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韓国:性労働者ニェニョンの話
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性労働者ニェニョンの話

[世界女/性労働者大会企画連載]N個の性、N個の労働、N個の労働者、N個の労働現場(4)この時代の若い娼婦

ニェニョン 2018.10.19 11:30

[企画者の言葉] 10月27日に清渓広場プレミアビルの前で世界女/性労働者大会が開かれます。 世界女/性労働自大会は、労働の性別化と性的階層の中で非価値化されて行く労働を表わし、 直接私たちの労働を語り、宣言する場です。 この企画では、第1回世界女/性労働者大会準備委員会は、 今までなかった女/性労働の現場と多様な女/性労働者たちの話を伝えようと思います。 ( 世界女/性労働者大会FaceBookページ/リンク )

[連載順序]

(1) あなたにとって女/性労働とは何か | スム

(2) レズビアン労働者ハナ、トランスジェンダークィアー労働者リナの話 | キム・ハナ・リナ

(3) 休めない、しかし見えない障害女性の労働 | イ・ジニ

(4) 性労働者ニェニョンの話 | ニョニョン

[出処:性労働者権利の会支持@GGSexworker]

「お前は娼婦みたいだ」

この一言で私の青少年時期に売買春は始まった。 「私を蔑視したお前たちが私を娼婦と呼ぶのなら、 喜んで本当の娼婦になってたくさん金でも稼ぐ」という気持ちもあったし、 当時1か月3万ウォンで暮らさなければならなかった深刻な財政状況も 私を売春市場に飛び込ませた。 始めた年齢は18歳。 できる売春は「条件出会い」だけだった。 チャットアプリをインストールして「条件出会い」を望む男たちを物色し、 そのうち安全だと判断した人と会った。 どんな安全装置もなく、ただ自分の勘を信じて危険千万な現場に飛び込んだのだ。

そして本当に多様な経験をすることになった。 5万ウォンでセックスしようという人、 3万ウォンでストッキングを撫でるさせてくれという人、 8万ウォンでフェラチオをしてくれという人など。 当時、私は相場をよく知らなかったので5万ウォンでセックスしようという提案を受け入れたりしたし、 その金で誕生日でもなければ食べられなかったサーティワンのアイスクリームを買って食べ、報酬を楽しんだ。 ある日は8万ウォンでフェラチオをして、どうしてこんな大金を使えるのかとお客さんに尋ねたことを思い出す。 そのお客さんは当時の私の花代よりはるかに高いマグロの刺し身の話をしてくれながら 年を取って社会生活をしていれば、マグロの刺し身ぐらいは食べられるという話をしてくれた。 私は羨みながら、私もいつかあんなおとなになれるだろうかと考えた。

一方、明らかにお金は稼いでいて、金を稼ぐために苦労もしたが、 誰にも何か働いていとは言えない生活を続け 若い私は不安と自己嫌悪に陥った。 「条件出会い」をしに行く時は、疑いを避けるために母親に友だちと遊んでくると話したので、 私は働いてきても遊んで来た人扱いされなければならなかった。 その上、皆がクズだと言う娼婦がすることを私はしていたし、 私がこの仕事で金を稼ぐのは不法で、正当ではなく、嫌なことだということを自覚するたびに、とても死にたい気持ちだった。 それでも売春を止めたくはなかったからだ。 5万ウォン、8万ウォンなどなどは、私にかなり多額の金だったし、 私は文具店の300ウォンのアイスクリームではなく、サーティワンのアイスクリームを買って食べられるようになったのだから。 私がこうして売春をしていると打ち明けた人は、「条件出会い」の客と似たチャッティング相手だけだったが、 そうして打ち明けてドライブでもしようと会った人が私を車に閉じ込めて高速道路に連れていき、強姦をした。 ああ、売春がどうだというのだろう。 私は「仕事がつらいんだね、苦労しているね」という言葉が聞きたかっただけだったのに。 その強姦事件はずいぶん時間が経った後も、私には消えない深い傷として残った。

そのうちに19が終わらんとする頃になって、売春が厳然な労働だという文を偶然読んだ。 売春が労働だと? 私は救われた気がした。 私がしてきたことがクズのような仕事、惨めな仕事ではなく、ただ「労働」だとは。 私がとても聞きたかった言葉だった。 私は働いてつらかったんだ。 私はクズ娼婦ではなく、労働者だったんだ。 私が味わった不当な待遇と暴力は、私が娼婦だから受ける当然のことではなく、 それは私の労働に対する不当な待遇であり暴力だと言うべきことだったんだ。 なぜあんなに涙が出たのか。

[出処:性労働者権利の会支持@GGSexworker]

今の私がしていることが労働だと、性労働というものがあると 四方八方に叫んで回る理由はこれだ。 どこかにもう一人の若い私がいるのは明らかだから。

今の私は相場も、危険な状況を避ける方法も、ある程度分かる少し老練な売春労働者だ。 それで絶対的弱者の過去の私、つまり女性青少年売春労働者に私が知っている情報をできるだけ知らせようと思う。 彼女たちが売春を選んだのはそれぞれの状況と理由があるのだろうし、 少なくともその仕事をしている間はより安全にできることを願うからだ。 そして何より、君はクズではないと言ってやりたい。

不当な労働条件には抗議しなければならず、暴力は通報しなければいけない。 しかし働く私がすでに不法な存在である状況では孤立させられやすく、 私への烙印は私の話の信憑性を下げ、暴力にあっても通報するのは難しい。

不当に耐える代わりに不当と戦い、止めなければならない時に止められる資源と力も必要だ。 それには私たちを弱くさせる他の差別や社会の条件も共に変えなければならない。 性労働者として、私はそのような変化を作りたい。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2018-10-11 09:00:32 / Last modified on 2018-10-21 08:21:52 Copyright: Default

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