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韓国:サムソンエバーランド「労組加入妨害」放言教育波紋
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サムソンエバーランド「労組加入妨害」放言教育波紋

民主労総と進歩団体など悪意に誹謗...「労組支配介入の犯罪行為」

チョン・ジェウン記者 2013.12.10 17:26

サムソンエバーランドが2011年、社員に対し、民主労総が組合費を稼ぐためにサムスンに労組を設立しようとしているなど、会社内での労組設立を防ぐために虚偽事実を流布する内容の放言教育をしたことがわかり、波紋を呼んでいる。

全国金属労組と労組サムスン支会は12月10日午前11時、サムスン電子瑞草社屋 前のチェ・ジョンボム烈士野宿座込場で記者会見を行い、労組加入妨害、虚偽 事実の流布でサムソンエバーランド使用者側を検察に告訴した。

[出処:金属労組]

金属労組はこの日、サムスンエバーランドの当時人事チーム次長キム某氏が 2011年7月6日、職員を対象とする教育の音声ファイルと録音記録を公開した。 サムソンエバーランドは同年上半期から「新しい組織文化」をテーマとして全 社員対象に教育を行ったという。

教育の内容は、まず現代自動車の例をあげて、労組は必要がないと主張した。 代表的に、イ・ギョンフン現代車支部長が前に労組支部長だった時、2年連続で 無争議宣言をしてストライキをしなかったが、労働者たちは史上最高のボーナス を受け取った点を上げた。GM本社がある米国東部のデトロイト市の破産事態以後、 イ・ギョンフン支部長が都市を訪問して「背筋がぞっとして」、労使「ウィン・ ウィン戦略」に転換したという。

そしてサムソンエバーランド側は、キリュン電子と双竜自動車の闘争を例に、 労組ができれば必然的に外部勢力が割り込み、外部勢力は労組員の意思と無関係 にストライキ闘争と暴力行為を助長すると虚偽の事実を流布した。

これについて、キム次長は全社員教育で「すべて外部勢力がきてやってくれま す。ブルース騒ぎをして主動した人。誰でしょう? この人です。キム・ソヨン 分会長だと。あの人を民主労総金属労組が送り込みます。文字通り偽装就業、 お前、キリュン電子に行ってしっかりやれ。私がこれから面倒をみましょう。 なぜ? 党がやらせる全てのことをします。党がさせるから。なぜ、どの党か、 民主労働党だ」と話した。

キリュン電子不法派遣労働者の正規職化を要求して1895日間の座り込みをした キム・ソヨン前分会長についてキム次長は再度、「月給が1か月におよそ130万、 190万ウォンだった時、1か月で平均500万ウォン以上使います。酒をおごり、す べての慶弔事に参加します。結婚する時、30万ウォンずつ払って。金属(労組) と民主労総から払ってくれるから...すごい女です。すごいおねえさんですねえ」 と放言をした。

2009年の双竜車大量整理解雇による労組の占拠ストライキについては、労働者 連帯タハムケ(All Together)が「双竜車ストライキの時、組合員を集めて扇動 し、角材とハンマーを配り、組合員たちの携帯電話を取って返さないなど」と 話した。また、李正姫(イ・ジョンヒ)、姜基甲(カン・ギカプ)、魯会燦(ノ・ フェチャン)議員も誹謗したり人身攻撃した。

続いて教育の内容は、サムソンエバーランド労組設立に関するマスコミ報道に 言及し、労組を作れば外部勢力に利用されると結論を出す。事実上全社員教育 の名目で労組破壊のデマ教育をしたわけだ。サムスン支会のチョ・ジャンヒ副 支会長は、「キム次長は2011年7月13日、サムスン労組が設立申告をした日から わずか7日前に講演をして、講演ではサムソンエバーランド労組設立に関する マスコミ報道に言及した」とし「労組設立を控えて、職員の労組加入を防ぐ 意図で行われたのだろう」と主張した。

また民主労総に対してキム次長は「民主労総は、両党に政治資金を出す。民主 労総がサムスンに影響力を持たなければならないという理由の中で最大のもの が... 結局はこれ(お金を)稼がなければならないでしょう。20万人、サムスン に通う職員が労組を作って金を払ってくれれば、1年に700億ウォン以上が...」 と話した。

金属労組は「キム次長は民主労総や進歩団体への悪意の誹謗によって、深刻に 名誉を傷つけた一方、民主労総や進歩団体の支援を受けるサムスン労働組合に 対するイメージを傷つけ、職員がサムスン労働組合に加入するのを防ぐ意図を 露骨に見せた」と批判した。

続いて「このようなキム次長の教育内容は『労働組合の活動に対し単に批判的 な見解を表明したり、勤労者に対して集団的な説明会などを開き、会社の経営 状況や政策方向などの立場を説明して理解を求める行為』を越える労働組合に 対する支配、介入行為であり、明白な犯罪行為に該当する」と主張した。

金属労組はサムスングループに、△無労組経営-労組破壊戦略の撤回を要求し、 サムソンエバーランドには、△キム次長の不当労働行為謝罪と責任者の処罰、 △金属労組サムスン支会に対する弾圧中断と解雇者復職、△全社員教育を 利用した犯罪行為の謝罪と正当な労組活動の保障を要求した。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。 この記事はメディア忠清にも掲載されます。 チャムセサンは筆者が自分で書いた文章の同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-12-11 06:41:26 / Last modified on 2013-12-11 06:41:27 Copyright: Default

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