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韓国:朴槿恵弾劾、それでも春の日はこない
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朴槿恵弾劾、それでも春の日はこない

[労働の時代]労働者民衆の別れ目。新しい社会の建設か、旧体制の延長か

イ・ホドン(労働戦線・労働者闘争連帯代表) 2017.03.10 16:14

親日と独裁に象徴される産業化時代に労働を弾圧した絶対権力者の末路を忘れない。 その父親の七光を受けた娘も、労働者の組織である民主労総の事務室を軍靴で踏みにじり、侵奪し、権力専横を働かせたあげく弾劾で失権した。 韓国の現代史における不幸な既視感、事必帰正。

2013年12月22日、朴槿恵(パク・クネ)の民主労総侵奪は「朴槿恵退陣闘争」の公式宣言のきっかけになった。 民主労総中央執行委員会の公式決定と宣言以後、労働者の主なスローガンと闘争は、朴槿恵退陣をかけて戦った。 それから3年、国会で弾劾訴追が決定され、3か月目に憲法裁判所で弾劾が承認された。 2017年3月10日は朴槿恵政権退陣の日として歴史に残った。

[出処:資料写真]

昨年秋、広場の怒りが爆発して朴槿恵4年の国政壟断だけでなく、 これまで韓国社会の積弊を一掃するためのゼネスト、民衆総決起、キャンドル抗争に広がった。 だが即刻退陣の要求が国会と憲法裁判所へと制度的に収斂し、弾劾承認の要求に縮小された。 その上、争点が憲法裁判所の決定の承服可否になる状況に至った。 広場の要求は、互いに代理人を自任する政治家たちにより、大統領選挙の局面へと急激に移動している。 特に主人がない平等のキャンドル広場にスプーンを持って現れ、一人膳をもらおうと主人の振る舞いをしているようなものだ。 キャンドル抗争の成果を特定の人や一部の政治勢力が戦いとる問題ではないのに、状況はそうだ。 これに対する圧迫と対応をはっきりさせることができず、 広場の怒りは制度化の縁に閉じ込められる状況が展開している。 状況は逆関係が反映された結果だ。

1500万のキャンドルと圧倒的多数の国民が本当に望むことは、真に願うのは朴槿恵政権の退陣だった。 「これが国か?」という怒りに充ちた叫びに念願が含まれていた。 単に権力の座から引き下ろす問題だけでなく、彼女が代弁した時代の産物である積弊とともに歴史の大河に流してしまうことだ。 単に制度政治圏の選手交替のために、曲芸を披露する熊ではないということだ。 弾劾は朴槿恵退陣の手続的過程の一つとして選択されただけであり、 今後、政権退陣の成果を歴史と国民が勝ち取ってこそ、本当の名誉革命だ。

去る3月4日の19次汎国民行動の日、「朴槿恵のない3月、それでこそ春だ」という宣言があがった。 そうだ。 あえて来る春を来ないと言い張ったり憂慮する必要はない。 ただ春を迎えても、「春来不似春」であってはならない。 その上、「春の日は過ぎ行く」を念頭に置かなければならない。

歴史の春、広場の春、労働者民衆の春は何でなければならないのか、何を勝ち取らなければならないのか。 広場の1500万キャンドルと国民の圧倒的多数が怒った「これが国か」という構造的矛盾を果敢に廃止し、絶縁する過程が必要だ。 アンシャンレジーム(旧体制)の反動的抵抗を無力化させるには、大統領選挙という制度的な過程を経て、具体的に要求が現実になるまで、広場の管理監督が存在しなければならない。 広場の怒りと力を政治的、階級的に上昇転化することがでなければ、結局はまた無駄骨になってしまう。 流行している言葉なら「せっかく炊いた粥を犬に食われるようなもの」だ。

昨年10月29日から1500万キャンドルを灯した明らかにした朴槿恵政権退陣非常国民行動の課題は、 これからはさらに重要で苦しい過程かもしれない。 キャンドルの行列が花見客の行列に変わり、だれている間に熱い夏にだらりと垂れ、 秋の収穫の時には空手になる状況になりかねないという歴史的教訓。 その上、いつの間にか真冬の厳しい寒さになりかねないことを決して忘れてはなるまい。 遠くに行く必要もなく、われわれの時代の痛恨の体験ではなかったのか。

[出処:資料写真]

決して忘れずにおこう。春の日は行く

「春の日は過ぎ行く」は、日帝の強制支配期と米軍政期、朝鮮戦争を体験した1954年当代の精神的疲弊を慰めるために発表された叙情歌謡で、大衆の大きな呼応を受けた。 ソン・ノウォン作詞、パク・シチュン作曲、ペク・ソルヒ歌。 2003年の詩人を対象とするアンケート調査では、愛唱大衆歌謡1位に選ばれた歌だ。

薄紅色のスカートが春風になびく/ 今日も服紐に手を添えて/ 山燕が飛び交う城隍堂路に/ 花が咲けば共に笑い、花が散れば共に泣いた/ 深い誓いに春の日は過ぎ行く

十九の時は黄昏の中に悲しんだ/ 今日も胸をたたき、浮き雲が流れる、新しい通りに/ 雀が飛べば笑い、鳥が鳴けば泣いた/ 意地悪なその歌に、春の日は過ぎ行く

青い草の葉が水に浮かんで流れる/ 今日も花手紙を投げ、驢馬の鈴鳴る青馬車の道に/ 星が出れば笑い合い、星が沈めば共に泣いた/ 不実なその約束に春の日は過ぎ行く

時代錯誤的な国政壟断で国際的な嘲弄と波紋を呼び、 国格を墜落させた親日と独裁の継承者、朴槿恵(パク・クネ)を放り出した韓国の万感が交差する労働者民衆に、慰労の歌を贈る。 また怒りの解消とともに、積弊清算の意志もなくなるのではないかという老婆心から、警戒の意味も含む。

われわれはこの4か月余の間、大統領の制度的な存否と自主的辞任という新しい分かれ道に立っていた。 いまやもう朴槿恵のいない春だ。 だが弾劾承認の結果だけで、新しい社会への唯一の道を進めるというニセ預言者の惑世誣民が2か月の間、大手を振るうことが予想される。 とにかく、広場のキャンドルと犬豚扱いされた労働者民衆は、分かれ目に立っている。 新しい社会の建設か、旧体制の延長か。

今日一日、万歳を叫び、またキャンドルを灯し、松明を持って、春の道に出てくる人間らしい人々に伝える心の歌。 警戒詩。 忘れてはならない。

春の日は過ぎ行く。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-03-10 22:31:33 / Last modified on 2017-03-10 22:31:34 Copyright: Default

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