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「イーランド事態は正規職の問題だ」

[インタビュー]ニューコア労組のパク・ヤンス委員長

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2008年04月20日23時41分

もう10か月になる。彼は民主労総で暮す。民主労総前の駐車場までが彼が自由 に通える空間だ。1年以上、正規職と非正規職労働者の共同闘争を率いる彼は、 ニューコア労組のパク・ヤンス委員長だ。彼は相変らず手配されている。

記者と会ったパク・ヤンス委員長は「最近、記事の雰囲気が良くありません。 私たちがとても苦しんでいることしか書きません。それでもそんな記事でもあ れば幸いだ」と笑う。彼が憂慮する記事を書く記者はただぎこちない笑いを送 るだけだ。

彼らは相変らず戦っている

ニューコア労組のパク・ヤンス委員長

彼らは相変らず戦っている。一昨年の冬、ニューコアから吹き荒れたレジの外 注化は、労働者がレジを全身で守ったがそのまま進められた。非正規法施行と 同時に大規模な非正規職労働者の解雇につながった。この問題は正規職労組だっ たニューコア労組が抱いて行かなければならないことだった。それで150人あま りの非正規職労働者を労組が組織して戦いを始めた。会社側はニューコア労組 に非正規職を生かせば正規職は皆死ぬと言って、実益を考えろと話した。だが ニューコア労組はそうしなかった。非正規職労働者の問題はまさに正規職労働 者の非正規職化と雇用不安に連結するためだった。

パク・ヤンス委員長は「非正規職問題で闘争すると言っても、総体的に見れば 非正規職ではない正規職の命が危険だった」とし「他に道はなかった。労組は 非正規職が解雇され、正規職が非正規職になる状況を予想してきたが、会社は その段階をそのままたどった」と話した。

正規職と非正規職が連帯する戦い、非正規職の解雇が正規職にも返ってくると 予想はしても、現実にならない状況で連帯する戦い、共にストライキを決意し て、1年以上戦うことは、言うほど容易なことでない。すべて正規職と非正規職 が共に戦わなければ労働運動の希望がないという程、労働組合には絶対絶命の 課題だが、それだけ難しいことだ。

パク・ヤンス委員長は「私たちのように正規職と非正規職が一緒にする戦いが 続くべきだが本当に難しい。これからどこの事業場でできるのかわからない」 とし「正規職労働者は知るべきだ。今、非正規法は拡大適用され、正規職1人を 切れば非正規職5人が使える状況で、どんな事業主もこれ以上正規職労働者を使 おうとはしないだろう。非正規職の問題は、まさに正規職の問題だというのは 言葉でなく現実だ」と伝えた。

「後悔しない。必ず勝つ」

困難な中で始めたストライキ、そのストライキが300日を遥かに越えた。

パク・ヤンス委員長は数字に特別な意味はないと言う。パク・ヤンス委員長は 「むしろ300という数字が組合員をさらに疲れさせているようだ」と話す。終わ りが分からない戦いに、一日一日が流れているという事実を、いかに長い間戦っ てきたのか、さらにどれだけ戦わなければならないかを、ただ忘れたい気持だ。 ただ今日熱心に戦うしかない。

こうして一日と戦う組合員を一番困らせるのは、何といっても生計の問題だ。 この戦いに勝利できなければ民主労総の旗をおろすといっても、組合員を頑張 らせる生計費が切れて久しい。それである組合員は復帰したり、ある組合員は アルバイトで一日を粘っている。集めた貯蓄も取り崩し、マイナス通帳ももう 使えず組合員たちは今家を空けているという。パク・ヤンス委員長の事情も違 わない。パク・ヤンス委員長は「出勤時間に民主労総前でトーストでも焼いて 売るつもりだ」と冗談混じりの本当の話を吐いた。すでに包装紙に入れるキャ ラクターも作ったという。パク・ヤンス委員長は「組合員の事情の話を聞けば 胸がはり裂けそうだ」とし「本当に切迫している」と伝えた。ニューコア労組 は、生計問題をみんなで解決しようと後援CMSを集めたり、先日からは弁当と バイキング事業にも飛び込んだ。少し残る利益で闘争基金を用意するためだ。

こうして一日一日を粘っているが、会社側の態度は変わらない。経営界でもイー ランドは非正規法を悪用した事例に選ばれる程、イーランドの外注化は多くの 問題を持っていた。それだけに労働者が会社側に要求した非正規職の正規職化 と解雇された非正規職の復職は当然の要求だった。労働組合は最大限速やかに 事態を解決するために大々的な譲歩案を提示することもした。しかしイーラン ド側は意志を持って労組と問題を解決するどころか、交渉の前に労組幹部を解 雇し、合意の前提条件として解雇者が労働部に出した救済申請もすべて取り消 せと提示するような態度を繰り返しているだけだ。

パク・ヤンス委員長は「会社側ももう粘れないだろう。本当に会社の存廃がか かった瞬間が来ている。しかし労組がそのまま妥結を宣言することはない」と し「こんな形で労働者を待遇する会社がうまくいく方がむしろおかしいではな いか。潰れることは恐ろしくない。イーランドが潰れるのなら潰れるべきでは ないだろうか」と話した。イーランドは財政悪化を克服するために、香港証券 市場への上場を予定しており、ホームエバー売却説まで出ている状況だ。

イーランドが潰れないためにも早く問題を解決しなければならない。労組も頑 張る力はあまり残っていない。

パク・ヤンス委員長はインタビューを終えながら「後悔しない」といった。パ ク・ヤンス委員長は自分の位置では言うべきではない言葉だと前提にしながら 「率直に言って、負けてもいいと思う」と話した。パク・ヤンス委員長は、 「こうして戦った時間だけでもとても立派なことをしてきたと思う。本当に誇 らしい。ニューコア労組の戦いは歴史が判断するだろう」とし「だが必ず勝て る戦いを作る」と話した。ニューコア労組はメーデー集中闘争と香港証券市場 上場阻止闘争などを計画している。

パク・ヤンス委員長は次の言葉をぜひ記事に入れてくれといった。「弁当が必要 ならばニューコア労組に電話を下さい」

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-05-05 18:40:46 / Last modified on 2008-05-05 18:40:48 Copyright: Default

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