韓国:同僚に遺体の収拾させた西部発電 | |
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同僚に遺体の収拾させた西部発電…遺体の横でベルトを運転[インタビュー]とキム・ヨンギュン氏同僚「狭い場所でヘッドランタンもなく働いて事故」
パク・タソル記者 2018.12.13 23:05
[出処:キム・ハンジュ記者] 苦しい暮らしの中でも機械整備産業技師と設備保全技師など、 難しい資格証明を取得した夢多い青年。 軍を除隊した後、6か月間の求職の末にやっとみつけた職場に入社して3か月目の社会新人。 死亡する直前まで、休むことなく作業場を歩き回り、落炭を処理した労働者。 わずか一週間前の12月6日、同僚と共に誕生日を迎えた24歳の青年。 泰安火力9・10号機ベルトコンベアに挟まれて死んだ故キム・ヨンギュン氏の話だ。 キム氏の同僚は「危険の外注化」が労働者を殺したと話した。 そして事故後の非人間的な措置に怒った。 故人と同じ会社で働いていた同僚A氏と会って、死亡前後の措置がどのようなものだったのか、 そして彼らはなぜ怒っているのかについて話を聞いた。 ―故人とはどんな関係だったか? 特別な縁があって、兄弟のような間柄だった。 同じ課ではないが、外で一緒に酒も飲み、先週の故人の誕生日も共に過ごした。 サッカーも一緒にしながら親しくなった。 大学に通って機械と整備の勉強をして、技術資格証明まで取るすごい友人だと考えた。 ―死後の措置はどうだったか? 故人は12月11日午前3時23分、同僚によって初めて発見された。 発見者が防災センターに連絡し、防災センターは中央制御室に連絡して、 管理者が西部発電に連絡をする間に1時間が過ぎた。 その後、警察が科学捜査隊を同行してきて、点検して救急車を呼び、死体を収容した。 救急からは2人、防災センターからは2人しかいないので人員が足りないとし、 チーム員を呼んで遺体の収拾をさせた。 伝えられているように遺体の状態は良くなかった。 わずか数時間前に一緒に夕食を取った同僚の遺体を処理しろと、そんなひどい措置をした。 さらに遺体をそのままにした状態で、横のベルトコンベアを整備して運転させた。 「防災センターに連絡したので、まずこれを動かさなければならない」と言ってさせた。 遺体の収拾までに3時間がかかった。 最初の発見者は現在、ひどいトラウマだ。 ―こうした誤った措置の責任を取るべき所はどこか? 下請、元請誰も責任を避けられないだろう。 雇用労働部保寧支庁では死亡者の同僚、遺体収拾者とは会わず、 西部発電側の人と歩き回り、仕事が終わったと言って行ってしまった。 故人の遺族が追いかけて抗議すると、その時、始めて深刻性を認識したように見られた。 ―遺体が4時間以上放置されたと言うが、それほど発見が遅れた原因は何か? 故人は12月10日午後9時35分頃にセクターを点検すると連絡した。 本来セクターひと回りするのに3、4時間かかるから、それまでは気を遣わなかった。 故人と勤務場所が重なった最初の発見者が仕事のために連絡したが、 とても粉塵がひどく騒音が激しいので、受けられなかったのだろうと一人で働いた。 だが午前1時になっても戻らないので全員が探しに出た。 ―点検するセクターを一人で? 発電所は石炭を送るので粉塵がひどく、ずっと機械が動いているので騒音が激しくならざるをえない。 手順書には粉塵がひどく騒音が激しいところは2人1組で回ることになっているが、 私のセクターがそのような状況だ。 しかしわれわれはこの事件の前まで、この手順書の存在自体も知らずにいた。 ただ上から言われる通りに働いたが、 故人はここが初の職場なのでとてもがんばった。 警察がCCTVで故人の動線を把握したが、本当に2時間休まずに働いていた。 あちこちを歩き回り、ライトを照らして落炭の処理を繰り返した。 西部発電が言葉尻を捉えたくても、そんなことはできないだろう。 ―作業はどれほど危険なのか? [出処:公共運輸労組] ベルトコンベアは1000トンを1分当り45m移送するほどだ。 毎分2000回転を越える。 ただ服が挟まっただけですぐに引っ張られてずたずたになる。 作業空間は広くもない。 広ければ設備費がかかるのでとても狭い。 そこでライトの明かりで働くが、手で持つのは大変だからヘッドランプを要求しても買わない業者であった。 