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韓国の人件費は世界最高水準?

民主労総、経済人総連の賃金凍結の主張に「労働者に責任押し付けるもの」と反論

チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2007年02月15日16時08分

「韓国の人件費は世界最高水準であり、大卒初任給が高すぎるので、相当期間 凍結する必要がある」という「荒唐」な主張が出てきた。韓国経営者総協会 (経済人総連)は14日に発表した「賃金水準および生産性国際比較」報告書で 「韓国の大卒初任給は日本の94.6%で、千人以上の大企業の大卒初任給は日本 より10%以上高く、企業内の賃金配分の歪曲現象が深刻」と発表した。

経済人総連は2006年の韓国の1人当り国民所得が18,337ドルで、35,490ドルの 日本の半分の水準に止まっているのに、大卒初任給の水準は2,255万ウォンで、 2,384万ウォンの日本の94.6%に達しており「経済規模と比べ、大卒の初任給は 異常に高い」と主張した。

また「先進国や競争国と比べ、我が国の賃金上昇率が過度に高いばかりか、 生産性の増加分を大きく超えている」とし「世界経済は好況だが、 各国の賃金上昇率は僅かな水準だ。それに反して我が国は潜在成長率にも 至らない低成長の場面が多かったのに、賃金は他の国家と比べ、 大きく増加したと分析される」と明らかにした。

経済人総連は報告書で「早期に高賃金構造を改善できなければ、長期間の景気 低迷で極度に虚弱な企業の収益構造がさらに悪化する危険がある」とし、 「異常に高い大卒初任給を今後相当期間凍結することで、賃金安定の基盤を 用意する必要がある」と主張した。

民主労総、「生活の質は最下位なのに、賃金凍結とは何だ」

しかし民主労総が続けて出した論評によると、これは事実とは異なる。 「生産性より賃金引き上げが高い」という経済人総連の主張と違って 韓国の労働生産性の増加率は国際的に最高水準に属するが、 単位労働費用の増加率は米国やオーストラリア、ニュージーランド、英国より 引上げ幅が低いという指摘だ。

民主労総は、生産性本部が発表した労働生産性指標資料を根拠に上げて、 「労働生産性が2001年に0.7%と大きく低下し、2002年に11.8%に回復した後、 現在は9.3%だが、労働者の実質賃金引上率は2002年の8.2%を頂点として 現在は3.9%と低い状態」と明らかにした。したがって「人件費増加率が 世界最高という一面的な主張は、労働者の賃金引き上げ要求の勢いを削ぐ 意図と解釈せざるを得ない」ということだ。

民主労総によれば韓国はOECD国家の中で経済成長率や労働生産性は世界最高の 水準だが、賃金増加率は中間水準に過ぎない。さらにOECD国家の労働者は、 賃金の他にもさまざまな福祉を享受しているが、韓国は賃金だけに依存する 生活を営んでおり、労働時間や所得分配、教育と医療などの生活の質の面で 最下位の水準を示している。

経済人総連が大卒初任給を国際比較の対象としたことについても「企業規模間 の賃金格差、学歴間の賃金格差、非正規低賃金労働者の賃金を比較して発表し なければ最低の道徳性も認めることができない」とし「賃金格差解消のために 同一労働・同一賃金の実現と、法定最低賃金の大幅な引き上げ、非正規職の 大幅な賃金の引き上げが必要なのに、大企業労働者の賃金凍結を主張するのは 企業の責任を労働者になすりつけるものだ」と批判した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


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