国会環境労働委、『サムスン職業病問題』を解決できるか
野党環境労働委の議員が『特別小委構成』を上程...証言大会、記者会見など開催
ユン・ジヨン記者 2012.07.26 15:35
サムスン職業病被害問題解決のための国会次元の動きが表面化した。
国会環境労働委員会所属の野党議員は7月26日に開かれた環境労働委で、双竜車
問題とともにサムスン白血病問題の解決のための環境労働委次元の特別小委を
構成するという議案を上程した。環境労働委所属統合進歩党シム・サンジョン
議員は今回の環境労働委会議を控え、双竜車と現代車、サムスン財閥企業の
懸案の労働問題三件を集中的に扱うと明らかにした。
またシム議員と職業病被害者と家族、『半導体労働者の健康と人権守備パノル
リム』はこの日の午前11時、国会議員会館新館で『サムスン白血病、職業病
被害者証言大会』を開いた。午後1時30分には国会正論館で記者会見を行い、
政府の労働災害認定とサムスン側の謝罪を要求した。
シム・サンジョン議員、環境労働委に『サムスン職業病小委員会』上程
セヌリ党議員の反対で『双龍車、サムスン特別小委』構成に失敗
7月26日に開かれた環境労働委会議で、野党の議員は双竜車問題とサムスン半導体
職業病に始まった労働災害制度改善に関する特別小委員会構成の議案を上程した。
すでに7月24日、環境労働委所属民主統合党の洪永杓(ホン・ヨンピョ)、キム・
ギョンヒョプ、ウン・スミ、チャン・ハナ、ハン・ミョンスク、ハン・ジョンエ
議員と、統合進歩党シム・サンジョン議員などの野党議員は「セヌリ党は切迫
した労働問題を無視せず、小委構成に賛同してほしい」と要求してきた。
だがセヌリ党所属の環境労働委の議員が小委構成に反対し、小委員会の構成に
失敗した。セヌリ党の金聖泰(キム・ソンテ)議員は「まだ正確な現況が把握さ
れていないのに、小委の構成は政治的な方向に行く公算が高い」とし「環境
労働委次元で、まず認識と共感が形成されなければならない」と主張した。
環境労働委のシン・ゲリュン委員長は、今後、与野の幹事が意見をまとめて、
合意案を委員会に提出することを要求し、議論を延期した。
シム・サンジョン議員はこの日、サムスン職業病被害者、家族と記者会見を開
き、「国会環境労働委次元でサムスン職業病問題を主な議題として扱うように
努力し、環境労働委でサムスン職業病の問題を解決するための特別小委構成が
できることを期待する」と明らかにした。
続いてシム議員は「サムスンはもう労災を認め、責任ある姿勢で再発防止対策
に臨むことをお願いする」とし「これをさまざまな方法で要求し、サムスンとの
対話も試みる」と明らかにした。
また彼らは記者会見で、政府のサムスン職業病労働災害認定と、サムスン側の
謝罪を要求した。
記者会見の参加者は「サムスンは、働いて病気にかかった労働者とその家族に
責任ある姿勢も取らないばかりか、巨額の金銭で労災の取り下げを誘導して、
幼稚な方法で労災申請もできないように懐柔してきた」と批判した。
政府側にも「労働部傘下機関の勤労福祉公団と産業安全保健公団は、こうした
サムスンのあきれた態度に調子を合わせるかのように労災不承認を乱発し、
労災認定の行政訴訟にまでサムスンを引き込んだ」と声を高めた。
そのため統合進歩党と被害者は記者会見を行い、政府と企業側に、△勤労福祉
公団は労働災害を認めること、△三星は労災認定妨害を中断すること、△三星
と政府は労働者・市民の知る権利と参加権を保障すること、△政府は事業主の
処罰を強化し、職業病予防の根本的な対策を用意することを要求した。
サムスン職業病被害者と家族、証言大会を開催
「劣悪な労働環境、サムスンの労災隠しと懐柔が続いた」
午前11時から開かれた『サムスン白血病、職業病被害者証言大会』では、被害者
と家族が味わったサムスン半導体の労働環境と実態、サムスンの労災隠しと懐柔、
闘病の過程、勤労福祉公団の不承認乱発などが紹介された。
サムスン半導体器興工場で白血病で死亡した労働者、故ファン・ミヌン氏の妻
で、器興工場退職労働者のチョン・エジョン氏は、「手動設備で作業し、自動
設備も手動式に変えて使い、設備は古いものを持ってきて使った」とし「手動
で作業をする理由は生産性のためで、その過程で労働者の安全は考慮されなかっ
た」と説明した。
続いてチョン氏は「5ラインで10年ほど働いたが、保護具のエプロンとゴーグル、
腕ぬき、ゴム手袋などは見たことがない」とし「女性労働者は生理不順と流産、
不妊、下血などはよくあった」と明らかにした。
サムスン半導体温陽工場で働き、悪性リンパ腫と診断された被害者ソン・チャ
ンホ氏は「一年中、現場では電気と鉛などのメッキ作業でガスと悪臭に満ちて
いた」とし「ある同僚は生まれた息子に足の指がなく、2人の女性同期は脱毛で
かつらを使っていた」と明らかにした。
サムスン電子LCD器興事業場で働き脳腫瘍と診断されたハン・ヘギョン氏の母親
キム・シニョ氏は、「ヘギョンの同僚も生理不順などで、風邪薬を飲むように
ホルモン剤を服用していた」とし「会社の周辺には産婦人科が多いが、これら
の病院はサムスンのおかげで儲けているという話もあった」と説明した。
またキム氏は「ヘギョンは働いていた現場で24時間鉛のにおいをかいだが、窓
一つなく、昼休みも短く、トイレでのりまきを食べたりもした」と涙を流した。
サムスンが労災を隠し、補償金で労災をあきらめさせたという証言も出てきた。
サムスン白血病死亡労働者の故ファン・ユミ氏の父親、ファン・サンギ氏は
「闘病の過程でサムスン側は労災を申請しない代価として、5千万ウォン程度の
治療費を提供するといったが、辞表を書いた後、500万ウォンで合意しようと要
求した」とし「その後も2007年に10億程度してやるから社会団体の人とは会うな
と懐柔し、2008年と2010年には何度か家に来て懐柔作業を続けた」と語った。
またキム・シニョ氏は「サムスン職員がパノルリムとの関係を切れば、十分に
補償すると懐柔したが、これは行政訴訟申請を妨害するためだった」とし
「サムスン職員もこれを認め、サムスンが被害者の家族をもてあそんだ」と
批判した。
原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可( 仮訳 )に従います。
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Created on 2012-07-27 13:48:38 / Last modified on 2012-07-27 13:48:42 Copyright:
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