本文の先頭へ
韓国:世界住居の日、記者会見と宣伝戦
Home 検索

「あなたは今どんな家に住んでいますか」

世界住居の日、記者会見と宣伝戦

朴ヒョンジン記者 2010.10.05 09:29

韓国社会で『家』の問題から自由な人がどれほどいるだろうか? 最近の不動産 低迷で家を所有しているために貧しい『ハウスプア』問題が台頭するなど、大 韓民国で家を所有しようがしまいが、『人生を押さえ付ける問題』だ。

▲4日の世界住居の日、住居権運動ネットワークが記者会見と宣伝戦などを開いた。

10月4日は国連の『世界住居の日』だ。この日をむかえて『人間らしく生きるた めに必要な最低限の住居、安定した定住の権利保障』を要求する記者会見と宣 伝戦が開かれた。貧困社会連帯、ホームレス行動、全国障害者差別撤廃連帯な ど17団体が集まった住居権運動ネットワークは、4日にソウル駅広場で記者会見 を行い「国際規約と憲法精神により『住居権』を法律で保障しろ」と声を高めた。

住居権運動ネットワークは「最近、浸水被害を受けた半地下住宅のように、貧 しいほど大きな被害を受け、さらに貧困のドロ沼から抜け出せないのが現実だ が、政府は竜山惨事が強制退去の問題ではないと言い続けるなど、社会的弱者 の住居権を理解しない」と指摘「住居権は国家が保障すべき基本権であると 法律に明示することが必要だ」と強調した。

また「政府は住居を人権の問題より、財産や不動産経済の問題と見ている」と し「こうした現実が、金持ち1人で千軒以上の家を所有する歪んだ構造を生み、 障害者、野宿者、撤去民を長屋・考試院・ビニールハウスなどに追いやった」 と主張した。

ビニールハウス住居連合のイ・チュンスク執行委員長は、「政府が強引な都市 開発で私たちをビニールハウスに追い込み、水害補償金もビニールハウスは無 許可だから払わないという」とし「高い賃貸料で入る意欲も出せないマイホー ム住宅などの見せかけの政策ではなく、政府は人間なら誰もが安全に自分の権 利が保証されるようにしろ」と要求した。

▲長屋体験室. 1坪余りの狭い空間、換気のない施設など長屋の問題を告発するために用意された。

ホームレス行動のパク・サラン活動家は「ソウル市は予算を理由に野宿者特別 自活勤労を3月に850余人から500人、また9月には250余人に減らしたが、20日の 『ソウルデザイン ハンマダン』には77億ウォンを使った」と批判、「G20を控 えて後続対策のない野宿者臨時住居支援など、単に野宿者を道路から隠すこと に汲々とするソウル市は覚醒しろ」と叫んだ。

少数者住居権確保のためのスキ間ない住居権作りの会のタリ活動家は、「婚姻 しない35歳未満の1人世帯は国家住宅費ローンも借りられず、劣悪な都市勤労者 の1人世帯はますます増える傾向」とし「大韓民国の国民は誰もが安定した定住 の権利があるので、住居は市場だけに任せる問題ではなく、国家が介入すべき 問題」と強調した。

記者会見に続いて開かれた「住居権宣言の広場-家は人権だ」のイベントでは、 強制撤去、スラムなどの現実を知らせる写真展と竜山惨事の上映会、不動産階 級を調べるステッカー質問、模型小屋体験、家でさびしい思いをした経験を話 す市民発言台などのプログラムが進められた。

住居権運動ネットワークは強制退去を禁止する代案として仮称「強制退去禁止 法」の制定運動を行うことにし、10月11日に征東の民主労総大会議室で公開討 論会を開く予定だ。

国連は1985年から毎年10月の第一月曜を『世界住居の日』とし、住居問題の深 刻性を知らせてきた。

政府発表によれば、韓国の住宅普及率は106%にのぼるがまだ賃貸世帯は全体の 45%になり、賃貸世帯の60%が最低住居基準に達しない環境で暮す。板張りの粗 末な家、ビニールハウス、洞窟などに居住する住居極貧層も68万世帯160万人に 達する。(記事提携=ビーマイナー)

▲ソウル駅野宿者が宣伝物を関心を持って読む姿

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-10-05 22:27:20 / Last modified on 2010-10-05 22:27:21 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について