韓国:ひどすぎるマスコミとサムスンのパノルリム攻撃 | |
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それにしてもひどいマスコミ-サムスンのパノルリム攻撃…いったいなぜ?パノルリム孤立戦略は、調停委員会無力化戦略...また時間稼ぎか
ユン・ジヨン記者 2015.08.14 15:03
この8年間、サムスン職業病問題を解決するために戦ってきたパノルリム(半導体労働者の健康と人権守備)がまた黒色宣伝の対象になった。 保守言論を中心とするパノルリムへの中傷は昨日今日のことではないが、 今回は程度が深刻だ。 サムスン白血病問題が8年間も解決しなかったのはサムスンの不誠実な対応のためだった。 だが最近、保守言論を中心として、利益集団のパノルリムが遺族を担保に問題解決の足を引っ張っているという報道が着実に生産されている。 パノルリムを押し出して、加害者であるサムスンの責任を負わせていくと同時に、 サムスン職業病問題の本質を曇らせているのだ。 始まりは7月23日、「サムスン電子半導体など事業場での白血病など疾患発病に関する問題解決のための調停委員会(調停委員会)」が9か月目に初めて調停勧告案を発表した時だ。 勧告案の発表後、パノルリムは歓迎の意向を表明したが、 サムスンは事実上、勧告案を拒否する立場を表明した。 家族対策委は勧告案に基づくサムスンとの直接交渉を持ち出した。 言論はサムスンと家対委が調停案を拒否しているのに、 パノルリムだけが調停案に固執して問題の解決を邪魔していると批判した。 そして8月8日、パノルリム交渉団に参加している被害者のファン・サンギ、キム・シニョ氏が 「調停委員会の補償勧告案を拒否する」という文をパノルリムのサイトに掲示した。 これを口実として、パノルリムが分裂事態をむかえたという推測性の記事があふれ始めた。 ファン・サンギ、キム・シニョ氏が「不和はない」という釈明文を載せたのに、 すでに歪曲された内容は拡大、再生産された。 ▲7月23日に調停委員会が西大門法務法人地平の会議室でサムスン電子-家族対策委-パノルリムの3者が参加する中で調停勧告案を発表した。[出処:チャムセサン資料写真] 歪曲、推測記事を吐き出す言論...「被害者を仲たがいさせるな」故ファン・ユミ氏の父親でパノルリム交渉団長のファン・サンギ氏は、鬱憤をさく烈させた。 サムスンが調停勧告案さえ拒否したことにより憤りを爆発させた末に掲示した文なのに、 自分の意図と違って解釈されていると吐露した。 時々、自らを叱責することもした。 「他人が私の考えと違い、おかしな解釈をしました。 どうやら私が文の書き方を間違えたようです」。 では、調停勧告案に「歓迎」の意向を明らかにしたパノルリムと違い、 なぜ二人の被害者家族は調停勧告案を批判した内容の文を載せたのか。 事実、ファン・サンギ氏が作成した文は、調停勧告案を元から否定するという内容ではなかった。 彼が作成した文のうち、 「ファン・サンギ、キム・シニョは7月23日の調停委員会で補償勧告案を出したことを拒否します」という文章を見ると、 勧告案の中の「補償案」に異議を提起する内容だった。 これは、パノルリムの内部で共有された内容でもあった。 勧告案の発表後にパノルリムは立場文を通じ、 「補償、対策、謝罪」という議題が総合的に含まれているという肯定的な評価をした。 ただし、補償案に関して「一部の被害労働者たちが排除される恐れがある。 補償額の水準が被害労働者の治療と生計に充分なのかについての検討が必要だ」と指摘した。 パノルリムはこれを基礎として内部での会議を経て、 調停委員会に修正案を提出した。 もちろん、サムスンと家対委も調停委員会にそれぞれ修正案を提出している状態だ。 ファン・サンギ氏は 「(私が書いた文は)パノルリムと合意した内容」とし 「調停勧告案による補償金がとても低いという判断だった」と説明した。 「勧告案には、病気を1群、2群、3群と分類している。 3群のような場合、遺族は350日分の平均賃金しか受け取れません。 半導体工場のオーナーは1年に数十億の年俸を取るのに、 現場労働者たちの賃金は一日6〜7万ウォン程度と非常に低いです。 350日といっても命の値段が2千万ウォンを少し超える程度です。 これが補償といえますか。 労働者が病気にかかって死んだら、少なくとも遺族に労働力の喪失分は十分に補償しなければならないのではありませんか。」 ファン氏がホームページに文を載せた後、 マスコミはパノルリムが分裂したというような推測性記事を吐き出した。 保守言論社のニューデイリーの場合、束草のファン氏の家を訪ねてインタビューをした。 記事にはファン氏の苦しい環境を描写して、ファン氏がパノルリムの「言いなりになっているのではないか」という疑惑を提起した。 パノルリムがファン氏を担保にしている、もう遺族を放さなければならないのではないかという蛇足も付けた。 ファン氏は「(記者に)被害者家族を仲違いさせる言葉は使わないでほしいと要請したのに、あのような形の記事になった」とし 「私がパノルリムを作ったのに、なぜパノルリムに懐柔されて分裂するのか」と鬱憤を晴らした。 「サムスン職業病の問題を解決するにあたり、被害者を仲違いさせてパノルリムを引き降ろすのは、何の役にも立ちません。 