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韓国:済州海軍基地工事現場取材記者に無罪
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済州海軍基地工事現場取材記者に「無罪」…「言論の自由を認定」

裁判所、禁じれた場所での出入取材「正当な理由」…「取材源接近行為」

ユン・ジヨン記者 2013.05.23 17:23

済州海軍基地反対天主教神父、平和活動家などの活動を取材して軽犯罪処罰法違反で起訴された記者が、裁判所で無罪を宣告された。取材のために出入が禁じられた場所に入ったのは「正当な理由」があり、憲法上の言論の自由を尊重すべきだという意だ。

当時メディア忠清のチョン・ジェウン記者は(現在はチャムセサン記者)2011年 10月4日と11月7日に、それぞれ天主教神父・修道士と平和活動家が、済州海軍 基地工事現場フェンスを越え、そこから1.5kmほど離れたクロムビ海岸に入る 過程を同行取材し、その後、この内容は各々の所属メディアが写真と記事で報道した。

検察は「出入が禁じられた区域や施設または場所に正当な理由なく入った者」 を処罰対象と規定した軽犯罪処罰法違反容疑でそれぞれ罰金10万ウォン、合計 20万ウォンで略式起訴したが、これを不服としたチョン氏は正式裁判を請求した。

[出処:メディア忠清、チャムセサン合同取材チーム資料写真]

大田地方裁判所刑事10単独(判事チョン・アラム)は判決文で「事前に海軍など から出入許可を受けずに出入が禁じられたクロムビ海岸および江汀海軍基地の 第2工区工事現場に入った事実は認められるが、事情を総合すれば『正当な理由 なく』出入が禁じられた区域に入ったと断定することは難しく、これを認める 証拠がない」と明らかにした。

続いて「取材一回二回のデモは事前に申告されず、工事現場に入るという決定 も現場で行われ、あらかじめ海軍など工事現場管理者の許可を受けるのが難し い状況だったと見られる」とし「最初、海軍は記者を招請するなど取材に友好 的だったが、海軍基地建設に批判的な立場の記事が出始めて、取材要請を拒否 することが多かったということなので、海軍基地建設反対デモを取材するため 出入許可を申請しても海軍がこれを許可したと言えない」と付け加えた。

それと共に裁判所は「国民の知る権利を保障する言論活動の公益性を考慮すれ ば、出入が不許可になった場所に入り、デモをしたデモ隊の行為が違法だとい う事情だけで報道の必要性がないといえない」とし「記者がこれを取材するた めに報道が必要だと判断した場合、取材源に接近するための行為は憲法が認め る言論の自由の一部として尊重されなければならない」と明らかにした。

弁論を行ったキム・チャゴン弁護士は「取材のために出入が禁止された場所に 入った場合も正当性を認める判決で、言論の自由と取材の自由を広く認めた 意味のある判決」とし「この判決により、みだりに取材記者を起訴できなくなる」 と話した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-05-25 04:32:33 / Last modified on 2013-05-25 04:32:33 Copyright: Default

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