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ヨーロッパ議会、ACTAに反対.. 「インターネットの自由は制限できない」

情報人権と民主主義のための路上の勝利

チョン・ウニ記者 2012.07.05 14:13

インターネット監視とネットワーク検閲の議論を呼んだ偽造防止貿易協定 (ACTA)にブレーキがかかった。ACTAに反対して街頭とインターネットで戦って きた彼らは、情報保護と民主主義のための闘争の勝利として祝った。

ヨーロッパ議会は7月4日、偽造防止貿易協定(Anti-Counterfeiting Trade Agreement、ACTA)を反対多数で拒否した。478人のヨーロッパ議員がこの協定に 反対し、賛成したのはたった38人だった。ヨーロッパ議会は「議員はヨーロッパ 委員会にこの協定は批准できないと明確にする。われわれはインターネットでの 自由の制限を支持しない」と表明した。

偽造防止貿易協定は、未承認ダウンロードのような海賊行為と偽造から生産者 を保護するという名分で推進された複数国家間の貿易協定だ。米国、ヨーロッパ 連合、日本などの少数の国が交渉を主導し、2008年6月から韓国政府もこの交渉に 参加した。

しかしこの協定は、知的財産権関連民事刑事訴訟の特別規則、税関当局による 国境措置強化などと共に、インターネットプロバイダーを規制する内容も含まれ、 インターネットの監視とネットワーク検閲を強制するという議論が続いていた。

また、協定は非公開で進められ、一般市民の知る権利を大きく侵害すると批判 されてきた。当初、この協定は2005年に日本の小泉総理がG8首脳会議の時に、 貿易関連知的財産権協定(TRIPS)を補完する必要を提起した後、2006年9月から 日米の主導で推進されたが、協定文は2010年4月になってやっと公開された。

インターネット監視とネットワーク検閲を防いだ街頭の力

▲2月11日ベルリンでのACTA反対デモ[出処:http://commons.wikimedia.org]

この協定を無にしたのは、何よりもインターネットと街頭の力だと評価されている。

1年前までは、この協定への反対の動きは小さかった。協定そのものが非公開で 進められて、情報もまともに知らされなかったためだ。

しかしデジタル活動家を中心として反対運動が広がり、その後、多様なインター ネット団体、IT会社、そして影響力あるウェブサイトに議論が広がり、反対の 動きが組織された。

特に、ACTAと似た米国のオンライン侵害防止法(SOPA)への反対運動が爆発した 1月18日、「Sopa Blackout Day」とからんでACTA反対運動もはずみがついた。

ヨーロッパ議会に上程されたACTAに対する大衆的な反対は、まずポーランドで 始まった。数万人が道路で反対デモを行い、その後、デモはヨーロッパ全域に 拡大した。当時、国際ハッカー団体のアノニマス(Anonymous)が製作した反海賊法 の問題に関する動画は数百万の照会数を記録した。

2月11日にはヨーロッパの200以上の都市で数万人がACTA反対デモを行った。

ネットワーク活動家は議員にメールを送り、彼らの事務室の前でデモを行い、 イベントと集会を組織した。またヨーロッパ議会が開かれるたびに何度もデモ が展開された。

その後、6月21日にヨーロッパ議会の国際貿易委員会(INTA)は、19対12で初めて 反海賊法を拒否することを決め、ヨーロッパ議会傘下の5つの委員会すべてで ACTA拒否を勧告することになった。この時、ヨーロッパ議会国際貿易委員会は、 「協定文案の特定の部分の曖昧さと不確実性を考慮すれば、この国際協定の 期待利益より市民的自由に与える潜在的威嚇の方がはるかに大きい」と指摘している。

ヨーロッパ議会のACTA否決に対し、これまで韓国政府のACTA推進に反対してき た情報共有連帯IPLeftのナム・ヒソプ前代表は「韓日軍事情報保護協定と同じ ように、わが国は国会の批准手続きも経ず政府が採択して終わった」とし議論 の機会さえ奪った政府の問題を指摘した。

彼はもまた「ACTAも問題だが、実は韓米FTA、韓EU FTAはさらに深刻な内容を含 んでいる」とし、一例として韓米FTAは著作物をダウンロードさせるサイトを 閉鎖させられる点を上げ、「ACTAに対する今回のヨーロッパ議会の批准反対を 契機に、これに関する議論を再開すべきだ」と明らかにした。

情報共有連帯Ipleftも7月5日に声明を出してヨーロッパ議会ACTA否決を歓迎し、 韓国の知的財産権政策の基調を再検討することが必要だと明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-07-06 12:20:30 / Last modified on 2012-07-06 12:22:38 Copyright: Default

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