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「ローンスター、『食い逃げ終結者』にはなれない」...労組「全面闘争を宣布」

「ハナ金融が外換銀行を買収すれば第2の金融危機に」

ユン・ジヨン記者 2011.02.23 16:27

ハナ金融の外換銀行買収の資格への火種が消えない。ハナ金融のキム・スンユ 会長と李明博大統領が親密であることによる、あらゆる不法特典の議論から、 不適切な買収合併の後の経済的な余波、そして金融委員会まで動員した買収の 特典とローンスター庇護など、投機資本がかき回した韓国の金融市場は、再度 の破局を予告している。

昨年11月のハナ金融とローンスターのMOU締結を始め、外換銀行の労働者たちは ローンスター食い逃げ以後、また路上に出ることになった。食い逃げ資本への 明確な捜査と解決をせず、また不法な買収合併が行われると、その余波で金融 市場が共倒れになりかねないという憂慮のためだ。特に、韓国労総金融労組と 外換銀行支部は、2月21日に記者会見を開き、金融持ち株主の外換銀行買収中断 のための全面ストライキを含む2段階の全面闘争突入を宣布した。

金融委、3月中に『買収決定』、『大株主適格性審査』を終わらせるか

労働界、「手続きを無視した政府とハナ金融の工作」

ハナ金融の外換銀行買収承認に関し、金融委員会は3月2日と16日に承認審査を 開く予定だ。そのため金融界では3月中旬頃には買収承認が確定すると見ている。 また、金融委員会は外換銀行の最大株主であるローンスターの大株主の適格性 の審査も早い内に結論を出すと明らかにした。

だが金融委員会の買収承認の可否、大株主適格性の審査が公正かつ正確に処理 されるかどうかはわからない。すでにローンスターの大株主適格性審査につい ての疑惑は以前から続き、買収承認の手続きもどんぶり勘定式で行われる可能 性が提起されているからだ。持分の10%を超える大株主には金融委が6か月ごと に適格性審査をするのが原則だが、ローンスターだけは常に例外だった。

結局2007年、監査院までが換銀行買収資格を問題にして、金融委はその時初め て審査に突入した。だがこの3年間、金融委は「審査中だが結論を出せなかった」 と回避し続けてきた。そのため労働界をはじめとする市民社会団体は、何より ハナ金融の買収審査の前に、大株主適格性審査の公正な結果を優先して出され なければと皆が話す。

ハナ金融の外換銀行買収手続きの問題も提起されている。金融委員会は、言論 と報道を通じ『審査に必要な資料がすぐ提出されたので、通常は2〜3か月かか る承認審査より早く、3月末までには結論を出せるだろう』と早期の承認結果を 予告している。だが労働界では、ハナ金融がローンスターとの契約により3月中 には政府が承認するよう、金融当局を脅迫していると主張している。

2月21日に開かれた韓国労総と金融労組の記者会見で彼らは、「ローンスターの 大株主適格性の審査を先行させる点と、有償増資等によるハナ金融調達資金の 実体の検証が必要だという点、今よりも規模が小さく事案が単純なM&Aでも 公取委の審査には4か月が必要だ」とし「したがって3か月以内の承認は物理的 に不可能だと専門家は判断している」と説明した。

特に注目すべき点は、現在金融委員長のキム・ソクトン委員長とローンスター との疑惑だ。金委員長は2003年にローンスターの外換銀行買収当時、金融政策 1局長で、金監委に承認させた張本人と言われる。また彼は1局長の時に青瓦台 で開かれた『10人秘密会議』で、「ローンスターから(売却承認)印鑑代をもら わなければならない」という発言をして問題になった。だから市民社会団体は 彼がまたローンスターの救援投手に出る可能性と、非適格買収審査を陣頭指揮 すると憂慮している。

「非適格買収、金融産業の不健全化と共倒れにつながる」

何よりもハナ金融の外換銀行買収は、そのシナジー効果が期待できない危険を 内包する。5兆ウォンの買収代金の半分を越える外部資金が借金またはファンド からのものだからだ。

