韓国:水道料金125%引上げで地方自治体の予算増加 | |
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水民営化現場、水道料金125%引上げで地方自治体の予算増加忠南道論山市の委託費用は281%増加...水資源公社と法的紛争中
チョン・ジェウン記者 2010.11.01 08:36
全国公務員労組忠南本部が忠南道論山市の2003〜2010年予算書を分析した結果、 2003年に上水道を民間委託した忠南道論山市は、水道料金と地方自治体の予算 が明らかに増加したことがわかった。 2003年にはトン当たり709ウォンだった水道料金が、2010年には883.45ウォン へと125%増加した。 上水道関連の地方自治体予算は、2003年に67億6595万3千ウォンから2010年には 120億2185万8千ウォンへと178%増加した。 委託費も上水道委託初年の2004年には33億3451万4千ウォンだった予算が、 2010年には93億9052万6千ウォンと281%増加した。 [出処:全国公務員労組忠南本部] 忠南本部によれば、論山市は委託前に独自の浄水場を持っていたが、水資源公 社に委託後浄水場を閉鎖して、水資源公社から水を購入するようになり、追加 費用が発生した。莫大な予算をかけて建設した浄水場を閉鎖することで、重複 投資による予算浪費が指摘されているのだ。 結局、上水道を民間委託すれば地方自治体の予算、委託費用、水道料金がすべ て上がり、結局地方自治体の財政赤字に帰結することを論山市が示している。 このような結果は水民営化政策の推進で予想されたことでもある。 全国公務員労組が『水私有化阻止社会公共性強化共同行動』に委託した2009年 の資料には、2009年までに民間委託を施行した13の地方自治体のほとんどが水 資源公社と『S字型運営単価テーブル』の契約を締結した。 用役資料によれば、S字型運営単価テーブルは「受託会社はすでに上水道の民間 委託に対する社会的憂慮が大きいことを考慮し、委託の初期は運営単価を下げ、 委託の事実が市民の記憶から消える4〜5年後から委託単価を急激に上げる契約」 だという。 [出処:全国公務員労組忠南本部] このようなS字テーブルに物価引上率を複利で適用すると、地方自治体が水資源 公社に支払う運営代価の上昇幅ははるかに大きくなる。 論山市の場合、物価引上率複利適用に関して、現在も水資源公社と法的紛争中 だ。両者が締結した実施協約書の文句をめぐる解釈が異なるのが発端だ。 論山市は基準時点から5%値上げするとき、総契約期間中、一度だけ水道料金を 上げると解釈しているが、水資源公社は累積5%値上げするたびに一回、つまり 値上げ後にまた累積5%物価が上がれば、水道料金を上げられると主張する。 このように、常に物価値上げを反映して運営代価を支払うという論理は、水道 料金値上げと委託費用の増加、過度な地方自治体の予算編成につながる。追加 経費予算も市民のポケットから出る金で、予算浪費の議論は不可避だ。 委託の結果によれば、「こうした論山市の対応は、物価値上げをいつも運営代 価に反映すると、(地方自治体の)財政に大きな問題が起きるという危機感と見 られる。論山市は2003年の契約締結以後、2004年5.3%運営単価を上げたが、こ れにより2007年からは営業赤字が発生した。まだS字運営単価テーブルで値上げ 幅があまり大きくない状況であるのにこの調子では、2008-9年から本格的に値 上げされる運営単価の上昇に耐える自信がない」と指摘した。 上水道民間委託による浄水場閉鎖も、論山市だけでなく、巨済、高齢、丹陽、 沙川、瑞山、井邑が実施した。 だが政府は10月13日に『水産業育成戦略』を発表するにあたり、水の民営化を 再推進すると明らかにした。 環境部は、上水道民間委託を拒否する地方自治体に対して上水道および下水道 事業の国費支援を大幅に削減すると釘をさし、水民営化に拍車を加えている。 2010年までに統合委託運営する地方自治体に限り、5年間漏水率向上事業費の 40%を支援、2012年からは国庫の割合を70%まで上げる計画だ。 忠南本部のイム・ボッキュン政策局長は、「インドネシアのジャカルタ市が超 国籍企業に委託したことで、料金が2001年には35%、2003年には40%、2004年に は30%上がった。南アフリカ共和国は水道料金が600%上がった。ウルグアイも 水道料金が10倍以上上昇した。水は公共財であり、人権だ。資本と企業の論理 に任せれば、利益創出の道具に活用されるのは明らかだ」と主張した。 現在までに全国232の基礎自治体の7.7%にあたる18の自治体が民間委託してい る。このうち、個別に委託したところは論山、井邑、沙川、醴泉、瑞山、高齢、 天安、錦山、東豆川、巨済、楊州、羅州、丹陽の13地方自治体、統合委託して いるのは、坡州、咸平、光州、統営、古城の5つの地方自治体だ。(記事提携= メディア忠清) 翻訳/文責:安田(ゆ)
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