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韓国:慶尚南道「晋州医療院に希望はない」
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慶尚南道「晋州医療院に希望はない...廃業方針変わらず」

保健福祉部の文書も無視...廃業の原因を労組に転嫁

ユン・ジヨン記者 2013.03.29 12:10

慶尚南道が晋州医療院の廃業方針に変わりがないという立場を明らかにした。 労組の構造調整反対で人件費が上昇し、正常化が不可能な状況に達したという 主張だ。

また慶尚南道は「晋州医療院の廃業は慎重にしろ」という保健福祉部の文書に も「通常の内容」として廃業強行の意思を明らかにした。

洪準杓(ホン・ジュンピョ)慶南道知事はこれまで晋州医療院を「強硬路線労組 の解放区」と表現し、晋州医療院廃業の原因を労組に転嫁してきた。その後も 慶尚南道は、晋州医療院廃業の原因を労働組合の構造調整反対により人件費が 上昇したためだと主張し、世論戦を展開した。

慶尚南道福祉老人政策課のホン・ミンフィ事務官は「(晋州医療院廃業の理由は) 希望が見つからなかったため」と明らかにした。

ホン・ミンフィ事務官は3月29日、SBSラジオの「ハン・スジンのSBS展望台」 とのインタビューで「晋州医療院は2008年から道が36回、道議会が11回、構造 調整を要求した」とし「しかし労組は構造調整どころか、逆に職員数を増やし 続けて、69%に過ぎなかった医療売上げ対応人件費率を82.8%まで上げ、これに 福利厚生費を加えれば89%を越える」と明らかにした。

続いて「結局、医療院の稼ぎを全て職員の月給につぎ込んでいる」とし 「医療収入を全て職員の人件費にする異常な構造」と批判した。

晋州医療院の廃業は、公共医療領域を破壊するという主張には「より良い公共 医療を提供するために廃業を決めた」と答えた。晋州市が医療サービスの過剰 地域であるばかりか、民間が公共医療を担当する領域が拡大したので問題はな いという主張だ。

ホン事務官は「公共性の検討で、晋州医療院は充分に役割を果たせなくなって いると判断した」とし「また、晋州市は医療サービスの過剰地域で、公共病院 の慶尚大病院があり、晋州地域の公共医療には大きな問題がないと考え、西部 慶尚南道の道民にさらに良い公共医療を提供するために廃業を決めた」と明ら かにした。

公共医療院を利用せざるをえない社会脆弱階層には「西部地域には赤十字病院 があり、そこを利用してもいいし、馬山地域には馬山医療院もある」と述べた。

晋州医療院廃業には慎重でなければならないという保健福祉部の要求も、受け 入れられなかった。慶尚南道は晋州医療院廃業は、地域が判断することとし、 はっきり線を引いた。ホン事務官は「(保健福祉部文書は)通常のの内容」とし 「晋州医療院の存立は地域内の医療の条件や道民の需要、慶尚南道の財政負担 の可能性を総合的に判断して、慶尚南道が判断すること」と主張した。

また彼は「晋州医療院はすべての業務処理の過程で、収益性以外にも公益性の 面でも存立の正当性を確保できなかったという結論だ」とし、「晋州医療院の 廃業は、道の財政条件と困難な現実を反映した避けられない選択で、道の方針 は変わらない」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-03-30 16:33:55 / Last modified on 2013-03-30 16:33:55 Copyright: Default

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