韓国:統合進歩党競選の真実を隠すのは誰か | |
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統合進歩党競選の真実を隠すのは誰か[記者の目]京郷記者の謝罪と、進歩の定規の前に立った理解に苦しむ資格審査
キム・ヨンウク記者 2013.03.28 08:22
3月20日、京郷新聞の某記者は「統合進歩党競選の真実」というオンライン版の 記事で「雰囲気に埋没し、ハイエナのようにかみちぎることに忙しく、真実を 見ることができませんでした。申し訳ありません。謝罪申し上げます」と明ら かにした。 李石基(イ・ソッキ)・金在妍(キム・ジェヨン)議員の資格審査の論議が起きて いる中で、有能な検察公安部で彼らを起訴もしなかったため、比例不正競選の 過程を批判した記事を「かみちぎる」と表現したことに謝罪をしたのだ。彼は 統合進歩党の競選不正問題は、すべてのマスコミだけでなく、進歩言論も乱打 する懸案だとし、進歩言論の責任を強調した。 彼は統合進歩党競選の真実をどれくらい知っていて「真実」という単語を使っ たのだろうか。当時提起されたさまざまな問題は、公安検察が李石基・金在妍 議員を起訴しなかったという理由で、すべて小説なのだろうか。 彼は雰囲気に埋没して、ただかみちぎるばかりだったのかも知れないが、 〈チャムセサン〉は進歩政治の常識を根拠として旧党権派と呼ばれる京畿東部 連合政派の覇権主義の問題と、党費代納ペーパー党員の問題、党内民主主義の 問題、地方区候補予備選挙の過程で党員名義貸しなどを取材・報道した。この 中には報道しなかった深刻な内容もあった。〈チャムセサン〉はこうした事実 を探して報道し、進歩政治勢力の自己革新を期待した。 京郷記者が検察の捜査に基づいて謝罪をしたので、検察が出した捜査報道資料 をよく調べた。報道資料には、不正選挙を提起した参与系から旧党権派グループ まで、ほとんどの政派と支持者が組織的かどうかを問わずペーパー党員加入の 疑いなど、かなりの代理投票が行われた内容が含まれていた。 振り返れば、当初、統合進歩党不正競選の真相調査の結果は「どこかの政派の どの候補が不正を行った」ではなかった。これを理解するためには当時、統合 進歩党の共同代表だった趙俊虎(チョ・ジュノ)不正競選真相調査委員長が、 「総体的不良に基づく総体的不正があった」と語った部分をよくかみしめてみ る必要がある。 趙俊虎共同代表は、労働運動の党権派勢力の支持により民主労総委員長になり、 進歩新党と民主労働党が分党した後も民主労働党の党大会党議長を引き受けた。 党権派と政治的な動向を共にして、統合進歩党の共同代表職まで引き受けた彼 は、民主労総委員長だった時に主導したストライキのために被選挙権がなく、 公職に出られなかった。そんな彼が、総体的不良、不正と規定した理由は、ど こにあるのか。総体的不良の基礎の上に不正行為かどうかはわからなくても、 政派の慣性的な票集め競争の態度を自然に解かなければ、進歩政治の未来はな いと見たためだ。 実際、3つの政治勢力の統合は、一時的に5千ウォンさえ払えばペーパー党権者 を作り、オフラインで適切に管理できる不十分な党員管理体系を一時的に形成 した。この中で、比例代表競選の前から党権者数の何%か取りさえすれば国会 議員になれるという公式は出ていたし、女性名簿も一般名簿も1位と2位を配分 され、1位になれなければ、戦略名簿のために当選安定圏に入れない可能性が高 かった。過熱競争体制を作り出したのだ。各政党の勢力または比例候補と関係 する地域団体と労働組合のような組織が集団入党という方式で大挙して新規党員 を加入させ、この過程で代理投票は自然だった。 もちろん、党権派にとってはくやしいかもしれない。比例代表になれなかった オ・オンマン前候補などは、不正競選問題を提起したのに、後になって彼らが 直接不正に介入したという事実が明らかになったためだ。 しかし趙俊虎真相調査委員長をはじめとする離党非党権派(現在の進歩正義党) は、総体的不良と不正は党全体が責任を持って国民に対し、比例候補が一括し て辞任する態度を見せることで、また進歩政治への信頼が得られると見た。 