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韓国:[連続寄稿-売られる公共部門](4)エネルギー産業私有化(民営化)を見る誤解そして曲解
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電気・ガス民営化、「先進化」にだまされ、言い換えにだまされ

[連続寄稿-売られる公共部門](4)エネルギー産業私有化(民営化)を見る誤解そして曲解

ソン・ユナ(エネルギー労働社会ネットワーク事務局長)/ 2008年09月04日14時34分

先週の公企業2次先進化方案に関してSBSとKBSがそれぞれ討論会を。SBSの討論 会では仁川空港公社民営化を中心に進め、KBSは民営化全般を扱ったが結局、水、 電気、ガスをめぐる民営化が議論の結果として自然に流れて行った。ハンナラ 党と民主党が典型的に攻防を繰り広げ、賛成と反対に各々の専門家を同行する 形の典型的な討論会だったが、ハンナラ党は露骨だった。

水、電気、ガスのような公共財をなぜ民営化するか理解に苦しむ民主党の反論、 盧武鉉政権5年間でやったことがあるから民営化を「確にするべきだが、なぜ、 わざわざこの時期なのか」という持続的な水増し的な反論をハンナラ党は一喝 した。売れと言うなら金になるものを売らなければならないと話してくれた。 赤字で金にならない企業を市場に出しても売れないのに、金になる公企業を売 り、大学登録料も値下げするという、とんでもないが、典型的な市場主義論理 を展開した。もちろん大学登録料を値下げはしないのは明らかだ。

さらに露骨的だったのは、この大きな課題だ。「1、2次先進化方案は国民感情 を考慮して、相対的に簡単で議論も少ない対象を中心に発表」したと言う。今 後、金になる企業、議論があっても強行する私有化政策を貫徹させるという意 志を明らかにした。3次先進化方案だった、4次あるいは5次でも、公企業効率化 方案でも、構造改編でも、他の名前でも、政府の私有化(民営化)の意志は固い。 その私有化(民営化)の核心対象に金にもなり、売却の長所も高く、買い手もす でに決まっているエネルギー私有化政策が核心だという点は明らかだ。

水、電気、ガスを民営化しないと何度も主張し、その上謝罪までした政府は、 2か月もたたないうちに水産業支援法を上下水道サービス改善および競争力強化 と名前を変えて進めているのが現実だ。エネルギー分野は発電と配電のパッケー ジ売却、民間会社のガス直導入拡大と直導入者の小売販売許容でだいたいの糸 口をつかみ、しばらく発表の時期を保留しているにすぎない。キャンドル民心 の効果は思ったよりはるかに短かった。民心が望まなければ絶対に推進しない という韓半島大運河はここ数日間、また前面に登場し、大運河関連企業の株価 はあがっている。

発電は、「韓電の販売部門を発電会社に移管して民間新規販売会社の進入を認 め、小売部門の競争体系を導入することを中長期的に検討しており、発電会社 間の競争環境を造成するために韓国電力から人事、経営、評価を分離すること」 が台頭している。これと共に「所得間の格差を考慮して、導入している交差補 助制度などの割引の恩恵を大挙緩和」など、電気料金の現実化が語られている。 8月27日に確定した国家エネルギー基本計画では、既存の料金体系を全面的に改 編し、電圧別の料金体系に再編するという政策と相対している。ガス産業では 民間会社のガス直導入を拡張し、直導入者に小売販売を認めるということで、 国家エネルギー基本計画が語るように季節間の格差を考慮した料金制度改編と 共に進められる展望だ。では断片的に見える政府の政策がどんな方向に進んで いると判断するべきか。

発電産業の場合、10年前に外国為替危機を口実として売却しやすい方式で分割 し、当時の英米式の新自由主義民営化方式を踏襲して発電-送変電-配電の垂直 分割、発電と配電の水平分割による売却方式を採択した。発電1社の場合、当時 の基準でおよそ3兆2千億ウォンに合わせて基底-中間-尖頭を考慮して分割した。 しかしこのような垂直-水平分割方式は、英国、米国などの事例でも分割以後、 多くの問題が発生し、また国有化、公的支配、規制強化などに回帰しているの が実情だ。資本の立場としてもこうした分割が効果的ではないという判断で、 盧武鉉政権でブレーキがかかった。労働が頑張って戦ったからというよりは、 弊害が証明された状況で、政策的な修正が形成されたのであり、私有化反対の 立場としては一種の、そして一定期間の遅延効果を享受したのだ。

しかし発電と電力分野を含むエネルギー産業全般に、この5年間で相当な変化が あった。いわゆる利権をめぐる購入者が明らかになっており、発電、ガスを行 き来するエネルギー全般の市場統合あるいは統廃合、逆説的に垂直-水平的統合 が加速する展望が見られるためだ。すなわち発電を別に買い、配電に介入し、 エネルギー産業私有化の特典を享受するよりも発電買収の効果を享受するため にも発電と配電(送変電網産業はほとんどが公企業として存続する特殊性が存在 する)をまとめて地域的独占の効果を享受するという発想だ。発電と配電パッケー ジ売却がまさにこれだ。

現政権の政策の方向性を的確に予測すれば、発電売却と特定地域、すなわち発 電を中心に一地域の配電を一緒に売却することが有力な方向性として台頭する だろう。これは、配電と発電を中心とする一地域独占形成の道だ。これに関す る現発電部門の再編、配電部門の再編が、ある程度始まるだろう。配電はすで に金になる地域を中心に事業本部制が実施されている。発電も配電パッケージ 売却のために配電とつながる特定地域、あるいは購入者が拠点として狙う地域 を中心にした基底発電を中心に一定の再編が形成される可能性が高い。

ガスの場合はどうか。典型的な販売者市場で、一時購買者優位市場に突入した 時期が、SKと浦項製鉄が直導入特需をむかえた時期でもある。だが現在は石油 価格の値上げとともに直導入のメリットが弱まるという条件が到来し、これら の主な私有化の行為者は直導入を放棄あるいは中断したのがこの3-4年の時期で あった。しかし今後、韓国ガス産業の特殊性である季節間格差(家庭用小売は冬 季の需要による料金問題の存在)を料金体系の改編で解消して、直導入者が均等 な物量で導入すべき物量を産業用小売需要で解消したり、あるいは発電買収に よる安定した購買者を確保できれば、既存のガス産業私有化政策の限界を十分 解消できる。

さらに発電会社を買う資本がガス産業に同伴進出すれば(この可能性は100%だ) 物量配分と需給調節問題すべてを解決できる。これで直導入が持つ既存の限界 が、需給調節問題、料金体系問題で十分に解消されるので、現在政府が言及し ている「小売り競争市場導入を前提とした直導入拡張」、「料金体系改編」は ガス産業構造改編の完成に進むようになる。既存のガス公社は卸売管網を維持 し、既存の長期供給物量を不明瞭に解消しつつ自然に淘汰されれば良いのだ。 国家エネルギー基本計画は、直導入拡張と料金体系改編、小売り市場競争進入 を前提とする直導入拡張を明示しており、ガス産業私有化方向の手順を総体的 に完成しているのだ。

これほど状況が明確なのに、相変らずエネルギー現場は「先進化」'にだまされ、 飽きることのない言い換えにだまされている。しかし「だまされて」いるので はなく「だまされたい」気持と理解する。しかしこの3か月「だまされてくれた」 が今その局面は終った。「だまされることもできず」「だまされたくてもだま してもらえない」明確な理由が形成された。先進化の名が多くの企業に近寄る 構造調整、エネルギー私有化の究極的な旗は明確に立てられた。誤解したくて、 曲解して、幸福を装った時期は残念だが終わった。私有化の枠が決まった状況 で、3次先進化方案として何が言及されかを占ってドキドキするのはもう意味が ない。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-09-07 05:36:35 / Last modified on 2008-09-07 05:36:35 Copyright: Default

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