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韓国:脱原発に向かう分岐点になった三陟市民「原発誘致反対」決定
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脱原発に向かう分岐点になった三陟市民「原発誘致反対」決定

市民社会・進歩政党「住民自治の勝利」、政府「残念」表明

チョン・ヨンギル記者 2014.10.10 14:55

三陟の市民が「原発誘致反対」を決定した。 市民社会団体は、政府主導の原子力発電所の建設に制約を加えたと歓迎し、 政府は遺憾の意向を明らかにした。

三陟原発誘致賛否住民投票管理委員会(委員長チョン・ソンホン)によれば、 総投票の名簿登載者4万2488人のうち67.94%にあたる2万8867人が投票し、 その結果84.97%にあたる2万4531人が原発誘致に反対し、 賛成は4164人、無効172人と集計された。

三陟市は今回の住民投票の結果が「三陟原発誘致反対」だったことにより、 原発の白紙化を要求していく方針だ。 住民投票の結果は今年の12月頃に予定されている政府の第7次電力需給基本計画にも影響するものと見られる。

脱核を望む市民社会団体と進歩政党もいっせいに住民投票の結果を歓迎している。

緑色党は10月10日、 「三陟核発電住民投票、韓国の民主主義と未来を救った」という論評で、 「三陟市民の住民投票の結果に再度歓迎と謝意を表し、 政府がこれを積極的に受け入れることを要求する」と明らかにした。

正義党の沈(シム)サンジョン議員も住民投票の結果について 「韓電と産業通産部が原発の危険性を隠し、経済性を強調して民意を歪めて進めようとした原発マフィアに対する痛烈な市民の審判」とし、 原発建設の白紙化を要求した。

統合進歩党も「三陟市民は『本当の住民自治の勝利』とし、 『三陟の希望が新しく始まる非常にうれしい日』なのに、 政府当局が『もうひとつの対立を激化させる日』としてはいけない」とし、 三陟原発計画の撤回を要求した。

しかし産業通商資源部は圧倒的な反対という住民投票の結果が出てくると、 「国家事務を対象に賛否投票を実施したことに対する遺憾の意」を表明した。

それと共に 「ただし、原発の安全性に対する憂慮により投票が実施されたので、 原発建設・運営全般において『安全最優先』の原発政策を一貫して推進し、 国民と原発地域の住民の理解を高めるために原発情報を十分に提供し、 透明に意志決定をしたい」と述べた。

付記
チョン・ヨンギル記者はニュースミンの記者です。この記事はニュースミンにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-10-10 21:14:08 / Last modified on 2014-10-10 21:14:21 Copyright: Default

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