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韓国:怒りの『南行列車』
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怒りの『南行列車』

清掃労働者、南行列車を口ずさみ『経緯書』作成

ユン・ジヨン記者 2011.04.29 23:39

4月29日正午、ロッテ損害保険ビルの前で、怒りの『南行列車』が鳴り響いた。

70がらみのロッテ損害保険ビル清掃労働者7人は、業務中に『南行列車』を口ず さむことができない。彼らが昼休みに建物の外で南行列車を熱唱した事情も、 業務中に歌を歌えば『経緯書』を作成しなければならないためだ。

4月27日、ロッテ損害保険ビル分会組合員の清掃労働者A氏は業務中『南行列車』 を口ずさみ所長室に呼び出された。所長はA氏に経緯書の提出を要求した、A氏 は『働く時に歌を歌って何が悪いか』と対抗した。だがA氏には悪口が戻ってきた。

公共労組ソウル京畿支部労組の関係者は「所長はA氏を呼んだ後、おかしな歌を 歌うとし、経緯書の提出を要求した」とし「A組合員がこれに抗議すると、所長 は『頭をすげ替えろ』というひどい悪口を言った」と述べた。結局A氏は要求の とおりに経緯書を提出した。『命令不服従』は彼らには『解雇』という刃になっ て戻ってくるためだ。

1980年、歌手のキム・スヒが発表した後、30年間国民歌謡として愛されている 南行列車が彼らの口から『不穏歌謡』という烙印を押された理由は、彼らが14 日に開かれた『国民賃闘勝利のための民主労総闘争宣布式』で改詞した南行列 車で公演をしためだ。そのため労組は使用者側の労組弾圧はひどいと強く反発 している。

ロッテ損害保険ビル分会は1月に23人の組合員で発足したが、2か月で14人の組 合員が労組から脱退した。使用者側が労組結成後、組合員全員を解雇し、脱退 の条件として現金10万ウォンと商品券10万ウォンを渡すなどで懐柔と脅迫を繰 り返してきたためだ。現在、7人の組合員だけが団体協約締結、雇用継承などを 要求して戦い続けているが、彼らの戦いは相変らず苦しい。

ソウル地方労働委員会に争議調整申請を保留することを条件に使用者側は交渉 に出てきたが、労組の要求には『会社の事情と合わない』という言葉を繰り返 すだけで、円満に交渉ができない。またソウル京畿支部関係者は「現在使用者 側は清掃労働者の業務配置を再構成している」とし「この過程で分会長を含む 組合員に過重な業務が与えられている」と説明した。

そのため労組はメーデーの前後に闘争程度を高める方針だ。5月1日のメーデー で、公共労組ソウル京畿支部は午後1時にロッテ損害保険ビル前で事前決意大会 を開く。公共運輸労組準備委もまたソウル駅で1時に決意大会の後、ロッテ損害 保険ビルまでデモ行進を計画している。

その後、来週からは昼食集会を含む闘争などで世論戦の程度を上げる計画だ。 ソウル京畿支部の関係者は「来週からは連帯団体の参加を拡大していくこと」 とし「これに伴い、争議権確保の時点を控えて世論戦の程度を強める方向で構 想している」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-05-01 16:57:26 / Last modified on 2011-05-01 16:57:27 Copyright: Default

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