韓国:「強制撤去で人生に穴が空いた」...強制撤去被害者証言大会 | |
[MenuOn] Home | ニュース | イベント | ビデオ | キャンペーン | 韓国 | コラム | About | Help [login ] | |
「強制撤去で人生に穴が空いた」...強制撤去被害者証言大会無理な撤去後に止まってしまった開発事業...「駐車場を作るために追い出したのか」
ソン・ジフン記者 2013.01.17 17:14
竜山惨事が発生した竜山4区域は惨事から4年経った現在も、空地として残され、 駐車場に使われている。国際金融危機と不動産沈滞などで土地売買の資金など 資金調達が難しくなり、再開発の事業性が下がって事業が中断されたためだ。 また、2010年に裁判所は竜山国際業務地区の開発事業に関する管理処分を無効 とする判決をした。竜山惨事真相究明委員会は「性急な開発事業が進められ、 手段と方法を問わず入居者を追い出した結果、竜山惨事が発生して罪のない6人 が犠牲になった」と話す。 竜山以外にも、再開発事業による強制撤去と退去推奨で生計と根拠地を失った 撤去民は多いが、彼らは相変らず開発事業が中断されて荒れ地になった住居/商 店地域に残っている。竜山惨事4周年汎国民追慕委員会と鄭清来(チョン・チョ ンネ)、尹厚徳(ユン・フドク)、張(チャン)ハナ(以上民主統合党)、呉秉潤(オ・ ビョンユン)(統合進歩党)議員室は、『開発地域被害者証言大会』を開いて対策 なく強制撤去された入居者の被害状況を聴取し、新しい住居政策を議論した。 1月17日の午後に国会議員会館で開かれた証言大会には、竜山惨事真相究明委と 内谷洞ホニン村、富川中3洞、金浦シンゴク村の撤去民が参加し、強制撤去被害 現況と再開発政策の問題を証言した。 竜山惨事真相究明委のイ・ウォノ事務局長は発表者になり無理な再開発事業と それによる撤去民の被害現況を発表した。イ・ウォノ事務局長は「金融機関が 開発計画に参加してプロジェクトの収益性を担保に長期の融資を行うPF (Project Financing)」を強引な開発の主な原因の一つと指摘した。「韓国型 PFは、ほとんど資本金がないか微弱な施行業者が、融資により土地の契約だけ でもして事業を施行できるようにするため、施行業者は工事費の水増し、分譲 価格の釣り上げなどにより暴利を取る」という。実際に竜山4区域では資金調達 に問題が生じたサムスン物産と開発者が緊急に開発を担保するため、入居者を 急いで追い出すために無理に撤去を行い、この過程で竜山惨事が発生した。 内谷洞ホニン村もウリガンナムPFVというプロジェクト金融会社が施行の代行を 担当し、4270億のPF融資を受けて事業を進めたが、市場の沈滞と資金調達問題 で財務構造が悪化し、工事が中断した。ウリガンナムPFVに参加するサムブ土建 とトンヤン建設は2011年、PF融資の利子を償還できず、不渡りの危機を迎えて 法定管理を申請した。 無理な開発計画によって開発事業が急いで進められ、強制撤去は事業施行認可 も終わらない状態で行われる。ホニン村は、2009年11月に事業施行が認可され たが、2008年にはすでに用役らにより強制撤去が行われていた。強制撤去の余 波で半壊した建物と地域の不安定により、高い売り上げを自慢したホニン村の 家具団地の売り上げは急減した。しかも、事業が中断して半壊した建物が醜く 残っており、強制撤去で家具団地がなくなったと思っている消費者が増えて、 残された企業の営業にも莫大な被害が及んでいる。 ホニン村撤去民のカン某氏は「事業承認が出る前の2008年08月に、どうせ(事業 承認が)出ると、強制撤去された」と明らかにした。 事業施行認可もなく強制撤去が行われたため、撤去民への移住対策や補償もき ちんと行われていない。ホニン村で家具店を運営していた撤去民は店舗保証金 と販売物への補償も全く受けとれない状態で追い出された。逆に、撤去された 物品を保管する倉庫費を要求されていている。シンゴク村撤去民のチョ某氏も 強制撤去で大きな被害を受けた。チョ氏は「高価の機械をローンで購入したの に、入居してから2年で対策もなく工場を移れと言われても、金を借りて設置し た機械をどうするのか」と話した。チョ氏の説明によれば大規模な機械は入居 した時から土地に機械を据え付けるので、移住先で再使用することができない。 しかも大企業の下請けで仕事の材料を得てきた小規模工場密集地域のシンゴク 村は、強制撤去後に営業実績が下がり、機械のローンを返せず、機械を差し押 さえられて機械がなくなり、また営業実績が下がるという悪循環の中にある。 チョ氏は、強制撤去の後、村共同体が崩壊して個人の人生が苦しくなったと証 言した。チョ氏は「補償金が入ってくるので親子間にも紛争が起き、隣との仲 も悪くなり、ある人は事務室で首を吊り、またある人は車で煉炭ガスを吸って 命を絶つこともあった」と明らかにした。ホニン村撤去民のカン氏は「撤去で 人生の空白期ができたようだ」と話す。撤去民は強制撤去以後、経済的困難と 共同体の崩壊による苦痛をあじわっている。 住居権実現のための国民連合のユ・ヨンウ常任理事は、このような開発制度の 問題を「土地住宅の公共性を優先とする新しいパラダイム」に転換する解決法 を提示した。所有者の財産権を中心とする既存の住宅政策から居住者の住居権 を中心とする需要者主体の供給体系に転換しなければならないということだ。 ユ理事は、こうした政策基調のためには強制退去禁止法の制定が至急だと指摘 した。住居福祉基本法が制定されて、低所得層と撤去民、障害者、高齢者、非 住宅居住者などに住居福祉社会保障需給の権利を付与すべきだとも主張する。 ユ理事は「ニュータウンに代表される各種の再開発事業を全面的に廃止して、 公共の役割を強化し、公益性を担保して、住民参加による福祉型の都市再生に 転換するために、既存の都市住居環境整備法と都市整備促進特別法を改正した 『都市再生法』を制定しなければならない」と主張した。 18代国会で強制退去禁止法を発議した鄭東泳(チョン・ドンヨン)前議員も証言 大会に参加し、「19代国会で強制退去禁止法がぜひ制定されるように願う」と 話した。チョン前議員は「強制退去禁止法が明示する条項は、常識がある社会 なら、あえて法で明文化する必要もないことだ」と指摘して「人間の基本的な 生活を規定する強制退去禁止法には、与野はないはず」と主張した。 鄭東泳前議員に続き、19代国会で強制退去禁止法を代表発議した民主統合党の 鄭清来(チョン・チョンネ)議員も「提出ではなく制定が重要だ」と強調し、 「19代国会で必ず法案を通過させ、また惨事が発生しないようにする」と話した。 証言大会には竜山惨事遺族のチョン・ジェスク氏と惨事で拘束されて仮釈放さ れたキム・ジェホ、キム・テウォン氏なども参席した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2013-01-19 00:49:40 / Last modified on 2013-01-19 00:49:41 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |