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韓国:韓国サンケン解雇労働者に復職命令! しかし工場には椅子だけ
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解雇労働者を復職、だが工場には椅子だけ

昌原の韓国サンケン「復職命令」に労働者が反発... 「欺瞞的復職」

17.05.15 20:05 最終アップデート 17.05.15 20:05 ユン・ソンヒョ(cjnews)

▲昌原市の馬山自由貿易地域内にある「韓国サンケン」が解雇者を復職させた後、生産部ではなく営業部などに配置し、工場には作業台がなく椅子が置かれていて待機させた。(c)金属労組

▲昌原市の馬山自由貿易地域内にある「韓国サンケン」が解雇者を復職させた後、生産部ではなく営業部などに配置し、工場には作業台がなく椅子が置かれていて待機させた。(c)金属労組

「不当解雇から7か月目に復職させるというので工場に行ったところ、 作業台はなくて椅子だけが置かれていた。 午前9時に出勤して午後6時まで椅子しかない工場で「監禁」に近い「待機」をしている」。

昌原市の馬山自由貿易地域内にある韓国サンケン(サンケン電気)で起きている状況だ。 労働者たちは「小細工復職」だと反発している。

LED照明を生産する韓国サンケンは経営上の理由をあげて昨年9月30日、 生産部を廃止した。 同時に生産職労働者を整理解雇した。

その後、慶南地方労働委員会と中央労働委員会はそれぞれ昨年12月と4月、 会社が行った整理解雇は「不当解雇」だと判定した。

すると会社は去る5月12日、解雇労働者16人に復職命令を出した。 ところが会社が彼らを元の職場ではなくR&Dセンターと営業部署に配置し、 このようなことが発生したのだ。

復職した組合員たちは椅子とゴザの上に座り、 トイレ以外の部署には出入できない。 会社は彼らに作業服ではなく私服を着ろと指示した。

「工場に戻った私たちを出迎えたのは椅子」

金属労組慶南支部は5月15日午後12時、 組合員と共に韓国サンケンの前で記者会見を行い、「小細工復職」だと批判した。 ホン・ジウク支部長は「小細工復職したこと自体が会社の整理解雇が間違いだったことを証明する」とし 「会社はこれまでの精神的苦痛も補償しなければならない」と主張した。

金属労組韓国サンケン支会はこの日、 「欺瞞的復職措置、われわれはさらに大きく戦う」と約束した。

彼らは会見文で「現場に戻ると叫んでから7か月目にわれわれは初めて会社の中に入れた」とし 「使用者側の突然で一方的な復職命令だったが、これ以上テントに出勤するのではなく、 私たちの汗と思い出に満ちた現場に戻れるという期待感に笑顔になった」と語った。

続いて「だが工場に戻った私たちを迎えたのは、機械も、人でもなく、 現場にぽつんと置かれているいくつかの椅子だった」とし 「会社は地方労働委員会の復職判定を履行すると言いながら、 『元職』ではない復職により、まるで判定を履行しているかのように言っている」と付け加えた。

韓国サンケン支会は「使用者側は復職を言っているが、当初、解雇の理由とだとしていた 『生産部門の廃止と外注化』の立場を変えず、 むしろ団体協約の手続きを無視した生産工場の売却を進めて欺瞞的な復職を断行した」と批判した。

続いて「数十年間、生産現場で働いてきた労働者を生産現場を売却して製造する物がないという理由で営業職や研究職に転換配置すれば、 その後、使用者側が再解雇する手段になりかねない」と指摘した。

彼らは「(会社が)業務の低成果と不適応などを理由に自分から出て行くことを勧めたり、解雇の手段に活用しかねない 『小細工』復職命令の可能性を残している」とし 「このような小細工復職の憂慮にもかかわらず、 当分は復職を選択するほかはない状況だ。 しかしわれわれは『小細工復職』が間違っていることを確認するまで、 今の闘争を続ける」と述べた。

韓国サンケン支会は「生産部門の再稼働、工場売却反対、まともな雇用を守るために闘争する」とし 「現在も韓国サンケンの工場に出入りする納品や出荷を確認しており、 日本の本社を通じて16人の生産物量は確保できると判断している」と述べた。

彼らは「会社がまともな事態解決を望むのなら、 『小細工復職』で事態の問題をそらしてはいけない」とし 「雇用が保障される完全な復職のために『現場に戻ろう』のスローガンはさらに大きくなっていくだろう」と強調した。

▲金属労組慶南支部韓国サンケン支会は15日午後12時、韓国サンケン工場の前で記者会見を行った。(c)ユン・ソンヒョ

▲金属労組慶南支部韓国サンケン支会は15日午後12時、韓国サンケン工場の前で記者会見を行った。(c)ユン・ソンヒョ

著作権者(c)OhmyNews(市民記者)、無断転載および再配布禁止

原文(OhmyNews)

無断翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2017-05-16 20:42:13 / Last modified on 2017-05-16 20:42:15 Copyright: Default

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