北推定無人機、外信の反応は? CNN、おもちゃの飛行機と類似

国防部、写真に日付の記録ない…朝鮮日報の青瓦台写真には「24日9時22分」

いわゆる「北朝鮮発推定無人機」をめぐる真実および責任攻防が激しくなっているが、 外信は韓国政府が無人機を過大に伝えているという評価を相次いで出している。 無人機が深刻な威嚇になるという韓国政府の立場が顰蹙を買っている局面だ。

▲3月24日に坡州で発見されたという無人機、写真=国防部

おもちゃのような無人機に低高度レーダーを導入?

4月9日(現地時間)、CNNは韓国で発見された無人航空機が「おもちゃ」のラジコン飛行機と似ていると報道した。 CNNはIHSジェーン・ディフェンス・ウィークリー誌のアジア太平洋編集長であるジェームズ・ハーディの話を引用して 「その航続距離はとても短く、2〜3時間程度しか飛行できない」と説明した。 ハーディは「おもちゃ店で買えるラジコン飛行機と非常に似ている」と付け加えた。

タイム(TIME)紙は4月2日「『おもちゃ』に近い北の『無人機』(The North Korean "Drone" Is More Like a "Toy")」という題名の記事で、専門家たちは墜落した機体が「おもちゃのよう」で、「ひどいデザイン」に「古くさい」と評価していると報道した。 同じ記事で英国ソアス(SOAS)大学韓国学センターのジェームズ・ホアレ博士は 「北の軍事力は低く、2次世界大戦の水準のまま」と評価した。

エコノミストは10日「北朝鮮無人飛行機、青天の霹靂か?(North Korean drones, Out of the blue)」という題名の記事で、 山菜採りが無人飛行機を申告したことについて「韓国では山中を歩きまわることが価値あることになったようだ」と嘲笑し 「これらの無人機は軍の秘密偵察無人機というよりはも、マニアの模型飛行機に近い」と評価した。 エコノミストは韓国政府が低高度レーダー10台を購入するために1億9千万ドル(2000億ウォン)を策定したという連合通信の報道を引用して、韓国国防部の軍備拡大の動きにも言及した。

これに関して参与連帯平和軍縮センターは4月9日の論評で 「低い水準の無人機に対応するという名目で莫大な金額の国防予算を注ぎ込み、それも山岳が多い韓国の地形の特性上、限界がある先端低高度レーダーを海外から購入するというのは、 問題の本質を理解していない場当たり策」と指摘した。

国防部、決定的な証拠はないが、北朝鮮の仕業だ

一方国防部は4月11日、決定的な証拠は見つからなかったが、無人機が北から発進したことは有力という中間調査結果を発表した。 この日の発表によれば、無人機のDラム、RC用モーターなどに韓国産の部品も使われたうえ、これらは非軍事用の部品なので軍用無人機という国防部の主張の説得力を落としている。 また国防部は無人機から発見されたカメラに一連番号が残っていると明らかにしたが、これについての調査結果は言及しなかった。 無人機に搭載されていたニコンとキャノン社のカメラは機器ごとに固有の一連番号があり、一連番号を問い合わせれば流通経路を簡単に把握できるのに、国防部は基本的な調査を忠実にしていないという指摘がある。 国防部は無人機のカメラから発見された写真に撮影日は記録されておらず、時間情報しか残っていないとし、7〜9秒間隔でソウル上空を撮影したとも明らかにした。 しかし朝鮮日報が4月3日に最初に報道した「北無人機、青瓦台真上20数秒飛行」の記事には、写真が「2014年3月24日午前9時22分02秒」に撮影されたという説明がある。

▲写真下端のキャプションに「24日午前9時22分02秒」という説明がある。

インターネットのユーザーたちは、国防部の釈然としない調査結果の発表とともに、 無人機についている一連番号が北朝鮮で使われない英語が含まれている点、 フォントがバタン体と同じだった点、 主体年号を使わず西暦で表記されている点、 無人機に汚れがない点などをあげ、無人機そのものが捏造された可能性も提起している。 鄭清来(チョン・チョンネ)議員とタンジ日報のキム・オジュン総帥も公開で無人機事件に疑惑を提起するなど、無人機をめぐる論争は簡単に静まりそうもない。

▲坡州で発見された無人機のバッテリーの写真。北朝鮮では製品一連番号にハングルと数字を使い、年度には主体年号を使う。写真=国防部

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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