本文の先頭へ
韓国:サムスンサービスセンター、業務車両で労労対立を誘発
Home 検索

サムスンサービスセンター、業務車両で労労対立を誘発?

労組組合員を排除して非組合員だけに支給...同意書を要求

チョン・ジェウン記者 2014.04.02 18:04

サムスン電子サービスの忠南洪城センターで働くアフターサービス技術者のペ・ジュヨン氏は、先週、会社が労組非組合員だけに業務用車両を支給したと伝えた。

金属労組サムスン電子サービス支会洪城分会長の彼は 「サービス技師は個人の車を使い、ガソリン代も自費で払い、冷蔵庫、エアコンなどのサムスン電子の製品を修理している」とし 「会社は『業務車両支給』労使合意を破り、組合員を排除して非組合員だけに車両を支給した」と話した。

サムスン電子サービスから事実上、交渉権を委任された韓国経営者総協会(経済人総連)は、 3月1日から「業務車両に対するリース車両使用および油類費実費支給」をすると昨年12月に金属労組サムスン電子サービス支会と約束した。 会社の労組弾圧と生活苦を訴えて自ら命を絶ったチェ・ジョンボム烈士の葬儀について労使が合意したことによる。

この他にも △サムスン電子サービス労働者に対する生活賃金保障 △1件当たり手数料と月給制問題について賃金団体交渉で議論することに労使が合意した。

合意以後、サムスン電子サービスは業務用車両376台を全国協力業者95か所に3月4日に支給した。 今後5月末までに合計3千台の業務車両を支援する予定だ。

だが協力業者は労組の非組合員だけに車両を支給したり、サービス技師に不利な内容の「業務車両使用同意書(同意書)」を要求したことが明らかになった。 同意書について労組が一部修正案を出したが、会社は受けつけていない。

▲協力業者が非組合員だけに支給した業務用車両。[出処:メディア忠清]

洪城センターは、労組が同意書への署名を拒否したことで、非組合員だけに業務車両を支給した。 ペ・ジュヨン分会長は「協力業者は組合員と非組合員を分断し、労組活動をする組合員に不利益を与え、組合員たちはとても腹を立てている」と伝えた。

続いて「会社が要求する同意書は、サービス技師を業務車両のために解雇などで懲戒することができ、労組弾圧の内容が入っていると思われる」とし 「組合員たちは当然、同意書にサインできなかった」と明らかにした。

全国の他のセンター状況も同じだと支会は言う。 チェ・ジョンボム烈士が生前働いていた忠南天安センターは、協力業者が同意書への署名を要求したが、組合員たちは拒否した。 天安・西大田をはじめ、31日に廃業した牙山センター側は業務車両を支給しなかった。

天安センターサービス技師のイ某氏は 「同意書を修正しろといっても会社が受け入れなかった」とし 「業者の社長は車両を支給せず、全て駐車場に置いておいた」と伝えた。

イ氏は「組合員数が多いセンターは、労組の力で差別と弾圧を防いでいるが、相対的に組合員数が少ないところは会社が労働者間の対立を起こしていて憂慮される」と話した。

西大田センターサービス技師のA氏は 「協力業者と労組はたった1人でも同意書に署名しなければ、業務車両を支給しないと約束した。 差別支給は間違っているからだ」とし 「だが非組合員だけに業務車両を支給する動きがある」と伝えた。

しかし協力業者は労組が同意しないので業務車両を支給できないと対抗した。

問題の同意書を見ると、全国各サービスセンターは7項目の同意書にサインしろとサービス技師に要求し、 支会は5番、7番の2項目を修正しろと要求している。

会社は「会社が要請すれば、業務車両を指定した場所で返却」しろと要求し、 支会は「退社や長期休職、休暇などで正常な業務を遂行できなくなる事情が発生したり、定期点検など車両の維持補修のために必要と認められる事情が発生して、会社が要請する場合、業務車両を指定した場所に返却」するという修正を要請した。

また「同意書の内容に違反して、業務車両などの原状回復に必要な費用と損害に責任を持ち、本同意書の内容に違反したことを理由とする車両利用制限、懲戒、法的措置などいかなる措置にも異議を提起しない」と要求したことについて支会は 「同意書の内容に違反して、業務車両などの原状回復に必要な費用と損害に責任を持つ」と対抗した。

ラ・ドゥシク主席副支会長は 「会社は保険会社、自動車会社と契約するなど、業務車両の支給についてすべて準備している」とし 「先立って車両支給について労使合意までしたが、これを守らない」と批判した。

続いて「全国協力業者が同じ同意書を提出したのは、サムスン電子サービス元請が背後で操作していることを意味する」とし 「サムスンは、早い時期に労組と賃金団体協議を締結し、サービス技師の処遇を改善して労組活動を認めろ」と主張した。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。この記事はメディア忠清にも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-04-03 16:47:11 / Last modified on 2014-04-03 16:47:11 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について