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続くサムスンの労災不承認、結局労働者の命を奪う

イ・ジョンナン、「サムスンと戦うという絶望感で労災申請もせず」

チョン・ウニ記者 2012.06.04 12:41

サムスンの労災申請に続々と続く不承認が、サムスン電子LCD天安事業場で働き 再生不良性貧血にかかり闘病中、2日に死亡したユンモ(31)氏のような悲劇を呼 んだという主張が提起された。

また、ユン氏がサムスンに対する絶望感で労災申請さえしなかったが、最近また 労災申請を準備している途中、突然命を落とし、周囲を残念がらせている。

半導体労働者の健康と人権守備パノルリムのイ・ジョンナン労務士は6月4日、 〈ソン・ソンヒの視線集中〉とのインタビューで、ユン氏の死亡の経緯と問題 を伝え、半導体部門の労災不承認率の高さと韓国社会で支配的なサムスン共和国 の陰が根本的な問題だと指摘した。

イ・ジョンナン労務士は「一応、初めは自分の疾病が職業病と疑わず、次に、 この人が2010年に初めて情報提供をした時も、迷っていた」とし「その時は、 たった1人も労災が認められた人がいなかったし、続々と不承認になった状況で、 高い不承認率と、サムスンを相手に勝てるかという絶望感、こうしたことが 労災申請さえ遮っていると考える」と明らかにした。

ユン氏は疾患発病後、11年目に初めて関連団体に情報を提供して、調査に参加 したが、結局労災申請もできず突然、命を終えることになった。

当初、自分の疾病が職業病だとは疑いもしなかったユン氏に勇気を与えたのは、 4月末に労災申請承認を受けたキム・ジスク氏の事例だった。キム・ジスク氏は サムスン電子の温陽工場半導体組立工場で5年以上働き、再生不良性貧血にかかった。

イ労務士は、キム・ジスク氏の労災承認を肯定的に見つつも「今まで労働者が どのようにして、どんな物質に露出し、この病気にかかったのか、まだ労働者 に立証責任があるので、法構造も変わり、もっと多くの事例が表れ、社会的な 認識も変われば、幅広く開かれるでしょう」と強調した。

一方、ユン氏は1999年6月7日、サムスン電子LCD天安事業場に入社した後、スク ラップ工程で黒いガラス材質のLCDパネルを切る業務を担当した。しかし勤務を 始めてから5か月後に再生不良性貧血と診断され、発病直後の1999年12月に退社 した。発病当時満18歳で、13年間、闘病していたが死亡した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-06-04 16:31:14 / Last modified on 2012-06-04 16:31:22 Copyright: Default

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