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彼らを誰が殺した

[寄稿]コルテック労働者復職要求とLIVE AID 「ギターを投げろ」に送る

ソン・ギョンドン(詩人) 2019.03.28 11:04

彼らを誰が殺した

生産性が低いと
窓一つない養鶏場よりひどいひっそりとした工場
切断切曲マシンで指を切られて
休むことができないペーパーがけと研磨で指紋が消えて
終日ギターの弦を張り ピースを打ち込み 筋骨格系疾患に苦しみ
密閉された塗装室で有機溶剤を吸い
作業場いっぱいのぼんやりとした粉塵を吸い
慢性気管支炎患者にならなければならなかった人々
早出 残業 徹夜 勤労基準法
労働組合の「労」の字も知らず素朴だった
10年、20年ギターだけを作った
世界のギターの1/3を作った
「アイバニーズ、ギブスン、フェンダ、マーティン、アバロン、セントルイス…」
そんなすべての有名ギターを作った
きれいな螺鈿の模様を付けて世界に出て行くギターを見て満足に思った

彼らを誰が殺した

朴栄浩だった
1200億台の資産家 韓国金持ち順位120位の金持ち大金持ちの朴栄浩だった
労組がある仁川コルト工場が嫌いで
大田にギターしか生産しないコルテックを別途に作った朴栄浩だった
もっと安い奴隷を探して
1996年インドネシアのスラバヤ工場 1999年 中国大連に
年間100万台生産の最先端工場を作り
すべての注文を海外に出した後
「経営上の危機」を文書で操作した朴栄浩だった
2007年4月仁川コルト楽器労働者56人整理解雇
同年7月大田コルテック楽器67人全員整理解雇
すぐに二つの工場とも偽装廃業した朴栄浩だった
その後の13年間の座り込み 焼身 高空籠城 ハンストにも
たった一回の交渉にも出てこなかった 金しか知らない朴栄浩だった

また誰が彼らを殺した

大韓民国の裁判所だった
正当な解雇だと朴栄浩の手をあげた労働委員会
何もしなかった労働部労働庁
すべての抵抗を封鎖した警察公権力
経営上の危機による廃業だと言って
後では韓国が生産する世界一流商品企業に
朴栄浩を選定した韓国知識経済部だ
そして「労働部門の先進化と労働生産性の向上のために必須の労働市場柔軟化確保などのためには整理解雇要件定立が必要(大法院裁判取り引き証拠文書より)」と
高等法院の明白な不当解雇判決をひっくり返し
「未来に来る経営上の危機だけでも整理解雇は正当」だという
不法裁判取り引きをした大法院と国家だった
今も謝罪と名誉回復真実究明をしないこの国家だ
たった一回も朴栄浩を国政監査場に呼ばなかった大韓民国の国会だ

誰が彼らと共に戦っているのか

演劇で ドキュメンタリーで 文で 踊りで 美術で
共に戦い抜く私たちだ
ギターは決して労働者の血と汗を絞る手段になってはいけないと
多国籍資本が労働を搾取しようとするのなら
これに対する労働の闘争も多国籍次元でしなければと
連帯している私たちだ
歌っている私たちだ
歌が歌を裏切らなくても良い世の中を
戦争と暴力と差別がない世の中を
独占と疎外がない世の中を
夢見る私たちだ

彼らを誰が殺した

朴栄浩だった
今日で首を切られて13年、4439日目
イム・ジェチュンのハンスト17日目
今はみんな一緒に言ってやらなければならない
今は彼らもKTXのように 双龍車のように ファインテックのように
工場に戻らなければと
今は彼らも正義を立て直し
名誉を回復してなつかしい家に戻らなければいけないと
今は私たちみんなが一緒に言ってやらなければいけない

