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韓国:北朝鮮関連専門家が合調団の「1番」に疑問を提起
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「北朝鮮で物に『番』と書くのは見たことがない」

北朝鮮関連専門家が合調団の「1番」に疑問を提起

ク・ドヒ記者 jjim8084@naver.com

国防部民軍合同調査団が、天安艦の沈没原因についての決定的証拠として、北 朝鮮制魚雷にあった『1番』の表記を提示したが、北朝鮮の字体をめぐる議論が 絶えない。

合調団は、5月20日に天安艦が「北朝鮮制魚雷による外部水中爆発の結果、沈没 した」と公式に発表した。合調団が提示した『決定的証拠』は、青インクで書 かれた『1番』の表記であった。

合調団はこれについて7年前に回収した北朝鮮の訓練用魚雷に表記されていた 『4号』という字体と『表記方法』が一致するとし、はえ縄漁船が引き揚げた 魚雷が北朝鮮の武器だと結論した。

合調団が「決定的証拠」として発表した魚雷推進体に書かれている「1番」(c)民衆の声

しかし一部の北朝鮮専門家と、脱北者をはじめ北朝鮮事情に精通した人々は、 違う解釈を提起している。

ヤン・ムジン北韓大学院大学教授は「北朝鮮は物などには1番、2番といったよ うには付けず、1号、2号、3号と書く」とし「『番』があるのは今まで見たこと がない」と話した。

実際に合調団が7年前に回収した北朝鮮の訓練用魚雷は『4号』と表記されてい る。今回の『決定的証拠』である『1番』とは表記法が違う。

ヤン教授は「訓練用は臨時用で『号』と表記したのかもしれない。しかし実際 の魚雷を『番』や『号』と表わすのはちょっと変だ」とし「北朝鮮では武器に 一連番号をつける時、『番』を使うのか合調団が調べていれば説得力があった だろう」と指摘した。

軍が決定的証拠として打ち出した「1番」ハングル表記(c)インターネット写真共同取材団

パク・チャンイル対北朝鮮支援団体平和3000委運営委員長(神父)も、「北朝鮮 では『番』より『号』をよく使う。物にはあまり「番」と書かない習慣がある」 と説明した。

また「北朝鮮では革命に関して『金日成体』、『金正日体』、『金正淑体』を よく使う」とし「合調団は『北朝鮮の字体』と主張したが、その定義はいった い何か。北朝鮮の人口2千万人ほどが同じ字体を使うのか」と反問した。

チョン・セヒョン前統一部長官は「『番』の字は日本式用語だ。百花園も1号閣、 2号閣といったように書く」とし「『1番』だからこうだというのは、一言で北 に否定される」と説明した。

続いて「(検閲団がくれば)そんなことにも一言言うだろう。それでは政府は困 るだろう」と付け加えた。

脱北者たちも同じような意見を出している。匿名を要求するある脱北者は、 「北朝鮮で大学に通っていた時、学番のように人に1番、2番と『番』を使うこ とはあった」が「これを除けば日常生活ではあまり使わない表記」と話した。

一方、合調団発表当時、記者も「『1番』がフェルトペンのようなもので書かれ ているのがおかしい」と疑問を提起した。当時、合調団は「インクを採取する と損傷するから後で(分析)する」と明らかにした。

しかし一部の報道機関とネチズンを中心に、絶えず疑惑が提起され、合調団は 21日にインクの成分分析を依頼した。

〈ク・ドヒ記者 jjim8084@naver.com〉 著作権者(c)韓国の代表進歩言論民衆の声 原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2010-05-22 15:09:00 / Last modified on 2010-05-22 15:09:03 Copyright: Default

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