韓国:夜昼二交代は健康を威嚇、平均寿命短縮 | |
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夜昼二交代は健康を威嚇、平均寿命短縮[寄稿]現代資本家階級の夜昼二交代に反対する理由 ソン・ミア(江原大)/ 2007年03月19日6時29分 現代資本家階級は、2007年3月10日、全州現代自動車工場で労使が合意して 夜昼二交代を実施することになり、今や世界5位圏のグローバル競争力 を狙うという(www.hyundai-motor.com)。また保守言論は700人の新入社員が 入社して雇用を創出したと伝え、現代資本家階級を絶対的に擁護した (MBC、KBS、3月10日)。 こうした資本と保守言論が主張する競争力の強化と雇用創出は、労働者の夜昼 二交代と何か関連があるのではないか? 資本と保守言論の論理は、労働者が 夜昼二交代で働かなければ競争力が強化せず、社会的な雇用を創出する社会に ならないということなら、その社会は労働者が歴史の主役になる社会だという ことを語っているに過ぎない。 では、まさに現代資本家階級が語る競争力強化の実体とは何か? それはまさに 彼らの利潤追求だ。彼らが夜昼二交代勤務を導入しようとした根本的な理由は 何か? まさに彼らの利潤追求のためだった。 資本家階級が交代制を施行する目的は、ただ労働者をさらに安く柔軟に働かせ ることであり、自分が投下した資本から最大限の利益を奪うことにある。資本 家階級が獲得する利潤は、機械装置そのものから生まれるのではなく、ただ労 働者たちがそれらを稼動させることによってのみ得られるものであり、この過 程で利潤の源泉である剰余価値が創出されるのだ。したがって資本の立場とし ては、莫大な費用がかかった機械装置を24時間稼動して生産することで、機械 設備投資費用の不変資本を節約し、労働者の労働力を最大に利用してさらに多 くの利益を創出できるのだ。 今、世界の自動車産業は慢性的な過剰生産状態にあると言われているが、資本 家階級は生産量の増大で、売れなくなる自動車をなぜ昼夜で生産するのか? 個 別の自動車資本の立場から見れば、他の資本家との市場競争のために、すでに 莫大な規模の過剰生産が形成されているので、生産規模を縮小するのではなく、 さらに増やす選択をするほかはないのだ。 結局、資本の競争による利潤追求を除けば、自動車産業で夜昼二交代制が絶対 に必要ではないということは、ソハリ起亜自動車工場でも見られる。資本家階 級はソハリ起亜自動車工場で生産された自動車が売れないという理由で、労働 者たちにむしろ休業制と賃金カットや雇用危機を助長している。つまりこれは 自動車の生産には夜昼二交代制が不必要だということを、すでに彼らが語って いるのだ。交代制は、単に人格化された資本、すなわち資本家階級の利潤追求 の目的としてのみ存在する。 資本家階級は、労働者が一日24時間、連続して労働することを必要とするが、 生きた有機体の人間が休まずに労働できる時間には限界がある。このために資 本家階級は一日の労働日を事実上24時間に延長するために夜昼二交代に執着す るのだ。資本主義が始まって以来の一日の労働日を24時間に延長させようとす る資本家階級の意図は、労働者の力で屈服させなければ、歴史の中からなくな らないでいる。 これに対抗して、全州現代自動車の労働者たちが夜昼二交代の導入を拒否せざ るをえない理由は次のような理由であった。 第一:労働者たちの平均寿命短縮の根本的な原因の一つがまさに夜昼二交代勤 務だからだ。 資本主義の歴史以来、労働者階級は資本家階級より何と20年以上平均寿命が短い。 夜昼二交代制の夜間労働は労働者階級の余命、平均寿命の短縮に決定的な役割 を果たしているわけだ。 夜間労働は24時間の生体リズムの破壊を始め、睡眠障害、胃腸管疾患、心血管 疾患など、体のすべての臓器の機能低下を持たらし、結局は平均寿命を縮める。 韓国では2003年から2005年まで、華城起亜自動車工場と蔚山現代自動車工場の 労働者の健康障害状況を調査した結果を見ると、夜間勤務労働者は夜間労働が 人体の24時間生体周期を破壊するため、夜勤務が明けた後、昼間の睡眠の間に 最小限の労働力再生産のための回復が出来ずにいた。 24時間心電図調査でも夜間勤務労働者は交感神経系と副交感神経系などの自律 神経系が破壊され、心血管系疾患の危険が高かった。また夜昼二交代勤務の労 働者は、昼間勤務の労働者と比べて、心血管系疾患、呼吸器疾患、癌、静脈疾 患、胃潰瘍、胃炎の疾病率が高かった。結局、現場調査の研究結果は交代制に よる長時間の夜間労働は、労働者の生体周期の破壊を持たらし、窮極的に健康 を害する主な要因になるということを示しており、長時間の夜間労働時間の撤 廃だけが労働者の健康を守れるということを見せる。 現代自動車労働者階級は1-2年後の2009年には昼間連続2交代を実施するという 資本家階級の甘言にだまされて、再び20年の命をさし出すことはできない。 二番目:労働者階級は夜昼二交代勤務阻止闘争を通して、すでに社会化された 大規模な現代自動車工場で労働者階級が少数の資本家階級の私的所有と私的統制 下にある矛盾、すなわち生産関係での矛盾を克服しようとする理由であった。 資本家階級が甘言を言う時に「工場の主人は労働者だ」と言うように、実際に 労働者たちはすでに現代自動車の主人は労働者自身であるということを体で感 じている。自動車は労働者の労働によらずには生産できない。これを別にして も、工場が設立された時に資本家階級が機械設備などの生産手段を購入するた めに投資された資本金は、最初の1年ですべて資本家に回収され、労働者の余 剰労働による剰余価値まで生産され、すでに彼らが持っていった。したがって、 工場設立2年目からはすでに現代自動車工場は彼ら資本家階級のものではなく 社会的な所有である。 資本家階級がそのすべての社会的生産力を理由として、労働者に管理と統制を 強要するこの社会の矛盾した生産関係を一日もはやく断ち切るために、全州現 代自動車の労働者は困難な闘争をしている。 三番目:現代資本家階級の労働者階級瓦解戦略意図を粉砕するためであった。 現代資本家階級は、今回の夜昼二交代実施をまるで全労働者との労使和合によ る合意の導出であるかのように宣伝している。実際は違う。一部の上層労働組 合幹部の妥協を、まるで全労働者階級の行動とするのは、資本家の悪宣伝に過 ぎず、現場の労働者たちはこの瞬間も再び闘争を準備している。 すでに現代資本家階級は、2005年に蔚山現代自動車の労働者が妥協案で合意し た「2009年から昼間連続二交代を実施する」という合意文さえ、いつでも破れ るということを見せた。2004年から2005年には蔚山現代自動車労働者の夜間勤 務と昼間連続2交代を作るための努力は全労働者の熱望であり、今再び全労働 者の熱望に向かって、一歩進まなければならない。そのためにも全州現代自動 車の労働者は橋頭堡に立っている。これまで全州現代自動車の労働者が10ケ月 間、全労働者階級を代表して夜昼二交代実施拒否闘争をしてきたとすれば、今 は夜昼二交代廃止闘争を社会的に拡散し、資本家階級の私的所有と統制を終わ らせる時だ。 現代資本家計級の夜昼二交代の導入は、社会的に見れば、いかなる理由であれ 合理化できない歴史の退歩だ。今、夜昼二交代廃止闘争は全社会的に広がらな ければならない。たった今入ってきた現代自動車700人の新入社員も、工場の 門を開いて入った瞬間、工場の中が資本の利潤追求の秘密の場所だということ を正しく知れば、すぐこの闘争に合流するだろう。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2007-05-29 04:56:25 / Last modified on 2007-05-29 04:56:27 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |