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韓国:有利なら守り、不利なら守らないサムスン
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有利なら守り、不利なら守らないサムスン

[インタビュー]自ら命を絶とうとしたサービス技師チョン氏

チョン・ジェウン記者 2015.06.12 10:37

忠南道天安の某病院で入院治療しているサムスン電子サービス天安センターの技師チョン・ウヒョン氏は、 サムスン使用者側に対して「有利なことはみんな守り、不利なことは何も守らない。 イ・チェグン社長は現場で『労組員をみんな殺して私も死ぬ』と話しまわった」とし 「人を傷つけるわけにもいかず、私はとても腹が立った。 これではいけないとずいぶん考えた」と話した。

チョン氏は5月27日の朝、使用者側が労組を弾圧して労働者に不利な就業規則を一方的に変更した直後、 ボールペンをたたきながら、20分ほど社内の机の前で静かに座っていたという。 「どうしよう、どうしよう」とばかり考えていたという。 鬱憤に耐えられなかった彼は5月28日午前2時に天安センターの階段入口で自決を試みた。 ビル清掃労働者が午前6時に発見して病院に運び、幸い命は助かった。 6月9日、病院で会ったチョン氏は息が切れて話すのが難しそうだった。

「簡単に解雇、労働者監視、労使合意不履行、仕事を減らす...
聞きたいです。サムスンが労組を破壊するのは正常なのですか?」

イ・チェグン氏が事業主のサムスンサービス下請企業天安センターと近くの牙山センター、双竜センターなどが最近、就業規則の変更を試みた。 会社の内部文書を外部に流布させること、 一年で3か月連続してSLA(Service Level Agreement)基準業務成績が月下位10%未満と評価された場合、 3回以上不親切という顧客のクレーム提起で会社の業務に支障を与えた場合が就業規則改正案の一部だ。

金属労組サムスン電子サービス支会側は1項目を削除し、15項目を新設する就業規則改正案は、 事業主が労働者を簡単に解雇でき、労組を弾圧する案だという。 支会のキム・ギス天安分会長は「簡単に解雇できるようにし、 サムスンの不当労働行為を外で知らせたり、 正当な労組活動ができないようにする改正案」とし 「労働者の人生と雇用を奪おうとしている」と主張した。 チョン氏も「労組員よりも非労組員の方が多いので、 使用者側はこれを狙って労組員は排除し、同意も得ずに一方的に就業規則を改正した」とし 「使用者側は労組員に『すでに1/2の署名を集めたので、直ちに効力がある。 サインしたくなければしなくてもいい』と脅迫した」と話した。

労働側は、就業規則改正の撤回と使用者側責任者(チーム長級)の処罰、 チョン氏に対する治療費などの費用負担と再発防止策用意など、 労組弾圧中断を要求する5つの要求を6月9日、使用者側に送った。 6月11日に労働側と使用者側はこれについて初の交渉を行った。

▲金属労組サムスン電子サービス支会天安分会は9日午後6時30分にサムスンサービス天安センター前で集会を開き、就業規則改正撤回と使用者側責任者(チーム長級)処罰、チョン氏の治療費など費用負担と再発防止策用意などの労組弾圧中断を要求した。この日、キム・ギス天安分会長はチョン・ウヒョン氏の健康状態を伝え「これ以上サムスンによる虐殺はあってはならない」と話した。

金属労組サムスン電子サービス支会天安分会は6月9日午後6時30分、 サムスンサービス天安センターの前で集会を開き、 就業規則改正の撤回と使用者側責任者(チーム長級)処罰、 チョン氏に対する治療費などの費用負担と再発防止策用意などの労組弾圧中断を要求した。 この日、天安分会のキム・ギス分会長はチョン・ウヒョン氏健康状態を伝え 「これ以上、サムスンによる虐殺はあってはならない」と話した。

