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KTX正面衝突事故、鉄道労組「1人乗務が原因」

深夜に8時間一人で働く。「労働条件を放置した鉄道公社の責任」

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年11月05日17時33分

4日釜山駅、KTX正面衝突

11月4日朝6時28分頃、釜山駅構内の出発待機線で、ソウル行きKTX110号列車が 次の出発のために構内に入ってきたKTX112号列車と正面衝突する事故が発生し た。110号列車には約500人の乗客が乗っていて、あるいは大事故につながりか ねなかった。幸い人命事故はなく、事故の原因は112号列車機関士金某氏の居眠 り運転と推定されている。これについて釜山警察署は業務上過失の疑いで該当 機関士を不拘束立件した。

これに対して鉄道労組は「1人乗務と休息のない深夜労働が原因」と指摘した。

鉄道公社は1日、鉄道労組が新型電気機関車の1人乗務に反対すると「74年から 電車を始め、最近開通したKTXまで機関士1人乗務をしているが、今までこれに よる安全事故はたった1件も発生していない」と自画自賛していた。

「ミスしても安全な列車制御システムがなければ1人乗務は危険」

鉄道労組によれば、112号列車を運転していた機関士は、3日の午後9時41分に出 勤して8時間ずっと働いていた状態で、それも深夜時間帯(勤労基準法上深夜勤 労時間22:00〜06:00)に何と7時間も単独で働いている状況だった。そのため機 関士は極度に集中力が下がっていた状況だった。

自動制御装置があるが、これも機関士の集中力が下がった状態では無力だ。自 動制御装置は機関士が15秒〜20秒間隔で触るようになっており、この動きが捉 えられなければ列車を停止させる装置だ。そのため機関士は自動反射的にこれ に触っており、仮睡眠状態でもこの行動は続けられる。事故を起こした機関士 も「ゆめうつつに消した」と述べた。

「事故の責任は鉄道公社に」

これに対して鉄道労組のチョン・チャンシク運転局長は「完全な装置なら無意 識状態でこれを無力化させることができないようでなければならない」とし、 「米連邦交通安全委員会では、2001年の報告書で機関士が『ミスを行っても安 全な』列車制御システムが備わっていなければ、1人乗務は危険だと指摘した」 とし、今回の事件の原因が「不安定な設備と労働条件を放置した鉄道公社にあ る」と明確にした。

続いてチョン・チャンシク運転局長は「労働条件と1人乗務という構造そのもの に問題があるのに、事故が起きれば無条件に機関士に業務過失ですべての責任 を押し付けるようではいけない」と明らかにした。

またKTXの機関士は労働条件上、日常的な疾患に苦しんでいると分かった。鉄道 労組は報道資料で「KTX機長の1人乗務による過度な執務ストレスと劣悪な労働 条件が何回も憂慮されると公社に伝えた」とし「この3年間に実施されたKTX 機 長の健康診断の結果を年度別に調べれば、疾病件数が04年に6人、05年には12人、 06年には59人と、幾何級数的な増加を示している」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-11-08 03:24:24 / Last modified on 2007-11-08 03:24:25 Copyright: Default

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