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韓国:アンジン会計法人の二重会計操作疑惑
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「双竜車、監査調書2種類...二重会計を認めた形」

沈サンジョン、アンジン会計法人の二重会計操作疑惑を提起

キム・ヨンウク記者 2013.06.05 17:14

沈(シム)サンジョン進歩正義党議員が2009年の双竜車整理解雇の過程で二重会計操作があったと主張し、影響が予想される。

双竜車とアンジン会計法人は沈サンジョン議員が提起した裁判所提出監査調書 の会計操作疑惑について、裁判所に提出した資料ではない最終監査調書がある と反論したが、沈議員が金融監督院に提出した最終監査調書を確認した結果、 二重会計であることがわかったという。

沈議員によれば、監査調書は監査報告書の数字についての証明資料で、互いに 数字が異なる2つのバージョンの監査調書はありえないが、アンジンと双竜車が 沈議員に反論したことで決定的な証拠を出した形になった。

6月6日、沈サンジョン議員は国会で記者会見を行い、双竜車とアンジンが主張 した二つの監査調書の内容を公開し、「二つの監査調書の存在自体がアンジン が裁判所と金融監督院を欺いた証拠」と主張した。

3日に沈サンジョン議員が会計操作疑惑を提起した監査調書は、現在ソウル高等 法院第2民事部で進められている会計操作と双竜車整理解雇の関連を争う控訴審 に証拠として提出された資料だ。沈議員がこの資料の疑惑を提起すると、アン ジン会計法人は「損傷差損を反映させないと監査意見に影響を与えかねないと いう事実を確認するために作成された損傷差損調書を裁判所に提出した」とし 「その後、会社は法定管理開始とともに法定管理人が選任され、有形資産損傷 差損金額を反映した財務諸表を提示した。これを検討して5177億ウォンを反映 させた最終財務諸表が確定した」と反論した。

また「結論として『監査調書と監査報告書の数値が一致しない』という一部の マスコミの報道は、裁判所提出用に作った損傷差損調書と最終調書を混同した ことによる誤解」とし「最終調書と監査報告書の数値は互いに差がない」と 強調した。

だが沈サンジョン議員はアンジンのこうした釈明がむしろ裁判所と金融監督院 を騙した証拠だと反論した。金融監督院が6月4日に沈議員の要請により報告し た資料などによれば、金融監督院はアンジンが裁判所に監査調書資料を提出し た2か月後で、同じ損傷差損計上の件でアンジンへの会計監理を実施する過程で 裁判所提出用の監査調書を受け取ったが、問題が深刻なので15日後に再提出さ せて検討した。結局、アンジンが金融監督院にも最初誤った監査調書を提出し、 金融監督院がこれを発見して二番目の文書を提出させたということだ。

沈議員は「金融監督院は、裁判所提出調書が09年1月頃アンジンが作成した監査 調書だと確認し、アンジンは金融監督院監理で裁判所に提出する調書を09年2月 3日以後に作成したといった」とし「アンジンは昨日の立場発表で『裁判所提出用 に作った損傷差損調書』と表現し、作成時期と目的を分けている」と指摘した。

沈議員は「これは裁判所提出監査調書が09年に本来作成された調書でなければ ならないことを傍証する」とし「今アンジンが最終調書だと主張する文書は、 裁判所に資料を提出した後、金融監督院が問題を発見したため再提出を求めら れて作られた二番目の捏造調書と見るほかはない」と強調した。

沈議員はまたアンジンが最終調書として提出したという調書も捏造された可能 性があると主張した。裁判所に提出した監査調書より4313億ウォンの現金支出 固定費を多く計上し、その金額にあたる有形資産損傷差損を膨らませたという。

沈議員は「この疑いについては金融監督院も論理的に問題になる可能性がある と認めたが、実務的にも事実上不可能だと考え、固定費配付が誤ったと指摘す るのは困難だという結論を下した」とし「その意味は最終調書という文書にも 深刻な問題があることを認めた」と明らかにした。

沈議員は「数日前、私が会計操作として提起した裁判所用監査調書が、たとえ 最終調書ではなくても、裁判所が判断する根拠としてその調書が提出された物 を金融監督院に出したところ、数値が合わないので再提出するとして2次文書を 提出したのだろう」とし「しかしアンジンの文書番号をチェックすると、金融 監督院用の2次文書が最終ではなく、裁判所用が最終だという事実が確認された。 結論は、二重会計操作が行われ、裁判所と金融監督院に異なる調書を提出する 二重犯罪の疑惑がある」と説明した。

匿名を要求した沈サンジョン議員の諮問会計士は「裁判所提出用の調書として 提起した粉飾会計疑惑は、アンジンも金融監督院も認めている」とし「裁判所 提出用の調書では、全車種共通の資産帳簿価額を漏らしたり、減額対象有形資 産の帳簿価額を過多計上する手法で粉飾した。二番目の金融監督院調書はこれ を補正する代りに現金支出固定費を既存車種に過多計上する方法(人件費を既存 車種だけに配付する方式で4313億ウォンを計上)で粉飾した」と説明した。

沈サンジョン議員室のシン・オンジク補佐官は「今回出てきた資料は、すべて 裁判所と金融監督院から出された政府機構資料なので公信力がある」として 「重要な問題は、金融監督院が2次文書で監理をして誤りだと指摘しても、監理 の結果を採択したことだ。これは金融監督院の職務遺棄」と指摘した。

シン補佐官は「さらに調査しなければわからないが1次調書操作、2次調書操作、 金融監督院不良監理により双竜車整理解雇が行われたので、この整理解雇は誤 りだったという証拠として分析資料を裁判所に提出する予定」と付け加えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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Created byStaff. Created on 2013-06-06 19:49:17 / Last modified on 2013-06-06 19:49:18 Copyright: Default

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