本文の先頭へ
韓国:差別禁止法正しい制定のため「反差別共同行動」構成
Home 検索

差別禁止法正しい制定のため「反差別共同行動」構成

「差異と対面する時、始めて社会的な連帯が可能だ」

チョ・スビン記者 bination@jinbo.net / 2007年12月12日17時05分

差別禁止法の正しい制定と反差別共同行動(準)が構成された。反差別共同行動 (準)は、2月の国会までに緊急に対応する企画と長期的運動展望により、来年の 2月までは準備委員会とすることにした。

反差別共同行動(準)を構成する契機は、何と言っても12月4日に国務会議を通過 した差別禁止法案だ。

国務会議を通過した差別禁止法案は、○性別、○年齢、○人種、○皮膚の色、 ○障害などの13領域を設定し、これを理由として雇用などで個人や集団に対す る差別行為を禁止することを骨子とする。法務部が立法の過程で削除した○病 歴、○出身国家、○性的指向、○学歴、○家族形態および家族状況、○言語、 ○犯罪および保護処分歴の7項目は、結局法案に反映されなかった。

これに対して性少数者人権団体と教育団体などは「差別禁止法がむしろ差別量 産法になった」と強く反発し、国家人権委員会が立法勧告した原案のとおりに 修正するよう要求してきた。

差異と対面する時、はじめて「社会的連帯」が可能だ

反差別共同行動(準)の構成は、政府への対応でも進歩運動に小さくない変化を 呼ぶものと見られる。

12月10日に国家人権委員会の勉強会として開かれた「反差別共同行動構成のた めの討論会」で人権運動サランバンのパク・ソクチン活動家は「以前の進歩運 動は、抵抗の主体を同質的と仮定した。だが実際にその主導者は同質的ではな かった」とし「ある社会の総体的な進歩と解放は、社会の主導者の総体的なア イデンティティや関係も、進歩的に新しく再編されることで可能になる」と主 張した。

資本主義の問題と家父長制、ジェンダーなどの問題が混じった矛盾構造という 点で主体を多様化し、主導者間の違いを表面化する運動が必要だという意味に 聞こえる。

反差別共同行動は、進歩運動と反差別運動が出会う理由として、○資本主義体 制の矛盾と出会う反差別運動、○すべての主導者の真の解放を企画する反差別 運動をこの運動の意義と説明した。

パク・ソクチン活動家はこの日の討論会で「これまでの労働運動が主に『進歩 的な労働者』を指すものだったとすれば、すべての主導者の解放を指向する労 働運動は反差別運動と出会い、すべての差別に抵抗して普遍的な解放を指向す る『進歩的な人間』を主体とするべきだ」と付け加えた。

続く問題提起で、成均館大のクォンギム・ヒョニョン講師は「進歩民族主義と 世界労働者主義、反戦平和アナーキズムは、国家主義という次元で連帯の不可 能性がある」と以前の進歩陣営の連帯方式に問題を提起し、「女性運動、障害 運動、労働運動が自分自身を解体し、その内にある差異と対面する時、初めて 『社会的連帯』が可能な認識論的な条件が可能になる」と主張した。

「情緒的排除は常に感じる」

一方「反差別共同行動構成のための討論会」では「反差別運動と進歩運動の連 帯」の意味と「障害者差別禁止法」制定の成果と限界を通して差別禁止法の意 味を調べた。

また障害、性少数者、移住労働者などの差別事例から、それぞれの差異を確認 した。

全国障害者差別撤廃連帯のパク・ヒョン活動家は「教育は資本主義体系の中で 自分自身の商品価値を高め、同年代の文化の形成、人格形成の重要な機制だが、 障害者はこれら全てが不可能だ」、「障害者と非障害者の友人が文化的な違い で分割され、社会性のない障害者として残される」と障害者の社会的孤立状況 を説明した。

青少年人権活動家ネットワークのタイル活動家は「今回の大統領選挙は、青少 年のUCC配布を禁止している」、「投票権もない青少年がオンラインでさえも青 少年の声が反映できないのは、青少年の政治的意思表現を抑圧するもの」と述 べた。タイル活動家はまた、持ち物検査、頭髪検査など、「保護」の名で抑圧 される青少年の人権の事例を紹介し、経済的な独立のための労働権の保障も主 張した。

民主労働党性少数者委員会のチョン・ジョンア活動家は「レズビアンとして、 情緒的な排除、価値観の排除を特定の時間ではなく、常に感じる」、「価値観 の側に、差別される側に、多くの話が隠れている、法制度外で挫折するさまざ まな少数者が堂々と権利を主張できる部分が、反差別共同行動が共に持つべき 部分だと思う」と述べた。

オンニ・ネットワークのナンセ活動家は「非婚者と言えば、青少年と同じよう に未完成、未成熟な存在と認識する。結婚し、子を産まなければ大人ではない という認識」とし「恋人とともに暮しているが、普通の夫婦と認められないた め税金の減免が難しく、保険受恵者登録、家賃のローン、無住宅者のための家 用意制度など、正常家族中心の法的制度的な権利を享受することが難しい」と 差別の事例を紹介した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-12-14 06:32:31 / Last modified on 2007-12-14 06:32:31 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について