本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:サムスン電子サービスの労働者家族証言大会
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1384947993880St...
Status: published
View


サムスン電子サービスの労働者が死んでも…会社は「廃棄物処理費」ばかり心配

サムスン電子サービスの労働者家族証言大会「みんなサムスン職員だと思う」

ユン・ジヨン記者 2013.11.20 05:29

みんなは夫が大企業サムスンの正職員だと思っている。サムスンが職員に成果 給を支給したという報道があると、一杯おごれという人もいる。しかし、夫は サムスンが支払う成果給を十ウォン玉一枚受け取れない。サムスンのロゴが 入ったユニフォームも夫が自分の金で購入した。

ほとんどの人が夫は協力業者職員だという事実を知らない。実は私もサムスン の職員だと思って結婚した。明らかにサムスンのロゴを胸に付け、サムスン電子 の物品に対するサービスを提供しているからだ。しばらく前まで混乱していた。 夫が1か月に一回、サムスン電子に技術教育を受けに行くからだ。

「エアコンの室外機を取り付ける時、上手に落ちろ...死ねば廃棄物処理費がかかる」

11月19日午前、国会議員会館で開かれた「サムスンが捨てたもうひとつの家族 の話」証言大会に参加したチョン・ウンスク(43)、キム・ウニョン(36)、イ・ ヒョナ(41)氏は、夫の話をしながら涙を流し続けた。彼らはすべて、サムスン 電子サービスの労働者を夫に持つ女性だった。

▲(右から)イ・ヒョナ氏、チョン・ウンスク氏、キム・ウニョン氏

チョン・ウンスク氏の夫、ホン・ジシン(44)氏は、サムスン電子サービスで満 15年以上働いた。とても危険な仕事で、いつも大小の傷がある。修理でズボン に穴が空くのはいつものことだ。だが会社は安全には関心がない。サムスンは 労働者にネクタイを締め、スーツを着て、靴を履くことだけを要求する。

チョン氏は「チェ・ジョンボム烈士が安全装備もなくバルコニーで働いている 写真があるが、私の夫も修理技師なので危険なことが多い」とし「一度は食堂 の電子レンジを直しに行って、電気テストをして夫が気絶したことがある。 カエルが気絶するように気絶したと、死ぬところだったという」と話した。

その上、チョン・ウンスク氏は「夫から聞いた話」だとして「社長が朝礼時間 に『夏にエアコン室外機を取り付ける時、上手に落ちろ。君たちが死ねば廃棄 物処理費がかかる』と話した」と伝えた。

キム・ウニョン氏も「盆暮れになると夫はいつも車に工具かばんを積んでいる。 顧客から非常連絡が入るといつでも出動しなければならないから」とし、 「トイレ行く時間もなく20年近く働いた。シーズンには夜12時〜明け方1時に 帰り、オフシーズンでも会議のために普通9時前には帰ってきたためしがない」 と説明した。

続いて「夫はズボンを脱ぐと足は傷だらけだ。半田ごてのやけどの傷、落ちて できた傷など、とても多い。だが怪我をしても労災処理をしてくれない。 大怪我をして縫っても、一日休んだだけで出てこいという」と吐露した。

未支給の修理費、資材費、車両維持費、保険料まで押し付ける
通帳はいつもマイナス...サムスンは技師に「最新機械」を押し売り

そのようにして働いても通帳はいつもマイナスだ。シーズン、オフシーズンで 月給は上下する。来月の月給がいくらなのかもわからず、うっかり計画をたて ることもできない。キム・ウニョン氏は「毎月月給が違い、いつもマイナスを 背負って暮らしている」とし「いつもオフシーズンには借金をして、シーズン になると借金を返すという状況を繰り返す」と説明した。チョン・ウンスク氏 は「最近11月は236万ウォンで、カードで使った分を引いて残高を見るのと19万 ウォンだった」とし「上の子が中学生なのに塾にも送れない」と打ち明けた。

シーズンには300〜400万ウォン、オフシーズンには160〜170万ウォン程度稼ぐ というが、各種の資材費、燃料代、保険料などを引けば何も残らない。顧客から 受け取れなかった修理費もそのままサービス技師の月給から払われる。

キム・ウニョン氏は「顧客から修理費を受け取れない場合があるが、顧客満足 評価の関係で、無理に要求することもできない」とし「顧客が入金しなければ 月給から差し引かれ、機械を修理する資材費も個人が支払う」と説明した。

続いて「駐車場がない住宅街に車を止めて駐車違反を取られてもエンジニアの 負担で、顧客との約束の時間に遅れてはいけないので速度違反もして1か月に6〜 7枚の切符を切ったようだ」とし「特に保険処理をすると点数が上がり、一年で 保険料が120〜130万ウォンかかる」と明らかにした。

サービス技師にすべてを転嫁する構造だが、サムスンはいつも最新装備を購入 させる。キム氏は「技師が指示を受けるPDAをサムスンが回収して、自分たちの 機械を自費で購入させた」とし「携帯電話をみんな技師に売りつけた」と声を 高めた。その上、サムスンのロゴが入った制服も、サービス技師が自費で購入 しなければならない。

労組活動による会社の標的監査も労働者の喉を締めている。イ・ヒョナ氏の夫 は、2000年と2006年、2007年にかけて、会社から「優秀エンジニア認証書」、 「激励文」等を受けた優秀社員だった。だが労組活動以後、標的監査の対象に なった。

チョン・ウンスク氏の夫も労組の代議員になってから、標的監査対象になった。 チョン氏は「標的監査の対象になってから、社長が圧力をかけた」と打ち明け た。キム・ウニョン氏の夫のアン・ヤングン(45)氏は、東大門分会代議員活動 をして解雇された。キム氏は「4〜5年前の異常データの資料で標的監査をして、 8月15日付で解職処理された」とし「会社では正確なデータ資料も見せずに夫を 刑事告発までした」と鬱憤を爆発させた。

一方、キム氏は「われわれは人として最も基本的な権利を持ちたいと願う」と し「サムスンが労組を認め、妥協点を見つけて問題を解決してほしい」と述べた。 イ・ヒョナ氏も「サムスンが労組と不法請負さえ認めれば、私たちも少しは 暮らせる」と強調した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-11-20 20:46:33 / Last modified on 2013-11-20 20:46:34 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について