故人はヘッドランプを支給されず、手で持って働いた。 シャベルを使うのだが片手でランプを持つのだから仕事にならない。 またマスクとヘルメットを使うと視野がとても狭くなる。 よく見なければいけないが、粉塵が飛ぶので保護メガネを着用する。 しかし業者が自分たち勝手に安いメガネを買って支給するので、 そのメガネを使わない労働者も多い。 湿気が高く、むしろ見えないのに誰が使うか。 ―こうした事故が頻繁に起きるのか? とても多い。 小さな事故は言うまでもなく、どこかが折れて、指先が切断されなければ下請は処理しないという水準だ。 下請も労災処理をしないために色々な手を使う。 昨年11月に泰安火力で人が死んだ時もそうだった。 事故を隠そうとしたが、勤労者が撮った写真一枚で公論化された。 死亡者が救急車で運ばれて行くのにそれを隠して統制して防いでいたのを現場の労働者が写真を撮って知らせた。 今回のことも同僚が自分の職を賭けて話し始めたから知らされるたではないかと思う。 ―故人の両親はどうしているか 西部発電、韓国発電技術の人が焼香所に来るのなら、どこから入って来たのかと追い出している。 それもそのはず韓国発電技術の某役員が最初に来て言った言葉が 「この人はとても一生懸命に働いて事故がおきた」という放言だった。 遺体を確認した両親に言う言葉か? なんとかして逃げ出そうとする姿を見て、本当にみじめさを感じた。 ―元請の西部発電はどのような対応か? 私たちが問題提起することに対して、それとなく圧力がかかっているようだ。 今晩、西部発電が私たちの出退勤記録簿、業務指示書、日誌をすべて持っていった。 私たちに圧力をかける手段として使おうとしているのではないか。 弱い「乙」の立場から見れば、その資料を見て労働者の善し悪しを問うということのように見える。 実際、圧力にもなる。 ―契約書にも西部発電の顔色をうかがう不公正な部分があると聞いた 韓国発電技術と結んだ勤労契約書を見れば、 「甲」の会社、つまり西部発電で勤労者個人を良くないと思えばクビにできるようになっている部分がある。 西部発電が退社を望めば退社すると契約書に書かれている。 そして今年からは人員を減らした。 15人でしていたことを今は12人、ぴったり最低の人員で維持されている。 このように人員を削減する時に、労働者とは何の協議もなかった。 「甲」の位置でただ命令すれば業者は従い、下請労働者も従わなければならなかった。 「息子は死んだが、お前たちはぜひ安全に」[出処:公共運輸労組] 一方、13日故キム・ヨンギュン氏の遺族と労働組合が、 労働部の関係者、産業安全公団、泰安火力西部発電関係者などと共に事故現場を調査した。 遺族は西部発電の関係者に「なぜ申告が遅れたのか」、 「一人で働くように指示をして、誰が管理監督をしたのか」と問い詰めたが 関係者は「私たちは指示を出せない」という返事を繰り返すだけだった。 故人の母親は休憩室の前で故人と同じ年頃の同僚を抱きしめて 「息子は死んだがお前たちは安全に働け」と嗚咽した。 故人の同僚は西部発電元請が現場を傷つけて労災の縮小を試みた痕跡に疑惑を提起した。 労働者たちは「石炭が積まれていた現場が居間のようにきれいになった」と証言し、 現場にあるホワイトボードに塵一つない点などがおかしいと話した。 事故現場の前に泰安火力市民対策委は労働部保寧支庁と面談をして △死亡調査への労働組合の参加と遺族の現場訪問、 △死亡災害発生場所に対する部分作業中止を全面作業中止に変更、 △作業解除審議委員会に労働組合が参加する専門家の参加と会社の安全保健計画書を提出する時に労働組合の合意、 △特別勤労監督実施および労働組合の参加(12月17日から2週間)および総合安全診断命令時には労組の推薦団体を指定、 △同僚のトラウマ治療即時実施などの約束を受けた。 泰安火力市民対策委は12月14日、 遺族と共に記者懇談会を開き、 不法作業環境、元請の事故縮小隠蔽の痕跡など、 故人を死に追いやった直接の原因を写真と共に公開すると明らかにした。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2018-12-18 11:16:23 / Last modified on 2018-12-18 11:16:24 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |