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韓国:李石基事件関連者に減刑嘆願
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李石基事件関連者に減刑嘆願

水原正評委員長チェ・ジェチョル神父、「人権の問題」

チョン・ヒョンジン記者 2016.05.11 09:48

国家保安法違反で収監されている統合進歩党党員 パク・ミンジョン、イ・ヨンチュン、ウ・ウィヨン氏の5月13日の控訴審を控えて、 水原教区正義平和委員会が彼らの減刑を要求する嘆願運動を提案した。

元統合進歩党青年委員長パク・ミンジョン、元高揚坡州地域委員長イ・ヨンチュン、元報道担当者ウ・ウィヨンは、 2013年5月のいわゆる「マリスタ会合」に参加し、 北朝鮮の称賛に協調したという容疑で2015年12月の1審で実刑を宣告され、水原拘置所に収監されている。

パク・ミンジョン氏は懲役3年と資格停止3年、イ・ヨンチュン氏とウ・ウィヨン氏は各々懲役2年6か月と資格停止2年6か月を宣告された。 当時裁判を担当した水原地裁刑事15部は1審の判決文には 「マリスタ会合に参加し、李石基(イ・ソッキ)などが北朝鮮を称賛することに協調し、会合の進行に一定の役割を果たした」とし、 「共通して反国家団体に参加したと認めることができ、国家に害悪を与えるものと判断される。 このような行動は通常の内容伝達とは認められず.... 純粋な政治活動とは認められない」と書かれた。

しかし当時の裁判でパク・ミンジョン氏などは 「当時の集まりに参加したのはそのとおりだが、利敵性発言をしたことはなく、 持っていたUSBに利敵表現物が保存されていたことは知らなかった」と公訴内容を否認した。 パク・ミンジョン氏は利敵行為と利敵表現物を所有していた容疑に対しては 「北朝鮮学を専攻する専門家で、南北交流活動を行い、死んだ後輩のための文章が利敵表現物とされたのは苦痛だ」とし、 裁判で真実を明らかにすることを訴えた。

嘆願運動を提案したチェ・ジェチョル神父は 「彼らは単にそこにいたという理由で李石基内乱陰謀事件にかかわった人々」とし、 「政治指向や左右の問題ではなく『人権』の問題」だと「カトリックニュース・チグミョギ(いまここ)」に話した。

咸世雄(ハム・セウン)神父をはじめとする各宗団の聖職者と市民社会団体代表などで構成された「李石基内乱陰謀事件」被害者救命運動団体の共同代表でもあるチェ神父は、 5月13日の控訴審を前にして彼ら3人の他にも6人が不拘束起訴状態で裁判を受けており、 彼らすべてが救命の対象だと説明した。

彼は、「彼らはすでに裁判の前から身上が明らかになっており、国家保安法容疑をかけられた以上、 ほとんどの周辺の人々の助けを受けられない状態で、まともに日常生活を維持できないほど」とし、 「くやしいという言葉でも表現し尽くせないほど人権を蹂躙された」と話した。

また「何よりも人権が重要で、誰もくやしく追い込まれることがあってはならない」という彼は、 「殺人犯にも人権があり、誰もみだりに扱われない権利がある」と救命運動の理由を明らかにした。

彼は、国家保安法の問題だから宗教家が一番先に動くしかなく、 各教区の正評委と同僚司祭の参加を訴え、嘆願書署名を集めているとし、 「聖職者、修道者ではなくても、さらに多くの信者と一般市民が参加することを望む」と話した。

正評委の委員で嘆願運動に参加したヤン・ウンギ修道士(韓国殉教福者聖職修道会)は裁判所に送る嘆願書で、 「李石基内乱陰謀事件のすべての関係者に対し無差別に加えられた非理性的で極端な憎しみと扇動は、 後になっても長い間、社会の痛みとして残り、明らかに記録されるだろう」とし、 「沈黙する多数の意識と無意識に、恐れと萎縮という否定的情緒を残し、人格にも傷つけられる」と心配した。

彼は、国際人権報告書は韓国社会とは別に収監されている三人に注目しており、 国際アムネスティ、米国務部例年人権報告書は韓国の国家保安法7条(賛揚・鼓舞など)による深刻な人権侵害を指摘をしているとし、 「今回の控訴審判決は、韓国の民主主義と人権に対する国際社会の照尺になる」とし、 寛容により韓国社会がさらに深く省察し成熟する契機にしてほしいと述べた。(記事提携=カトリック ニュース・チグミョギ)

原文(チグミョギ/チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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