本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:民主労働党、京郷新聞と対北朝鮮論争
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1286643443254St...
Status: published
View


民主労働党、京郷新聞と対北朝鮮論争を本格化

相異なる対北朝鮮観、批判に批判が続く

チャムセサン 2010.10.08 20:03

民主労働党と京郷新聞が大きな一勝負をしている。

進歩陣営内にある北朝鮮への明確な見解の差が、今回の『3代世襲』問題で 表面化したのだ。

事件の発端は、北朝鮮権力の3代世襲問題に対する民主労働党の生ぬるい論評 (「北朝鮮後継ぎ構図に関連して、われわれ国民の目には理解し難い点があると しても、北朝鮮の問題は北朝鮮が決める問題と見ることが南北関係のためにも 望ましい」)を京郷新聞が社説で、公開的に批判したことから始まった。

京郷は9月31日付の社説、「民主労働党は3代世襲を認めるというのか」で北朝 鮮の後継ぎ構図に対する民主労働党の論評を「理解できない」と断言した。

京郷は、「北朝鮮の家族統治は社会主義理念を裏切り、社会主義的な価値を傷 つけるもの」だが「民主労働党は報道担当者論評で、3代世襲を公式化した党代 表者会が、緊張緩和と平和統一に肯定的な影響として作用することを望むと明 らかにする」など、「相変らず3代世襲政権に希望をかける余地があるという意」 を見せており、「北朝鮮は無条件にかばうというつもりなら、それこそ冷戦的 な思考の残滓」と批判した。

また、「進歩的な代表性で優位を占める政党」として、今からでもしっかりと 「民主労働党が立場を変え、進歩の本当の姿を見せることを望む」と書いた。

「対話をするのなら受け入れよ」 vs 「悪くても対話はできる」

だが、これに対して民主労働党は京郷が期待した『進歩の本当の姿』ではなく 『ボイコット通知文』を飛ばした。

民主労働党蔚山市党(キム・チャンヒョン委員長)は10月4日、京郷新聞の稜南本 部長宛てに送った切読通知文には、ボイコット宣言と共に「北朝鮮の3代世襲を 批判しないからといって『北朝鮮追従勢力』と決めつけ、自分の定規で相手を 規定し、その定規に外れるといって『従北』だの『冷戦残滓』といったレッテ ルを付け、報道機関の公式論評として掲載した」ことについての強い問題提起 も含まれていた。

▲民主労働党蔚山市党が京郷新聞に送った切読通知文[出処:京郷新聞]

この論争に民主労働党付設政策研究所の新しい世の中研究所のパクキョンスン 副所長も加勢した。

朴副所長は「『従北議論』をあおる京郷新聞の社説に送る」という文で「『3代 世襲』を批判することが現実的に自己満足を感じさせても、南北関係の発展と いう面でも、朝鮮半島情勢の発展という面でも無意味」と前提にした。

また「『3代世襲政権』にもかかわらず、結局平和と統一のための対話の相手と 認めるのなら、『3代世襲』問題は気に入らなくても受け入れなければならない 問題」と主張した。そして「『北朝鮮の3代世襲』を批判しないからといって、 『北朝鮮追従』と決めつけることは、また一つの『オリエンタリズム』に過ぎ ない」と傾向に批判の刃を研いだ。

これに対して京郷新聞のイ・テグン論説委員が反論を提起した。イ論説委員は 「3代世襲が悪いとしても、当然対話をしなければならないのは異論の余地がな い」とし、道徳的判断と政策的判断を分離して考えるよう注文した。

彼はまた「自国の市民への非人間的行為、非人道主義的態度、非民主主義的政 府、反人権的国家に対して、誰であれ、どんな外部の人であれ、人間という資 格で、人類という同類意識で、民主主義という名で批判し、指摘し、是正を要 求する権利がある」とし「民主労働党も米国のブッシュ政権に対して、日本の 自民党政権に対して、イスラエル政権に対して、人権と民主主義あるいは平和 という人類普遍の価値を掲げて内政に干渉しなかったのか」検討するよう薦めた。

そして今日、民主労働党代表のイ・ジョンヒ議員が口を開いた。

イ・ジョンヒ、「話さないことが最も賢明な対応方式」

イ議員は民主労働党の掲示板に書き込んだ「進歩を認められるために一言だけ してみろと?」を通じて、何も話さないことが経験的に得た最善の対応方式であ ることを強弁した。

イ議員は「今のところ、北の社会を特徴づけるアイデンティティの一つなであ ることが現実である以上,北の権力構造問題に言及し始めれば、南北関係は急 激に悪化することだけは明らかだ」とし「反論したくても何も話さないこと」 が「南北関係を発展させてきた長い経験からの対応方式」と説明した。そして 今、「進歩を認められる」ことより「南北関係で多くの意見の対立と衝突を味 わいながら引き出した対応方式を失わないことが賢明だ」と反論した。

先に、民主労働党は北朝鮮党代表者会直後に北朝鮮指導体制について「北朝鮮 の内部が決める問題」という報道担当者の論評をした。以後、改革的な言論も 民主労働党の無立場を批判したが、民主労働党はこれに対して一切立場を出さ なかった。しかし、最近、民主労働党の主要責任者たちがこの問題に立場を明 らかにしたことで、さらに問題になりそうだ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-10-10 01:57:23 / Last modified on 2010-10-10 01:57:38 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について