問題がうまく解決されることを望むのなら、問題を起こしたサムスンの方が積極的に調停委と協力して被害者を救済しろと言うべきではありませんか。 死んだユミが発病してから10年を超えました。 他の被害者ら中でも10年を超える人々がいます。 直接出たくても出られない被害者はとても多く、 われわれはその声を代弁してきました。 ところが保守報道機関とサムスンは、時間をずるずると引き伸ばして仲違いさせ、 被害者が死ぬのを望んでいます。 パノルリムが疲れて倒れることを希望しています。 サムスンも言論も、お願いですから被害者を仲違いさせずに問題解決のために力を貸してください。」 パノルリム孤立戦略は調停委員会無力化戦略...また時間稼ぎかサムスンとマスコミのパノルリム孤立戦略は、調停委員会無力化の試みと一脈通じる。 当初、調停委員会の設置に合意したのはサムスンと家族対策委であった。 昨年10月の3主体交渉で、サムスンと家対委は調停機構設置に合意し、 パノルリムは直接交渉を要求して交渉から退場した。 調停委の説得の末に結局パノルリムは調停委設置に合意し、調停委の構成から9か月目の今年7月、初の勧告案が導出された状況だった。 だがサムスンは、また調停委の勧告案を拒否した。 自分たちが直接、補償と再発防止対策をするということだった。 約1年を引き延ばしてきた調停委の設立と勧告案の導出は、座礁の危機に置かれた。 サムスンはまず、勧告案の核心内容である公益法人の設立さえも事実上拒否した。 当初、調停委が勧告した公益法人は、独立性が担保された公益目的の社会的機構だ。 代表的な弁護士、法律家、市民、保健団体から推薦された人々が理事会を構成し、 サムスンが支出した寄付金1千億ウォンにより補償と再発防止対策などを施行する。 だがサムスンは、公益法人の設立ではなく、1千億ウォンの社内基金で独自の補償、予防、研究活動をすると言い始めた。 補償の内容も調停委員会の規定ではなく、自主的に構成した補償委員会で決めるという立場だ。 再発防止対策も調停勧告案の「オンブズマン制度による外部監視」ではなく、 内部的な災害管理システムの強化だけを話している。 事実上、外部機関の何の監視も協調活動も認めないという立場だ。 サムスンは下請企業の労働者まで補償を拡大すると明らかにする反面、 補償対象の範囲と補償額を縮小させた。 彼らは流産、不妊などの生殖毒性被害者と、退職後10年以後に発病した者、 1年未満の勤務者を補償対象から除外するという立場だ。 パノルリムの関係者は 「ほとんどの被害者が流産の被害を体験し、何人が該当するのかはっきりと集計されていない」とし 「退職後10年以後の発病者が補償の対象から除外されると、 肺ガン被害者、甲状腺ガン被害者などの一部が補償から除外される」と明らかにした。 その中には下請労働者も含まれている。 サムスンの調停委無力化の試みは、調停委勧告案を歓迎する立場を明らかにしたパノルリムに対する攻撃として表面化した。 一部の言論は、パノルリムが公益法人設立基金を市民運動家の活動費に使う意図だと推測し、 別の言論はパノルリムに含まれる遺族はファン・サンギ、キム・シニョ2人だけだとし、 パノルリムの代表性を攻撃することもした。 だがファン・サンギ、キム・シニョ氏は被害者を代表して交渉に参加する交渉委員だ。 現在まで、サムスン電子などで働いて病気にかかった67人の労働者たちが、 パノルリムを通して労働災害を申請した。 サムスン電子、サムスン電機、サムスンSDI、テクワン、SDSなどのサムソン系列社で働いて病気にかかり、 パノルリムに情報を提供した労働者は今年8月基準で286人だ。 ハイニックス、LG電子などの他の企業の情報提供者まで足せば被害者は354人にのぼる。 サムスン電子が調停委勧告案の核心内容に難色を示し、 家族対策委がサムスン側との直接交渉を要求したことにより、 今後、サムスン職業病問題は新しい局面を迎えることになった。 家族対策委はサムスンとの直接交渉のために、調停委側に9月末までの調停期日を保留することを要請した。 サムスン側はまだ公式な交渉を要求していない。 調停委は近い将来、会議を開いてこれに関する内容の共有と議論を進めるものと見られる。 家対委の関係者は「調整の過程で他の主体の話を直接聞けない不便さがあった。 勧告案が出たのだから、直接交渉の基盤が用意されたと判断する」とし 「また交渉が難航すれば、調停委から追加の調整を受ける形で対話を続けたい」と説明した。 しかしパノルリムの関係者は 「調停委の勧告案は、無労組事業場がサムスンから独立して予防対策、補償対策などを実現できる現実的な案だ。 今の時点での直接交渉は、調停委の力を奪う」とし 「サムスンが調停勧告案に反対している状況で、直接交渉をしろというのだから、 調停勧告案より良い内容の交渉結果は出てこない。 被害者の補償基準に限っても、サムスン案は調停委勧告案より後退した内容で、憂慮が強い」と伝えた。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2015-08-18 01:17:55 / Last modified on 2015-08-18 01:17:57 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |