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韓国:ソウル大総長「任期内法人化」の発表に構成員の反発続く
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ソウル大病院分会、「イ・チァンム総長はソウル大の法人化計画を撤回せよ」

ソウル大イ・チァンム総長、「任期内法人化」の発表に構成員の反発続く

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2008年08月07日14時40分

ソウル大のイ・チァンム総長が8月5日、「任期内にソウル大を法人化できるよ うにする」と述べ、問題になっている。李廷武総長は就任2周年をむかえ、記者 たちとの懇談会で「来月法人化推進委員会を構成し、公式議論を推進する」と 述べた。

イ・チァンム総長の発表にソウル大教授協議会が「性急な法人化に反対する」 という立場を発表するなど、内部構成員の反発が続いている。ソウル大をはじ めとする国立大の法人化は、「事実上、国立大を民営化するもので、基礎学問 の崩壊と登録料値上げを呼ぶ」と批判してきた。反発が続き、ソウル大学本部 はチュ・ジョンナム企画室長名義で全体教授と教職員にメールを送り、「十分 な意見収斂と議論を経る」と議論の収拾に乗り出したという。

こうした中、公共労組ソウル大病院分会も声明を出してソウル大法人化に対す る反対の立場を明らかにした。

ソウル大病院分会は、「すでに2004年に日本が87の国公立大学を法人化し、国 立大の登録料が3〜5倍に値上げされた事実がある」とし「教育費暴騰と公教育 の破綻で失敗した政策であることがわかっていながら、政府とソウル大総長は 国立大法人化がまるで大学の自主的な運営と総長の強大な権限付与を理由に、 百年の計である国家教育政策を破綻させようとしている」と指摘した。

続いてソウル大病院分会は、国立大法人化の前段階と言われ、反対の世論が高 い『国立大学財政会計法』にも反対の立場を明らかにした。国立大学財政会計 法は、6月26日に公聴会を通り、来る9月に立法予定で、国立大学病院の収入を 大学に転出させる内容を中心にしている。

ソウル大病院分会は「国立大教育に対する国家の財政策を国立大学病院に転嫁 するもの」とし「国立大学病院も法人化し、金儲け経営に駆け上がって、国民 の怨念の声と非難の対象になっている状況で、国家は国立大学と国立大病院の 役割をまるごと破壊しようとしている」と指摘し、ソウル大イ・チァンム総長 と政府の国立大法人化計画撤回を要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-08-08 03:54:54 / Last modified on 2008-08-08 03:54:54 Copyright: Default

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