拘引の過程でケガなどはなかったもよう。
ヤン・ギョンス委員長が連行された時、一部組合員と警察の間でかなり激昂した反応があったが、大きな衝突にはならなかった。

午前 11時

▲午前11時には記者会見

民主労総は午前11時、ソウル鍾路警察署前で緊急記者会見を開催し、ヤン・ギョンス委員長を強制拘引したソウル鍾路警察署を糾弾した。 
民主労総はこの日の記者会見で「委員長一人を逮捕したとして、民主労総の闘いの意志は折れない」として固い決意を述べた。記者会見に来た民主労総の組合員約100人は「ヤン委員長の釈放と10月20日のゼネストを力強く進める」と決意した。

午後12時5分

◀民主労総指導部がヤン・ギョンス委員長の面会のために  移動している。

記者会見終了後、ユン・テックン首席副委員長とチョン・ジョンドク事務総長をはじめとする民主労総指導部は、鍾路警察署の留置場に収監されたヤン・ギョンス委員長に面会した。 
ヤン委員長はこの日、強制拘引された後から7・3全国労働者大会後の警察による不合理な捜査や民主労総だけを狙った特別捜査本部の設置、2日早朝の強制拘引など、警察の不当なやり方をアピールする意味でハンストに突入した。 

午後2時

民主労総は午後2時、緊急中央執行委員会を招集した。民主労総は中執でヤン・ギョンス委員長の強制拘引に対する公式立場と今後の計画をまとめた。
民主労総は今回の事態を文在寅政権による民主労総に対する宣戦布告と規定し、即刻の抗議糾弾の行動と世論攻勢に出ることにした。組合員の怒りを集め、1020ゼネストを成功させようと決議した。 

午後3時

民主労総は『京郷新聞』社1階の正門前で緊急記者会見を開催し、警察のやり方を強く糾弾した。
民主労総は文在寅政権がゼネスト隊列を委縮させ、悪をもって民主労総を民心から孤立させて闘いの怒りを遮断するために、この日ヤン委員長を逮捕したと判断している。
  記者会見後に民主労総の中央役員6人が同時に剃髪し、政権への糾弾とゼネストへの決意を固めた。

午後 7時

民主労総は政府が民主労総を暴力的に捜索した2日から毎日夕方に、ソウル鍾路警察署前で「民主労総への暴力的侵入、委員長の強制的連行糾弾!」集会を続ける。
民主労総の中央役員のリレー発言で行われた初日の闘争文化祭では「警察が民主労総に侵入し委員長を逮捕したのは単純な事件ではない。労働尊重をうたってキャンドルの闘いで誕生した文在寅政権の素性を表したもの」だと批判した。
今後闘争文化祭毎日6時30分からソウル鍾路警察署前で、各地でも夕方7時から開催される。

http://worknworld.kctu.org/news/articleView.html?idxno=404029


Created byStaff. Created on 2021-09-04 00:06:25 / Last modified on 2021-09-04 00:06:27 Copyright: Default

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