ハナ金融は、外換銀行買収の資金調達方法が、内部調達45%(2兆2059億ウォン)、 有償増資30%(1兆4601億ウォン)、社債25%(1兆2000億ウォン)と明らかにした。 買収の過程で会社は、1兆以上の純負債を担うことになる。また、有償増資分の 45%、全調達金額の13%がヘッジファンドに含まれる。

これに対して金融労組は記者会見で、「事実上、外換銀行の資産で外換銀行を 買収した後、外換銀行はその借金を返すために、見掛けだけが残る最も悪質な 『借入買収』だ」と批判している。

[出処:韓国労総]

ハナ金融の内部調達資金も問題になっている。ハナ金融の子会社で純益7168億 ウォンをあげるハナ銀行から1兆9342億、オプションショックで760億ウォンの 損失を出したハナ大韓投資証券から2717億ウォンの配当を取り出したためだ。 23日午前、金融委員会前で開かれた外換銀行支部決意大会で、外換銀行支部の キム・グニョン支部長は、「ハナ銀行とハナ金融の財務状態を排除したハナ金 融の買収計画は、ハナ銀行と外換銀行だけでなく金融市場全般に重大な影響を 及ぼす」と警告した。

こうした状況にもかかわらず、政府と金融当局がハナ金融の買収を実質的に支 援する理由は、キム・スンユ会長の政治力によるという観点が支配的だ。労組 は「キム・スンユ会長が李大統領と懇意だというのは金融街の常識で、キム・ スンユ会長の外換銀行買収は現政権金融掌握シナリオの完結版」と説明する。

実際に金融当局は、実態調査もせず本契約を締結し、海外密室交渉の後に事後 通知をするなどの特典疑惑を生んだ。また資金計画なく認可を申請する金融持 株社にも沈黙を続け、公正取引委員会の企業結合審査も拙速処理されている。 結局、ハナ金融の買収過程の問題や非適格審査の回避など、金融当局の安全不 感症は、今、第2の金融危機を予告している。

金融産業の危機、結局は労働者国民に被害

「全面ストを含む2次総力闘争を決意」

ローンスターは去る2003年に外換銀行を買収した後、翌2004年、外換カードと 外換銀行との合併の過程で、8人の労働者を解雇した。結局、ローンスターが 『食い逃げ投機資本』だという社会的議論を呼び、投機資本規制への世界的な 動きが広がる中でもこれらの労働者の復職はなかった。

2月17日、事務金融連盟と投機資本監視センターが外換銀行本社前で無期限座り 込みに突入した理由も、解雇者の原職復帰、関連者の処罰、ローンスター食い 逃げ契約の破棄、ハナ金融買収返戻などを要求するためだった。このように、 投機資本の食い逃げと不適切な大型M&Aによる企業経営の悪化、金融市場の 不安定は、結局金融産業労働者と国民の被害に帰結するほかはない。

[出処:チャムセサン資料写真]

そのため韓国労総金融労組と外換銀行支部は、全面ストライキを含む全面闘争 を決意し、ハナ金融の買収を防ぐと言い始めた。キム・グニョン部長は「今ま で100万人署名運動を二回達成し、全国300か所あまりでの街頭宣伝前、そして 17の官公庁前での1人デモ、4か月間、金融委員会前集会をしてきた」として 「だが今、もっと程度を強め、闘争の成敗がわかれる1か月の間、死ぬ覚悟で戦 う」と明らかにした。

続いて彼は「また韓国労総のイ・ヨンドク委員長が全組織を動員し、不当買収 の問題を最優先で解決すると約束したので、15万全国金融労働者が共に戦う」 と声を高めた。

これにより外換銀行支部は金融委員会前の集会を含む金融労組および市民団体 が参加するキャンドル集会などを行い、韓国労総は24日の代議員大会で外換銀 行関連の『強力闘争』決議文を採択する方針だ。労組は「こうした闘争にもか かわらず、ハナ金融の政府承認が強行されれば、韓国労総と金融労組、市民団 体など、韓国の良心勢力と連帯して全面ストライキを含む2段階の全面闘争に突 入する」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-02-24 08:44:37 / Last modified on 2011-02-24 08:44:39 Copyright: Default

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