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韓国:サムスン遺族、竜山惨事遺族と会う
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サムスン遺族、竜山惨事遺族と会う

遺家族協、追慕連帯サムスン投身自殺した故キム・ジュヒョン氏の遺体安置所に

チョン・ジェウン記者 2011.02.21 10:14

「これまでとても孤独だったでしょう」。

国家暴力と会社の弾圧で家族を失い、真実を暴こうとしている人々がサムスン LCD天安工場の故キム・ジュヒョン(26歳)氏の遺体安置所を訪れた。全国民族民 主遺族協議会(略称遺家族協)、民族民主烈士、犠牲者追慕(記念)団体連帯会議 (略称追慕連帯)で活動する彼らは、40日以上葬儀もできないジュヒョン氏の家族 の二つの手を握りしめた。

83年、軍で焼身して発見されたチェ・ウヒョク烈士の父親チェ・ボンギュ氏、 86年シヌン精密の屋上で、警察と救社隊の屋上進入を防ぐために抵抗して焼身 したパク・ヨンジン烈士と一緒にいたキム・ミョンウン氏、87年、南営洞の 対共分室での調査中に、拷問、暴行で死亡したパク・チョンチョル烈士の兄の パク・チョンブ氏、90年に劣悪な安山半月工業団地の劣悪な労働現場で働いて 労災で死亡したカン・ミンホ烈士の父親カン・ヨンチョル氏、91年韓進重工業 労組の委員長出身で、政府の労働運動弾圧に抵抗して疑問死したパク・チャンス 烈士の父親ファン・ジイク氏。

特に2年たってもまだ戦っているヨンサム参事遺族のチョン・ジェスク、ユ・ヨ ンスク氏は、ジュヒョン氏の家族が一言話すたびにうなづきながら、涙を流す 遺族に力を落とすなと頼んだ。ジュヒョン氏の父親キム・ミョンボク(57歳)氏 は話した。

「私のように胸が痛い年配の方が多いですね。」

▲遺体安置所を探した遺族はうなづき、ため息をつきながら、キム・ジュヒョン氏遺族の話を聞いた。

キム・ジュヒョン氏遺族「サムスンは『葬礼収拾ブローカー』を雇用する」

竜山惨事遺族「私たちの戦いの裏にもサムスンが」...「食べたくなくても食べなければならない」

「ジュヒョンは初め、サムスンに入社して誇りをもって通いました。つらくて も、サムスンというブランドのために、我慢して通えといいましたよ。子供が 先に亡くなるのは一番の悲劇です。胸が痛いのは、苦しい環境の中で育ちなが らも、父母が恥ずかしくなるようなことは一度もしたことがありません。私た ちのしんばり棒で、目標で、希望でした。これから生きて返さなくちゃ... そう 思っていたのに」。

ジュヒョン氏の父親の話は続いた。ジュヒョン氏の遺族と遺体安置所を訪れた 遺族たちは涙を流した。そこでは何の言葉もいらなかった。

特にサムスンの懐柔と脅迫を説明する所では声が高まった。父のキム・ミョン ボク氏によれば、サムスンは『葬礼収拾ブローカー』を別に雇って、遺族を24 時間、葬儀場で監視していると言う。これを不思議に思った金氏が警察に身元 照会を要請すると、サムスンの職員ではなかった。警察側が「サムスンが葬儀 をする時に雇う用役職員だ」と言ったという。

「サムスンは3日葬済まない内にモーテルに呼び、懐柔して脅迫しました。『時 間を長引かせないで下さい。損をします』と言いました。サムスンが責任を認 めて謝罪すれば良いのですが。簡単に終わらない戦いのようです。覚悟してい ます」。

サムスンの批判に竜山惨事の遺族たちも一言ずつした。

「私たちの戦いの後も政府、その裏にサムスンがいる。警官も事件現場を一日 後に清掃してすべてなくした。今、つらくても頑張らなければならない。他の 人がまたやられるだろう。われわれは力がないが、戦うしかない。私たちも今 まで戦っている」。

▲故キム・ジュヒョン氏の遺族に勇気出せと伝える竜山惨事遺族.

遺族たちは互いに慰労し、勇気を与え、経験を分けあった。金氏が息子の遺体 が変わって入るに入れないと言うと、竜山惨事の遺族は遺体が変わるのは仕方 ないが、冷凍庫の温度を零下4℃に合わせなければと知らせることもした。

遺族たちは遺体安置所をすぐに離れることが出来なかった。355日後に葬儀を行っ た竜山惨事遺族のチョン・ジェスク氏の最後の言葉が遺体安置所に響いた。

「家族が頑張らなければならない。こうして生き残った者が戦わなければなら ない。食べたくなくても食べなければならない。」(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-02-22 07:30:10 / Last modified on 2011-02-22 07:30:21 Copyright: Default

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