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韓国:元請出身と差別されるソウル地下鉄非正規職、ソウル市は?
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「元請」出身と差別されるソウル地下鉄非正規職、ソウル市は?

人権委が「差別是正」を勧告、「ソウル市とメトロは勧告の履行を」

ユン・ジヨン記者 2013.09.06 12:35

ソウル地下鉄非正規職労働者がソウル市などに国家人権委員会の差別是正勧告履行を要求した。

民主労総公共輸送労組連盟ソウル地域本部は9月6日午前、ソウル市庁前で記者会見を行って、元請のソウル市とソウル・メトロ、外注業者の(株)プロ総合管理は非正規職差別の是正と人権改善に動くように要求した。

現在、ソウル・メトロの外注委託業者である(株)プロ総合管理には、外注業者 に直接採用された契約職労働者と、ソウル・メトロで働き外注業者に転籍した 労働者が所属している。彼らはソウル・メトロの電車を修理、整備する労働者 で、直接採用の労働者と転籍した労働者はどちらも同じ業務を遂行している。

だが直接採用された労働者たちは、賃金、福祉、年次休暇付与、勤労契約期間、 勤怠管理などで大きな差別を受けてきた。労組側は「賃金は元請転籍者の1/3 程度で、同じ福祉もなく、物価上昇分を反映した賃上げも適用されない」とし 「退職金と年次手当てがどちらも賃金に含まれる包括賃金制のため、賃金が削 られることを恐れて勤労基準法が定めた年次休暇も使えない」と説明した。

続いて「転籍者たちの年次休暇や業務怠慢による業務的空白はすべて私たちの 負担になる」とし「正規職との差別ばかりか、元請のソウル・メトロ転籍者との 二重差別の壁は、われわれ非正規職労働者たちの士気を大きく落としている」と 声を高めた。

これに対して国家人権委員会は8月29日、ソウル地下鉄非正規職労働者の職場内 差別の問題を是正するよう勧告する決定文を発表した。

人権委は「これは憲法第11条の平等権と、国家人権委員会法で規定された平等権 侵害の差別行為に当たると判断される」と明らかにした。また外注業者に両者間の 賃金や福利厚生費の支給額格差を緩和することと、ソウル・メトロ社長に両者間で 差別が発生しないようにすることを勧告した。

ソウル市と安全行政府長官側にも彼らの間で報酬の支払いなどに関する差別が 発生しないように管理監督を徹底的にすることを勧告した。

労組は記者会見文で「人権委が勧告した通り、賃金体系の変更等による転籍者 との賃金格差解消、統一された賃上げ基準作り、福祉厚生費支給、勤労基準法 が定める年次休暇の付与、元請の徹底した管理監督がなされなければならない」 とし「われわれは(株)プロ総合管理とソウル・メトロ、ソウル市が、人権委の 勧告案を履行しなければあらゆる可能な手段を動員して闘争するほかはない」 と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-09-07 04:07:33 / Last modified on 2013-09-07 04:07:34 Copyright: Default

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