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韓国:「お前は従北か?」と尋ねる社会に人権団体が警鐘
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「お前は従北か?」と尋ねる社会に人権団体が警鐘

「従北アカより思想と言葉を統制する社会の方が危険」

キム・ヨンウク記者 2013.09.13 18:20

人権団体が国家情報院李石基(イ・ソッキ)内乱陰謀事件以後、韓国社会で吹き荒れる従北アカ-マッカーシズムに警鐘を鳴らしている。情報機関に盗聴の自由が存在し、誰にでも従北アカなのかを問い正す社会は危険だということだ。

タサン人権センターは9月13日、最近の国家情報院の動きについての立場を出し、 「今や『私は従北アカではない』、『君は従北アカではないか?』と尋ねる野蛮 な社会が到来した」とし「従北アカを問う社会が危険だ」と指摘した。

[出処:チャムセサン資料写真]

タサン人権センターは「1950年、『米国で活動している共産主義者のリストを 持っている』という発言で始まったジョセフ・マッカーシーの主張は米国社会 の深く、古い恐怖になり、多くの政治家、芸術家、教育者、労働活動家と市民の 思想、結社、表現の自由を奪い取った」とし「マッカーシズムの嵐は、米国の 民主党が自分たちは共産主義者ではないことを証明するためにマッカーシーの 主張に参加したことにより、多くの被害者を出した」と明らかにした。

タサン人権センターは「本当に危険なのは、従北アカを確認する社会」だとし 「北朝鮮に追従するよりも、体制の変化を企むことよりも、内乱を陰謀し予備 する会を開くようなどんなことよりも、考え、話せないようにする社会の方が はるかに危険だ」と強調した。

タサン人権センターは「私たちが直面している危険は、内乱陰謀による体制の 危機なのではなく、内乱陰謀を言い訳として思想と良心、思想、表現、結社、 行動のすべての自由を奪われることになったこと」とし「政治家だけでなく、 文を書き、話しをするすべての人々がが『北朝鮮』と『李石基』と『統合進歩党』 についての考えを明らかにせず、立場を発表することを恐れる現象がそれを 物語っている」と明らかにした。

市民社会が失踪して、合理と理性が墓に行くことを可能にした原因について、 タサン人権センターは分断体制による反共・反北朝鮮イデオロギーと韓国社会 が「嫌悪」する当事者に加える偏見の深さは、深刻な水準に達したと診断した。

タサン人権センターは「韓国社会は『主体思想』または『北朝鮮』への冷静な 分析と評価に続かず、口にすることも禁じられてしまった」とし「思想の自由 を弱める最初の記票から『主体思想』と『北朝鮮議論』を自由にしなければな らない」と主張した。

続いて「『李石基』や『京畿東部連合』と言われる人々に対する社会的な態度 は、本当に適当なのかを振り返ってみなければならない」とし「たとえ秘密の 会合や秘密の集まり、危険な発言が存在したとしても、それが他人の存在を憎 む程に嫌うべきことだったのか」と反問した。

タサン人権センターは「今、情報政治をしている国家情報院よりも危険な勢力 はない」とし「私たちの目前に近づいている自由と権利、民主主義の深刻な危険 が嘆かわしい」と警告した。

青少年人権団体のアスナロもこの日、声明書を出し「国家情報院内乱陰謀事件 が誰でも『従北ではない』、『今の大韓民国社会体制に同意する』と認証され なければ韓国社会の構成員として受け入れられないような、露骨な暴力と差別 の始まりのようで恐ろしい」とし「青少年を抑圧する国家主義資本主義に反対 し、青少年の解放と人権保障を要求するわれわれは、体制転覆勢力や『従北 勢力』にされて罰せられかねないという恐れがある」と憂慮した。

アスナロは「全社会に広がっている流れは、李石基議員だけの問題、北朝鮮の 政権に対する立場や軍事主義的な考え方だけの問題、国家情報院だけの問題で はなく、私たちの自由を威嚇する社会全体の硬直性の問題」とし「主流と違う 思想を持ち、異なる主張をし、体制を変えようとする人々を嫌悪し排除する 雰囲気が、私たちの社会を支配しつつある」と指摘した。

アスナロは「われわれは自分自身の思想と政治のために話す」とし「青少年を はじめ、すべての人に民主主義社会の主人として生きていく自由、変化のため に想像し、活動する自由を保証しろ」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-09-16 14:58:16 / Last modified on 2013-09-16 14:58:17 Copyright: Default

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