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韓国:タクシー労働者が焼身
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タクシー労働者のチョン・ウンジェ氏、賃金カットに怒って焼身自殺

23日午後10時頃に会社の車庫で焼身自殺、賃金協約をめぐり対立

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年01月24日12時43分

23日、仁川ウチャン企業分会のチョン・ウンジェ組合員が焼身自殺

民主タクシー連盟仁川ウチャン企業分会所属のチョン・ウンジェ組合員が23日 の夕方10時頃に会社の車庫で焚身して死亡した。故チョン・ウンジェ組合員は 97年に労組に加入し、2004年12月から2005年9月まで、副委員長を歴任した。 現在は仁川ソンミン病院霊安室に安置されている。

民主タクシー連盟によれば今のところ遺書は発見されておらず、タクシー連盟、 民主労総仁川地域本部とウチャン企業分会は対策委を構成し、真相調査を進行 している。

賃金カットされた賃金協約を巡り対立が続く

遺書は発見されていないが、故チョン・ウンジェ組合員の周囲では、彼の死の 原因は明らかだという。問題は2002年賃金協約締結から4年4ヶ月になる2006年、 賃金協約を更新することで始まった。2006年にウチャン企業分会キム・イッカン 現委員長と会社との最終合意は、賃金引き上げどころか平均15万ウォンの賃金 カットを含んでいたのだ。

賃金協約案に反対していた故チョン・ウンジェ組合員を含むウチャン企業分会 の組合員が規約に基づき、組合員総会の開催を要求したが、拒否されたという。 組合員総会が拒否された状況で賃金協約はそのまま推進され、昨年12月1日に 賃金協約が締結されるに至った。これに怒った組合員たちは民主タクシー連盟 仁川本部を占拠して交渉無効と交渉委員交替を要求した。これに民主タクシー 連盟のグ・スヨン委員長は「交渉委員の交替と再交渉は可能だ」と約束した。 しかしこの約束は履行されていないという。

賃金協約をめぐり組合員の対立が続き、使用側は賃金カットに反対した組合員 3人を不当に解雇している。結局故チョン・ウンジェ組合員は正式な手続きも なく賃金カットを含む賃金協約への怒りと、不当に解雇された組合員への申し 訳ない思いなどで自ら命を絶つに至ったと見られる。

「賃金カットない月給制争奪ために死で抵抗」

これに対して「タクシー月給制死守のための非常会(タクシー非常会)」は、 「チョン・ウンジェ同志は解雇された仲間を守って賃金カットのない月給制を 勝ち取るために死で抵抗した」と明らかにした。

また民主タクシー連盟が報道資料で「現在のところ遺書が発見されておらず、 チョン・ウンジェ組合員の焚身の理由は明らかではない」と発表した。しかし タクシー非常会のある関係者は「なぜチョン・ウンジェ組合員が焚身したのか、 タクシー連盟はすべて知っている」とし「この前もタクシー連盟を訪ね、首席 副委員長と事務局長に会い面談した。規約に違反している指導部を懲戒するべ きなのにちゃんとやっていないと抗議した。

タクシー連盟のグ・スヨン委員長は、賃金協約の問題を認めて交渉委員交替な どを約束していた。このような状況で、焚身の理由を知らないということは使 用者の姿勢と少しも違わない」と指摘した。

タクシー非常会によれば、故チョン・ウンジェ組合員は焚身のわずか4時間前 も解雇者にのりまきやおでんを買って「解雇を止められず本当に申し訳ない」、 「賃金カットは絶対だめだ」という言葉を残したという。また故チョン・ウン ジェ組合員は1年後には個人タクシー免許の発給を受けられることになっていた。

これに遺族は悲痛さを隠せずにいる。タクシー非常会は遺族と共に△解雇組合 員復職△規約違反賃金締結白紙化△使用側の謝罪および補償を要求し、闘争を 続ける計画だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-01-29 05:11:48 / Last modified on 2007-01-29 05:11:49 Copyright: Default

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