大法院「双竜車の整理解雇は正当」、裁判所前は憤怒と涙
原審を破棄して高等法院に差戻し...「残忍で無責任な判決」
解雇労働者、また路上で六回目の冬を迎えるか
ユン・ジヨン記者 2014.11.13 16:48
大法院が2009年の双竜自動車の大規模整理解雇が正当だったという判決を出した。
判決直後、双竜車解雇労働者たちは大法院の前で泣きわめいた。
この日は双竜車労働者たちが大規模整理解雇で路上に追い出されてから2002日なる日で、
全泰壹烈士44周忌を迎えた日だった。
大法院3部(主審パク・ポヨン大法官)は11月13日午後2時、
双竜車解雇労働者153人が双竜車に出した解雇無効確認訴訟で原告勝訴判決をした原審を破棄して事件を高等法院に差戻した。
裁判所は法廷で
「原告152人が会社に出した訴訟で原審判決を破棄し、事件を高等法院に還送する」と宣告すると、あちこちからうめき声が漏れた。
判決後に双竜車支部のキム・ジョンウク事務局長をはじめとする双竜車解雇者は、法廷から出ながら涙を流した。
他の解雇者と双竜車非正規職労働者、支援団体も沈痛な表情を隠せなかった。
密陽送電塔問題の解決を要求してソウル上京闘争をしている密陽住民たちも、
裁判所の前で泣きわめいた。
大法院「双竜車の整理解雇は正当だった」、原審を破棄して高等法院に差戻し
大法院は双竜車大量解雇当時に「緊迫した経営上の必要があった」と見た。
国際金融危機と景気不況の状況で、研究や新車開発が低迷し、競争力が弱まるなどの構造的な危機にあったという。
また裁判所は企業運営に必要な人員規模は経営陣が判断する事項だと線を引いた。
裁判所は「企業運営に必要な人員の適正規模は経営判断の役割なので、
特別な事情がない限り経営者の判断を尊重しなければならない」とし
「事後に労使大妥協で解雇人員が縮小されたという事情だけで、
使用者側が提示した人員削減規模が非合理的だとか恣意的とは見られない」と明らかにした。
会社が整理解雇を断行する全部・部分休業と賃金凍結、循環休職、協力業者人員縮小、希望退職などの措置を実施したことについて
「解雇回避の努力を尽くした」と判断した。
高等法院が認めた会計帳簿操作でも問題はないと明らかにした。
裁判所は2008年の財務諸表上の有形資産損傷差損過多計上に関し、
新車市場に発表する時点が不確実で、
既存の車種の競争力が弱まった状態なので、
顕著に合理性を欠いているとは見にくいと明らかにした。
大法院は今回の判決で、2月7日のソウル高等法院の判決をすべて否定した形になった。
当時、高等法院は「双竜車整理解雇の当時、緊迫した経営上の必要があるか解雇回避の努力を十分につくしたと見られない」とし、労働者たちの主張を認めた。
会社が解雇回避の努力を一定部分した点は認められるが、可能なすべての努力を傾けなかったという。
高等法院は会社が整理解雇当時、財務健全性の危機にあったとは見ることができないとして、労組が主張してきた会計帳簿上の問題も認めた。
高裁は「双竜車が整理解雇当時、流動性危機だった事実は認められるが、
流動性危機を越えて構造的な財務健全性危機まで至っていたとは見られない。
損益計算における会計帳簿上の算出の根拠資料も明確ではない」と明らかにした。
裁判所前、憤怒と絶叫...「使用者側、大法官出身を含む19人の大規模弁護団」
双竜車解雇者は、大法院が政治的に偏向した判決をしたと怒った。
大法院が解雇労働者の胸に大きな釘を打ち込んだと声を高めることもした。
双竜車支部のキム・ドクチュン支部長は判決直後
「多くの解雇者が昨夜は眠れなかった。
6年間、崖っぷちに立っている労働者たちに、大法院は今日大きな釘を打ち込んだ。
法理的に争えば勝訴できる問題だったが、使用者側は大法官出身を含む19人の大規模弁護団を構成し、前官礼遇という慣行が困難に陥れた」とし
「最も恐ろしかったのは、司法府が親資本、反労働的な立場で労働者たちをまた崖っぷちに追いやったことだ。
別の誰かがこの世からいなくなるかもしれないという恐れのために、夜眠れなかった」と鬱憤を晴らした。
続いて「判決直後、周辺がずいぶん涙を流した。
これは怒りの涙であり、6年を耐えたように、もうひとつの行動を決断するための涙と見てほしい」とし
「今後、法律的対応を続ける。早い内に同僚と額を突き合わせて、別の決断をする。
必ず勝利して工場に戻る。双竜車労働者たちを忘れないでくれ」と訴えた。
原告側法律代理人のキム・テウク金属法律院弁護士は「納得できない判決」と声を高めた。
キム弁護士は「すべての裁判には立証責任というものがある。
だが双竜車会社側は、訴訟中に有形資産損傷差損の過多計上の問題と人員構造調整の問題などの立場が変わり続けた。
それでも大法院は会社側の主張が正当だと判決したのは納得できない」と批判した。
続いて「破棄差戻しになっても、審理の過程で新しい事実関係を明らかにすれば、他の判断が出ることもある。
特に、雇用安定協約に違反した整理解雇は無効という裁判所の判例がある。
今回の裁判では労組が雇用安定協約の部分を提起しなかったので、今後は会社が捨てた雇用安定協約問題を中心的に問題提起をする。
まだ法廷闘争は終わっていない」と明らかにした。
双竜車解雇労働者は今回の最高裁判決を控えて10日間ほど大法院の前で24時間の野宿座り込みを進めてきた。
大法院の公正な判決を要求して7日間、裁判所の前で毎日2千拝を上げた。
だが大法院は結局、二十五人の労働者、家族の命を奪った双竜車整理解雇が正当だという判決をした。
今回の判決で、残った解雇労働者はまた路上で六回目の冬を迎えなければならない。
別の解雇労働者と家族が極端な選択をしないだろうかという不安と恐怖も続くほかはない。
密陽から上京したおばあさんたちも
「労働者たちは工場に戻りたい。大法院が人を殺している」とし
「政府と裁判所、会社がグルになって労働者を殺している。こんな法はない」と嗚咽した。
なお双竜車支部は近い将来、会議を開いて今後の闘争計画を樹立する計画だ。
11月15日には双竜車平沢工場の前で整理解雇2000日闘争集会が開かれる。
双竜車支部のイ・チャングン政策企画室長は
「今回の判決は残忍で無責任な判決だ。
裁判所は権力と資本の味方だった。
大法院が労働者の苦痛の根本だったことを再確認させた判決だ。
だがまた戦う。
全国民的な不買運動を含む計画らをたてていく」とし
「会社はすでに正常化の道に入った。
整理解雇で苦しむ労働者がはやく現場で働けるように、総合対策を樹立しなければならない」と要求した。
原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)
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Created on 2014-11-13 22:45:20 / Last modified on 2014-11-13 22:45:21 Copyright:
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