歴史歪曲「京畿道現代史」、国政監査と道議会で議論

金知事「朴正煕、李承晩政府を否定すれば何を認めるのか」

ニューライト系列の経済学者と朝鮮日報の元主筆などに執筆を依頼して作った公務員教材「京畿道現代史」の深刻な歴史歪曲が、国政監査に続いて京幾道議会でも問題になっている。

10月24日、国会安全行政委員会の京畿道国政監査では公務員を対象に道が発行 した歴史教科書、「京畿道現代史」の歴史歪曲の議論に関し、民主党の議員と 金文洙(キム・ムンス)知事が舌戦を展開した。

攻防は、京幾道議会でも続いた。すでに道議会上半期の臨時議会でも「京畿道 現代史教育を中断しろ」という野党議員と「大韓民国現代史の自負心を感じさ せる良い本、教育を中断する理由はない」という金知事の立場が激突した。

6日に開かれた283回京幾道議会定例会の道政質疑で民主党の金柱三(キム・ジュ サム)議員は、偏向的な歴史観の「京畿道現代史」教育を中断するよう、再度 金文洙京畿道知事に要求した。

金柱三議員は「京畿道現代史」について「とても多くの問題があり、いちいち 指摘するのも大変だ」と前提にし、「建国日と5.16軍事反乱そして反民族勢力 (親日派)と愛国心鼓吹に関する叙述だけでも『京畿道現代史』の偏向と誤りが はっきりわかる」と主張した。

「京畿道現代史」は48年の政府樹立日を建国の日だと主張し、臨時政府の法的 正統性に従うという憲法の価値を否認しており、5.16軍事クーデターを4.19 民主革命と「内面的に連続した面を持つ事件」と美化するなどの議論を体験 してきた。

この日の道政質疑で金議員は「米軍の装甲車によって死亡したヒョスンさん・ ミソンさんの事件について、死亡事故を起こした米軍は何の処罰も受けなかっ たことに対する国民的な怒りと背景を記述せず、交通事故と記述するのは正し いと思うのか」と尋ねた。

2002年6月、中学2年だったシン・ヒョスン・シム・ミソンさんは京畿道楊州市 の国家支援地方道の道端を歩いているとき、駐韓米軍歩兵2師団の吊橋運搬用の 装甲車に轢かれて死亡した。米軍側の高圧的な態度と米軍事裁判所の加害運転兵 の無罪評決で国民の公憤を買い、全国的に不公平な駐韓米軍地位協定(SOFA) 改正要求集会を触発した。しかし金文洙知事は「道が狭くて起きた交通事故」 とし「この事件は民族主義の感情が政治的に誤用された代表的な例」と答えた。

金議員はまた「朴正煕(パク・チョンヒ)は開発政策を革命の連続過程と見なし 正当化した(朴正煕の夢と革命の部分)」と記述した部分についても「成功した 反乱は正当性を与えられるのが大韓民国の歴史か」と質問した。金知事は「朴 元大統領の業績が産業革命に寄与したと記述している。朴正煕元大統領と 李承晩政府を否定すれば、金議員さんはいったい大韓民国の何を認めるのか」 と正面から受けた。

質問の過程で、金議員が「植民地がなければ今日もなかった」という金知事の 過去の発言を批判する動画の講義を見せ、批判の程度を高め、これについて 金知事と大声が行き交うこともした。

一方、京畿道が公務員の教材として作った「京畿道現代史」は4・19革命と5・16 クーデター、5.18光州民衆抗争などの歴史歪曲で、何度か5.18記念事業会と 光復会、済州特別自治道、光州広域市や学界、市民団体から歪曲と誤りについて 指摘された。しかし京畿道は京畿道庁と市郡5級以下の公務員と傘下の公共機関の 職員など、700人を対象に8月に「現代史教育」を強行した。

386ページの分量の「京畿道現代史」の「大韓民国編」は、ニューライト学者の 団体である教科書フォーラムを率いるソウル大経済学部のイ・ヨンフン教授が 執筆した。諮問委員として参加した明知大のカン・キュヒョン教授と延世大の ユ・ソクチュン教授、ソウル大のアン・ビョンジク教授、韓国学中央研究院の ヤン・ドンアン教授、成均館大のイ・デグン名誉教授、多文化コンテンツ協議 会のチャン・ウォンジェ会長、リュ・グニル(朝鮮日報元主筆)氏もほとんどが ニューライト系列の学者だという。(記事提携=ニュースセル)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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