李石基・金在妍議員が統合進歩党比例競選不正事態の元凶だといったのではない。 彼らは比例競選の議論中、ずっと特定の人に言及はせず、今も同じ立場だ。 涙の議員職辞任、尹今順前議員も不起訴最近、確認されたことによれば、女性名簿で1位になり、比例1位で議員に当選 し、涙の辞任をした尹今順(ユン・グムスン)前議員も、検察に起訴されなかった。 尹今順前議員は辞任当時の約束のとおり、また女性農民に戻り国際農民団体活動 をしている。 尹今順議員は〈チャムセサン〉との通話で「起訴されず、議員職辞任がさらに くやしいのではないか」という質問に「私は民衆の政治勢力化のために立候補 した」とし「私の辞任で女性農民はくやしいだろうが、私個人がくやしいとは 全く思わない」と述べた。相変らず周辺の農民や知人は、尹前議員の辞任を 残念に思い「なぜ辞任したか」と言うという。 尹前議員は当時の辞任の過程について「分党しないことを望み、党が責任を取 る姿を見せ、国民の気持ちをまた得るために辞任した」とし「(その問題がうま く解決できれば)進歩政治の危機が機会になっかしもしれない」と残念さを表わした。 尹前議員も自分の不正選挙の議論は認めなかった。だが、進歩政治が権力を 手放す態度を見せなければ生き延びられないという判断で辞任をしたのだ。 進歩の定規より悪いセヌリ・民主党の資格審査に資格はあるのか統合進歩党比例競選の議論は、手続きによる民主主義と真性党員制という直接 民主主義の価値を生命のように感じるべき進歩政治の基盤が揺らいだ事例だ。 労働・進歩政治は、法や大衆の慣習よりもさらに厳格な進歩的な定規を基盤に、 公安追い込みの中でも大衆の支持を受けてきた。 そうした進歩の厳正な基準は、時に進歩政治家に権力と資本の前に苛酷な程の 禁欲を要求する。だから学生運動と労働運動勢力に基づいた進歩政治は、汚染 された既成の政治を浄化する作用をしたし、これを基盤として支持を得た。 李石基・金在妍議員と現統合進歩党が当時の過程で悪魔化されたのは、保守言論 の従北追い込みが大きな役割を果たしたが、進歩政治の未来のために議席を捨 て、初心に戻ろうという解決方式を拒否したためだ。労働運動は核心執行部の 誰かの誤りが表れれば、委員長を含み該当指導部全体が総辞職をして責任を 取ってきた。趙俊虎代表と尹今順当選者は、そうした進歩運動の長い伝統で 進歩政治を生かそうとしたのだった。 また、党権派の覇権主義と韓大連の大学生までが入り乱れた中央委の暴力事態 は、国会議員のバッジをめぐる権力の口げんかに見えた。進歩政治勢力は4年の 任期の比例代表も、2+2年として順番を回そうという提案もするほど、議員職の 私有化とは違う道を提示した例もある。 進歩政治への厳正な定規は、魯会燦(ノ・フェチャン)前議員の議員職喪失でも あらわれた。魯会燦前議員が不当な権力により議員職を失ったので、労働運動 と地域運動をしてきた配偶者のキム・ジソン氏が立候補に動いたことについて、 許される範囲だとしても強い世襲の議論にぶつかるのは、進歩政治家だからだ。 こうした面で、セヌリ党と民主党が李石基・金在妍議員の資格審査をする資格 はない。資格審査発議案に署名した民主党の朴範界(パク・ボムギェ)議員(資格 審査小委委員長)は、二人の議員が資格審査により、むしろ不正選挙議論を釈明 できるといった。しかし真性党員制や民主的党運営の基本も備わっていない上、 性暴力議員など各種の問題議員さえちゃんと審査できない巨大両党に統合進歩党 の問題をきちんと理解する見識でもあるのか疑問だ。 また朴範界議員の言う通りに資格審査で議論が釈明され「起訴されなかったの で問題はない」というような結論が出るのも適切でない。民主的な土台を失わ ないために作動した厳正な進歩の定規を曲げてはならないからだ。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2013-03-30 16:31:20 / Last modified on 2013-08-29 13:08:41 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |