本文の先頭へ
韓国:故キム・ヨンギュン1周年、泰安火力発電所現場追慕祭
Home 検索

「ヨンギュンは私が生きていける陽光で、空気だった」

故キム・ヨンギュン1周年、泰安火力発電所現場追慕祭

ウン・ヘジン記者 2019.12.10 21:46

故キム・ヨンギュンの遺族と同僚、追慕委員150人ほどが故人の1周期をむかえ、 泰安火力発電所に集まった。 彼らは12月10日午後1時、泰安火力発電所本館前の道路で菊の花を持って故人を哀悼しながら、 死んでも相変らず危険な発電所現場に怒った。

煙をはき出す発電所で8年間、12人の労働者が死んだ。 まだ脅迫的な程に巨大な泰安火力発電所には粉塵が飛び、 故キム・ヨンギュンが死亡した時のように暗かった。

1.

「軍隊から除隊して韓国発電技術で新規職員を選ぶというので、 休学届けを出して入社しました。 事故がおきた発電所に入社するというので周辺の引き止めも激しかったです。 故キム・ヨンギュン先輩が携帯電話の光一つで点検したということを聞いてとても驚きました。 もし私ならどうしただろうか。 私もフラッシュに頼って現場点検をしたのではないかと考えます。」

今年4月に入社した韓国発電技術支部泰安火力支会イ・ヨンジュ組合員は、 発電所元請で働くのが夢で、その夢のために駆け付けたといった。 彼は昨年12月に政府が発表した石炭発電所2人1組緊急安全措置以後に投入された労働者だ。 政府はキム・ヨンギュン特調委が勧告した490人ではなく196人だけを補充した。 人員が不足した状態で、2人1組運営をしているので労働強度が強まった。

イ・ヨンジュ組合員は故キム・ヨンギュン労働者の25回目の誕生日に 彼を追慕しなければならないという事実を残念がった。 故キム・ヨンギュン労働者の誕生日は12月6日だった。

「まだ私は無力な労働者だが、 先輩が実現できなかった希望の小さな助けになるようにします。 現場の危険要素を探し、第2のキム・ヨンギュン先輩が出てこないように、 また後に入ってくる後輩たちのために、安全な職場を作って、 危険の外注化をなくすために力を貸します。 これ以上悲しまず、ここで実現できなかった夢を、 そちらで思いきり享受して幸せになるように望みます。」

2.

「今日もヨンギュンの同僚が発電所が生活の基盤だと思って一生懸命働いた。 少なくとも家の家族が事故がおきるかと思って心労焦燥せずに働ければいい。 ヨンギュンは業務規則遵守を守って死んだと話します。 同僚が粉塵で前も見えない暗い現場で働きながら、 未来も見えないと言う同僚等を見て、私の心も暗く複雑で息苦しいです。」

「国家の責任者は死んだ人の遺族に金を差し出して、解決したかのように話します。 子供の方がその金より何倍も貴重です。 ヨンギュンは自分の未来で、自分が暮らす陽光であり空気でした。」

故キム・ヨンギュンのお母さんキム・ミスク氏にとって、ここは二度ときたくない場所であった。 傷は相変らずいえないが、彼女は毎日さらに大きな傷と戦わなければならない。 キム・ミスク氏は今日午前 「特調委勧告の中ですぐにできる事項は遅滞なく履行した」という 李洛淵(イ・ナギョン)国務総理の発言が再び国民を欺瞞していると指摘した。

李洛淵国務総理は12月10日午前10時、 閣僚会議で発電産業民営化・外注化撤回はもうひとつの問題を引き起こすと発言し、 議論を起こした。 これに対しキム・ヨンギュン追慕委は10日に声明を発表して 「キム・ヨンギュン特調委の調査結果の核心は、 危険が外注化され、外注化は危険を加重させ、 労働者の死を日常化させるということだ」とし 「しかし民営化・外注化撤回がもうひとつの問題を生むというとはどういうことか」と批判した。

3.

民主労総のムン・ヨンミン世宗忠南地域本部長は正規職の半分にもならない低賃金で、 カップラーメンで食事を間に合わせた故人を惜しんだ。

彼は「まだ発電労働者はヨンギュンが死んでいった現場で、 同じ非正規職の形態で作業を続けている。 この輪を断ち切る方法は一つだけだ。 資本と政権のベルトコンベアを断ち切る闘争をしなければ、 2400人のキム・ヨンギュンを死に追いやることを防げない」と話した。

最後に追慕客たちは、故キム・ヨンギュン労働者が死亡した9、10号機石炭運送設備のタワーを通り、 彼が作業服を着替えた事務室までデモ行進した。 彼らは献花をした後、事務室の前でシュプレヒコールをあげながら、 追慕祭を終わらせた。

一方キム・ヨンギュン1周年追慕委員会は10日午前11時、 大田地方検察庁瑞山支庁の前で記者会見を行い、 韓国西部発電(元請)、韓国発電技術(下請)社長の処罰を要求した。 彼らは「韓国西部発電キム・ビョンスク社長などを 『未必の故意による殺人罪』で処罰する理由は山のようにある」とし 「韓国西部発電のキム・ビョンスク社長を拘束・起訴しろ」と要求した。

11月20日、泰安警察署は韓国西部発電の金英淑(キム・ヨンスク)社長と 韓国発電技術のペク・ナモ社長を「容疑なし」として処罰対象から除外したまま検察に送検した。 また、韓国西部発電泰安火力本部長をはじめとする11人は、業務上過失致死で送検された。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-12-18 03:35:18 / Last modified on 2019-12-18 03:35:19 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について