彼らを誰が殺した
朴栄浩だった
また彼らを誰が殺した
大法院とこの国家だ
誰が責任を取るのか
朴栄浩と大法院とこの国家だ
誰がその責任を問うのか
私たちすべてだ
愛を歌うギターは
平和と平等・自由を歌うギターは
差別と暴力に反対するギターは
人生と労働を搾取する道具になってはいけないと
声を高めて叫ぶ私たちすべてだ

ファインテック高空籠城現場で25日間ハンストをした時、 親会社のスターフレックスのキム・セグォン社長と何回も会わなければなりませんでした。 409日+426日もの野蛮な高空籠城にもびくともしなかった彼もついに責任を認め、 ファインテック代表理事になって正常経営と雇用継承、労組継承など、 すべての法的責任を認めて約束しなければなりませんでした。 これまでずっと思い出していた人は、コルテックの朴栄浩(パク・ヨンホ)社長でした。 財力も充分です。 ホームページに行くと 「インドネシアのスラバヤと中国の大連にある最先端の生産工場から 年間100万台に迫るギターを生産・輸出して」いると誇っています。 約3000人の海外労働者を今でも低賃金で搾取しています。 数十年間、自分の富のために働いた労働者を経営上の危機を偽って計画し、 全員を不当解雇して、 国内の工場を偽装廃業した残忍な企業家です。 上の内容のように、大法院と国家が詐欺行為を保護してやりました。 不当なことを受け入れない労働者たちは13年も街頭で座り込みをしながら戦っています。 もう彼らも家に戻らなければなりません。 私たちももう家に戻りたいと、終末闘争を決意して、 定年までいくらも残っていないイム・ジェチュン組合員が 無期限ハンストに突入してからすでに17日目です。 ハンストの苦痛と後難がどんなことなのかを知っているからか、 さらに胸が痛みます。

今日から二日間はその首を切られたギター労働者の復職のためのLIVE AID 「ギターを投げろ」コンサートがプラットフォーム倉洞61のRED BOXで開かれます。 有難くもハックルベリー・フィン、キングストンルディスカ、 ブルースパワー(シン・テチョル、ハン・ソンウォン、チャーリー・ジョン)、 ジャンパナイ、キム・サウォル+キム・ヘウォン、タブダ、ギャラクシーエクスプレスなどのミュージシャンが参加します。 公演中、彼らに捧げる古い詩を朗読して夜を明かそうと思います。 おかげでこれまで書いた文をまた探さなければなりませんでした。 初めて彼らと会った2007年、扉が閉まった工場のルポ、 彼らが国会を見渡せる楊花大橋道反対側の送電塔で高空籠城をした時に書いた文と仕事、 同僚の文化芸術家、支援者たちと一緒にした多くの時間、 労働者たちの血で設立した朴栄浩の文化財団に参加するなとイ・ジョンソン東国大教授に書いた公開要請文、 時間がすぎてコルトコルテックが強硬労組のおかげで潰れたという虚偽の発言をして、 それでさらにやさしい解雇とさらに多くの非正規職を量産する労働柔軟化と、 これを裏付ける労働法全面改悪が必要だという当時セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表に対して国会前でハンスト闘争に入った時に書いた文、 闘争3000日をむかえて彭木港から始まり、送電塔反対運動をしていた密陽など、 全国の抵抗現場を回る全国巡演に出る時に書いた文がすべて痛々しく感じました。

そばで見守りながら、少しずつ連帯した私もこれほど胸が張り裂けそうなのに、 今日でそんな一日一日を積み重ね、4439日を街頭で過ごす当事者はどうでしょうか。 人間の時間ではなく獣の時間. 涙ぐましい抵抗の時間。 どうすればのようにしてこそ朴栄浩社長に誤りを認めさせられるでしょうか。 どうすればこの巨大な国家が本人の誤りを認め、一足遅れの謝罪と名誉回復、 真実究明に動かせるでしょうか。 実際的なイミョンパククネに 他でもない小さな金淇春(キム・ギチュン)に 他でもないこの仕事上の独裁者たち、特権者たち、 労働者たちの法的権利をもてあそぶことぐらいは 朝飯前だと思っている選出されない権力者たちを どう懲らしればいいのでしょうか。 イミョンパククネを監獄に送っても変わりない彼ら、 あくどい企業家たちの日常的特権と支配下で続く私たちすべての苦難と苦痛と危険を どうすれば根絶できるのでしょうか。

朴栄浩社長が所有する1200億台もの財産は、 労働者たちの血と汗の結実で、 ギターと歌を愛する世界の人の平和で美しい心と時間を搾取独占するのと同じです。 彼は私たちすべてのどんな時間に寄生して、 自分の腹だけを膨らませて生きる巨大なヒルと同じです。 そんなのような朴栄浩社長、 13年間不通と無責任で粘ってきた彼が、 今からでも人間らしさを回復し、 自分の社会的、倫理的、企業家的責任を全うすることを期待できるのでしょうか。 なぜ私たちすべてがその野卑な守銭奴の固い頭を壊すためにまた飢えて、 苦労して、苦しまなければならないのでしょうか。 なぜその一人の無限の所有と安全のために、 これほど多くの歳月、これほど多くの人々が苦労しなければならず、 苦しまなければならないのでしょうか。 もうこんなブラックコメディを、野蛮を、つまらないことを終わらせるべきではないでしょうか。 あまりにも日常的で普遍的で、広範囲なこうした資本家の不正の前に立つたびに、 こんなことをして何の力になるかと思い、気力がなくなったりもします。 しかしまさに彼らが食い物にしているのは 私たちのそうしたあきらめと放棄と絶望ですから 今回も何か一緒にするべきではないかと気持ちを引き締めます。

ファインテックの高空籠城に続いて朴栄浩に立ち向かう労働者たちの終末闘争に、 多くの社会団体や支援者が連帯しています。 こうした不正を国際的に知らせ、これ以上ギターを搾取と独占のための道具として使えないようにしようという連帯運動も提案しています。 世界の音楽家が、ギターと歌を愛する世界の人々が、 共に生きていくところには、 他でもない労働の価値を最も貴重に思う世界の人々が、 こんなギターでは歌えないと共に立ち向かう、美しい夢を想像してみます。 夢にも見ることができないことは不可能なことだけで、 夢に見ることができることのほとんどは実現可能なことです。 勇気と決断が必要なだけです。 そのようにして新しい関係を、新しい連帯を夢見た人々によって、 その夢を実現するために具体的に動き出した人々によって、 世界はまた一歩ずつ、少しは良い世の中へと前進して行くのではないかと思います。 拙詩一編に込めることができなかった さまざまな考えにふける明け方です。

#NOCORT #NOCORTEK

労働者がいなければ音楽はない、音楽がなければ人生もない。

韓国で長時間労働、低賃金、労災に苦しみながらコルト・ギターを作った労働者たちは 劣悪な労働環境を変えるために労働組合を作りました。 すると1年後、会社は工場を閉めて労働者を解雇しました。 労働者は道路で13年間闘争をしていますが、 会社は毎年収益を上げ、社長は株式配当でさらに金持ちになりました。

ギターは労働者を搾取する手段ではありません。 労働者をみだりに解雇してはいけません。 失われた人生を取り戻すために戦うギター労働者を応援してください。

行動1 -ギター労働者の闘争を支持する認証ショットを撮って、 上のメッセージ、#NoCortとともにSNS共有する

行動2 -コルト・ギターのFaceBookページに意見を書き込む

行動3 - Cor-Tek Corporationに電話する(82-2-3661-1981)

(スペイン語 省略 )

(日本語 省略 )

(中国語 省略 )

(ドイツ語 省略 )

(英語 省略 )

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-04-03 16:26:25 / Last modified on 2019-04-03 16:26:27 Copyright: Default

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