サムスン使用者側に対するチョン氏の不満と怒りは積み重なっていたようだ。 チョン氏は最近、使用者側が同僚で労組の幹部だったイ某氏を労組との一切の協議なく 団体協約に反して不当に解雇したと主張した。 また、不当な交通費控除と月給明細票操作、労働者監視、仕事減らしなどで労組を弾圧しているという。 チョン氏の話を総合すれば、サービス技師のチェ・ジョンボム、ヨム・ホソク烈士闘争以後、 昨年6月に締結した賃金団体協議をサムスン側が守らず、 内部的に労組破壊作業を続けているだけでなく、 労組員に仕事を出さずに生計を圧迫しているということだ。

特にチョン氏は昨年から労働者監視が続いていたとし、警察と労働部も批判した。 労使合意で提供されていたサービス業務車両はGPSが付けられ、労働者の一挙手一投足を監視することができ、 約束と違い出退勤用から使用した部分が月給から天引きされたり交通費さえ実費が支払われていないという。 チョン氏は使用者側の不当な措置に対し、昨年から毎日鍵を返却して出退勤用にも使用者側の車両を使わないという。 彼の車の中には警察と労働部などを回って労働者監視に対する不当さを知らせ、 業務上の災害で腰を痛めて処方を受けた文書資料の固まりがあった。

チョン氏は「昨年、月給120万ウォンから突然、見たことも聞いたこともない『個人用途油類費』として25万ウォンほどが引かれていた。 その後、ずっと引かれている。 『車両を利用してもいいと言ったのに何だ!』と抗議すると、使用者側はGPSで私の一挙手一投足を追跡した資料を差し出した」とし 「警察と労働部に何回も行って『監視は不法だ。出来ないようにしてくれ』と言ったが、 『会社の固有権限』だといわれた。 警察と労働部が使用者側の不法についてきちんと措置していれば、 頑なな労組員の弾圧を少しでも防げたはずだ」と指摘した。

続いて「使用者側は労使合意以後、月給明細票にありもしない交通費を 『実は支払っていた』という嘘までついて合意も守っていない」と話した。 天安センター所属のサービス技師、チェ・ジョンボム氏がサムスン側の不当な待遇と労組弾圧に抵抗して2013年10月31日に自ら命を絶ったことで、 労使双方は業務車両に対するリース車両提供と油類費実費支払い、生活賃金保障などに合意した。 当時、事業主のイ・チェグン氏がチェ・ジョンボム氏に悪態と暴言などを吐いた録音ファイルが暴露され、社会的に問題になった。

チョン氏はまた、「サービス業務で腰を痛めたのに、会社に労災を申請するために『申込書をくれ』と言うと、 使用者側は『労災を申請すれば重量物を担当させない』と言った。 外勤職サービス技師の業務の90%が洗濯機、冷蔵庫などの重量物だ。 労災申請もさせず、仕事も出さないと脅迫しているわけだ」とし 「とんでもない使用者側の対応に、当時は何も言えない自分自身が嘆かわしかった」とした。

チョン氏の高校生の娘はまだお父さんの状況を知らない。 チョン氏の妻は病気の介護をしているが、 彼は「まぬけな考えだが、妻を信じる気持ちがとても大きかった。 死んで申し訳ないというより、生きて申し訳ない気持ちのほうが大きい」と胸の内を伝えた。

インタビューの末に心境を伝えた彼は、ぜひ聞きたいことがあると言った。 「良心があって、賢いすべての人々に訊ねたい。 『労働者の監視は問題にならず、事業主が自由にできるのか。 職員の同意なく月給を自由に操作して費用を控除する使用者側の行動が適法なのか。 労使団体協約があるのにそれを無視し、勝手に労働者を解雇できる就業規則を会社が一方的に改正してもいいのか』ということだ。」

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。この記事はメディア忠清にも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-06-13 06:59:05 / Last modified on 2015-06-13 06:59:08 Copyright: Default

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