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韓国:最低賃金交渉、結局決裂...2日に交渉再開
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最低賃金交渉、結局決裂...2日に交渉再開

経営界40ウォン(1%)値上げ vs 労働界740ウォン(18%)値上げ...合意点探せず

ユン・ジヨン記者 2010.06.29 20:57

[30日04時]最低賃金委員会交渉、結局決裂

6月29日の午後4時から30日明け方4時頃まで進められた最低賃金委員会全員会議 は、結局決裂した。

当初、29日午後7時に提出された経営界の1%引上げ、労働界18%引上げ案から、 それ以上の進展がなかった。その後、全員会議は会議中断と再開、そして運営 委員会議を繰り返して難航したが、進展した合意は引き出せなかった。

特に水面下で引上げ率に対する多様な意見が提示されたが、結局経営界と労働 界は意見を狭められなかったという。

民主労総のチョン・ウィホン首席副委員長は全員会議の直後、「経営界の値上 げ案1%と労働界の値上げ案18%を狭めるためのさまざまな協議と努力があったが、残念ながら違いを狭められず散会した」と明らかにした。

続いて決裂の原因について「使用者委員が昨日に続いて5ウォンの値上げを出し、 凍結案を貫徹させるという当初の目標を曲げずにいるため」とし「公益委員も 格差を狭める努力が、いつよりも遅く、そして少なかった」と説明した。

また次の全員会議までの計画には「今日の交渉の過程で出た意見、提案、悩み をもって内部で議論し、打開の方策を考える」と話した。

経済人総連のファン・インチョル企画広報本部長も全員会議の直後に「労使双 方の立場の差がとても大きく、公益委員の意見が分かれ、これ以上消耗的な交 渉は不要と考えて、冷却期間を持つことにした」と明らかにした。

続いて会議の内容について「韓国労総と民主労総に立場の差があり、経営界と 公益委員の内部でも各々立場の差があった」とし「水面下でさまざまな交渉が 進められたが、値上げ率での労使の意見の違いが狭まらなかった」と説明した。

また「労使が裏で多くの話をすることで、交渉に努力するが、やさしくはない だろう」と見通した。

30日の明け方に第7次全員会議が散会したことで、7月2日金曜の午後8時に8次全 員会議が開かれる予定だ。

[30日0時30分]労働界、「相互受け入れ案が出るまで時間にかかわらず交渉する」

法定時限が過ぎたが、全員会議の会議中断状態が続くなか、勤労者委員のチョ ン・ウィホン民主労総副委員長とキム・テヒョン民主労総政策室長が記者に ブリーフィングした。

この席でチョン・ウィホン副委員長は「相変らず双方修正案には変わりがない」 とし「労働界は相互に受け入れられる案が出るまで時間とは無関係に交渉を進 める」と明らかにした。

今まで経営界と労働界の格差は何と17%。そのため意見を調整するために公益委 員は運営委員会を開き労働界と経営界が各々話合うことを提案した。だが結果 として有効な結論は出せなかった。

チョン・ウィホン副委員長は「使用者側が5ウォン、10ウォンと上げしてきたし、 それも公益委員が修正案を出せと言うので、やむを得ず出したという立場を持っ ている」とし「そのため私たちの悩みは、労働界が値上げ案を10%以下に下げた 時、使用者側はある程度あげてくるのか自信がない」と説明した。

▲民主労総は全国労働者大会を終えて最低賃金委員会正門の前で10ウォンずつ値上げを提出する経営界を皮肉るパフォーマンスを繰り広げた。

▲30日深夜12時に最低賃金委員会前の歩道で野宿座り込みに入った民主労総

結局、3%以上の引き上げを拒否している使用者側の状況を考えると、労働界が 10%を提示しても使用者側の上げ率には大差ないという悩みだ。実際に経営界は 全員会議で「公益委員が3%以上の仲裁案を出せば会議から出て行く」と明らか にしている。

一方、キム・テヒョン政策室長は公益委員の態度を批判した。彼は「公益委員 が公益的な観点から客観的な基準を設定するべきなのに、公益委員の一部が使 用者側に味方し、公益委員の中でも調整ができない」と主張した。

0時40分現在、全員会議が再開された状態だが、労働界と経営界の調整が続いて おり、後の委員は会議場に待機している。

[29日23時30分]会議中断と再開反復、意見は狭まらず

経営界と労働界の意見がなかなか狭まらずにいる。全員会議は午後10時30分に 再開されたが、すぐ中断された状態。修正案も経営界の1%引き上げ案と労働界 の18%引き上げ案で変わりない。結局会議中断と再開を繰り返しているが、これ といった交渉結果を出せずにいる。

一方、民主労総の全国労働者大会は、午後10時30分に文化祭を最後に終わった。 彼らは決議文で、△非正規職労働者と庶民の生存権を争奪するための最低賃金 現実化闘争、△最低賃金適用違反の摘発と労働基本権を争奪するための実践事 業と対政府闘争、△社会二極化政策撤廃と民衆生存権争奪のための各界各層と の連帯闘争を宣言した。

現在、最低賃金委員会前では金属労組と事務金融連盟、化繊連盟が徹夜の座り 込みに突入し、キム・ヨンフン民主労総委員長も席を守っている。

[29日20時]経営界総40ウォン(1%)引上げ案を提示...深夜12時越えるか

最低賃金交渉時限が29日の深夜12時に近付いてきた中で、最低賃金委員会では 最低賃金引き上げの議論が最終段階に向かっている。

28日の7次全員会議では、労働界が4900ウォン(19.2%引上げ)、経営界は 4145ウォン(0.8%引上げ)を2次修正案として提出した後、中断した。

29日の午後4時に7次全員会議が再開された後、午後5時頃に労働界は4850ウォン (18%引上げ)、経営界は4150ウォン(1%)の引き上げを修正案として提出した。 その後、7時20分まで議論が進まず、会議が中断していた。

午後8時に会議を再開したが、1次修正案から出ないまま対峙、再び運営委員会 を開いて、立場を調整している状態だ。

最低賃金委員の交渉が遅々として進まずに続く中、最低賃金委員会前では民主 労総が全国労働者大会を開いた。この集会には約5000人が集まり『最低賃金の 現実化と生活賃金争奪』を要求した。

この席で民主労総のキム・ヨンフン委員長は、「5ウォン、10ウォンでいたずら をする最賃委はいっそ解体したほうが良い」とし「下半期に公共料金の値上げ が予告され、5.6%の経済成長率が予想されているのに凍結案を提示するのは削 減案と違わない」と批判した。

続いて「最低賃金の現実化は疎外階層にわずかな金を与えるのではなく、未来 の世代の希望にならなければならない」と力説した。

一方、最低賃金交渉は法定時限の29日深夜12時を越えると予想されている。勤 労者委員のイ・チャンベ女性連盟委員長は運営委員会の間に記者と会って 「100%深夜12時を越す」と予告した。

ファン・インチョル経済人総連企画広報本部長は9時頃に記者と会って「公益委 員が調整しているが、ギャップはとても大きい」とし「民主労総はもう一回の 後半を考えているようだし、われわれは昨年の値上げ案から若干上がると考え ているところ」と述べた。また今回の交渉には「交渉がうまくいかないようだ、 一方が飛び出すこともありそうだ」と見通した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-07-01 00:20:15 / Last modified on 2010-07-01 00:20:17 Copyright: Default

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